作成日 2007/1/3-13:11:41
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(本文)
以下は2ヶ月前、私が助言をしているファンドを買って頂いている機関投資家にお送りしたコメントである。2ヶ月前のコメントであることをご了解ください。


(安倍政権の経済政策)
安倍政権が発足したが、北朝鮮問題、教育問題に力が注がれ、経済的には、どのような政策を取るかはっきりしていないように思える。しかしながら、私は「消費税上げ+歳出減」と「円安によるマイルドな資産インフレ」の政策組み合わせしか安倍政権と日本経済が存続し続けることは出来ないと思う。
1.現在の830兆円という国の国債と借金総額は異常な金額である。
830兆円の借金とは、直ちにというわけではないが、いずれは金利が1%上がるごとに8.3兆円の金利支払が増えるということである。
平均借り入れ金利が6%になると金利支払は50兆円。昨年度の税収は50兆円弱なのである。(平成17年度収入49兆円、歳出86兆円)こうなると税収すべてが金利支払に消えてしまう。(ただし国は、長期国債を固定金利で発行しているので市中金利の1%上げがすぐに8.3兆円の支払金利増に結びつくわけではない。ただし、いずれはそうなる)
今の政策金利は0.25%であるが、私がディーラーになった1980年は12.75%である。今から金利が6%上がるというのは想定外ではない。
2.政府は、平成11年プライマリーバランスの黒字化を言っているがプライマリーバランスとは国債の元本支払と私が一番心配している金利支払を除いたバランスである。
プライマリーバランスが黒字化してもなんら気休めにならないほど、財政赤字は深刻である。
3.こうなると安倍政権は、早急に消費税上げと歳出減という政策で財政赤字の更なる悪化を防止せざるを得ない。しかし、これは経済的には非常にマイナスな政策である。
4.その強烈なマイナス要素を相殺するために、安倍政権は、マイルドな資産インフレ(株、不動産、絵のインフレ)政策を採るであろう。ほかに考えられる政策はないと私は思う。
5.日本のバブルは「狂乱物価・狂乱経済」といわれるが、CPIは非常に安定していた。資産価格が急騰したから、あれほどの好景気になったのである。もちろん景気が過熱しすぎたのは問題であった。この経験からしてもマイルドな資産インフレは経済成長にとって望ましい。
5.マイルドな資産インフレは、円安政策を導入すれば達成できる。
6.藤巻は、ドル建て日本国債の発行を再度提案したい。日本の国債は、今までは当然円で発行されていたのであるが、それをドルで発行すれば個人がドルを買って容易に円安になる。諸外国は、文句のいいようがない。またインフレ懸念が強い米国はドル高を望ましいと考えると思われる。日本政府は先物のドル買い予約をすることにより、円金利と同様の金利で資金調達できるし、為替の直物マーケットに影響を与えない。

(日本のマーケットのセンチメント)
日本人は米国経済失速懸念が強すぎると思われる。マスコミが「米国の次の金融政策は当然利下げ」というトーンで論陣を張っていたせいでもあろう。それが、やっと米国経済は巡航速度の経済に軟着陸できそうだという論調が強くなり始めた。ちょうど、そのときに米国第3四半期のGDPが1.6%に下落のニュースがあった。そこで再び日本人は「米国経済失速」シナリオに載ってしまいつつあるようだ。日本人のこの思い込みが、如序に修正されることによって、日本株は上昇、GJB価格の下落、円安が起きると思われる。


(付録     付録    付録    付録     付録    付録   付録)
(1)あけまして
    おめでとうございます
       平成19年元旦
昨年、ある方に頼まれて、私の本にサインをしたところ、
その方からメールが来ました。
「妻に藤巻さんのサインを自慢したところ、『小学生が
始めて自分の教科書に名前書いたみたいやなーー』
だって。なにわともあれ、ありがとうございました」
今年こそ、字が上手くなりたいと思います。
ところで、昨年うれしかったことのひとつは「ニューズ
ウィーク・日本語版」で「世界が尊敬する日本人100人」
に選ばれたことです。(もちろん、その他大勢の中です)
ただ、問題なのは「ディープ・インパクト」と並列で載って
いたこと。さらに大きな問題は「世界が尊敬」してくれ
ても「家内・子供達そして部下」が全く尊敬してくれな
いこと。
不可能とは思いますが、今年は家族や社員に
尊敬される年にしたいと思います。

                  藤巻健史

(2)昨年末、テレビ東京の「モーニングサテライト」他の番組の忘年会に参加させていただいた。ゲストスピーカーとして、まず東京大学大学院教授であり、経済財政諮問会議の民間議員である伊藤隆俊先生がスピーチを行った。その次が、竹中平蔵・元大臣のスピーチだった。竹中元大臣は「伊藤先生と私は一橋大学の同期であります」とスピーチを始められた。
そういえば、伊藤先生と、竹中先生と私は、昭和44年の受験同期なのだ。ちなみにこの年は東大の入試が学園紛争で中止になり、本来の東大受験生が京大とか一橋大に殺到した年で、一橋の入試は例年になく難しかったのである。そういう年に、伊藤先生と竹中先生は一橋大学に入学され、藤巻健史は一橋学院に入学したのだ。藤巻健史は一橋大学の試験では、1次試験も通過できず、名門予備校・一橋学院に入学したのである。この歴然たる学力差が、今日のスピーチをする側と聞く側との分岐点だったのかもしれない。ちなみに、あの年の私の1次試験の受験番号は、丁度1000番、1次試験通過者の発表ボードに999番と1001番はあったが、1000番はなかった。その後、試験なしで誰でも入学できる名門・一橋学院予備校の入学式で来賓が、「皆さん、入学おめでとうございます。」とスピーチしたのを鮮明に覚えている。
あれがユーモアだったのか、それとも来賓が、考えもせず、入学式の型どおりのスピーチをしてしまったのかは、今だ、謎である。

(3)ところで、1月6日(土)には、今年初めての講演会がある。昭和44年に一橋大学に入学した竹中元大臣と、同年、予備校の一橋学院に入学した私と2人で行う。定員750名。竹中大臣が最初のスピーチで、私はその後。竹中元大臣のスピーチの後、750人のうち200名が帰り500名が寝入ってしまわないように、がんばらなくてはならない。

(4)現在発売中の男性誌「BRIO」(2月号)の特集「この宿で「本物の和」に触れる」(p98)で私が、博多の二日市温泉「大丸別荘」をお勧めしています。本屋で立ち読みしていただければ幸いです。

(5)朝日新聞の土曜日版Be「フジマキに聞け」で我が東京教育大学付属高校野球部が、甲子園の東京予選で、それも第1回戦で都立九段高校に「完全試合」で負けたことを書いた。そうしたら、当時の野球部のハシモト君からクレームが来た。「死球と先方のエラーで走者が出たから、あれは完全試合ではなくノーヒットノーランで負けたのである」と。
クレームをいただいたので、その弁明・謝罪のため野球部の同期会に参加させていただいた。そして、わかったことは、「相手の九段高校は、その次の試合で、コールド負けをした」という事実。すなわち完全試合で負けようとノーヒット・ノーランで負けようと「弱かった」という事実にかわりはなかったこと。
ニシキオリ君という優秀な投手が投げたからこそ、ああいう無様な記録が残ってしまったのだということ。すなわち、他の投手が投げていたら、打ち込まれてコールド負けをしており、9回終わって始めて記録されるノーヒットノーランという汚名には、ならなかったこと。ノーヒットノーランであってもスコアー的には0−4だったから、我が校としては立派な試合だったこと。
ところで、センターのマブチ君は、自分の前に飛んできたセンター・ライナーを避けたことに対して「ごめん、飛んできた球が速かったんだ。皆には悪いと思ったけど、やはり自分の身の安全を取ったんだ」と釈明していた。(ちなみにこのマブチ君、ゴルフでは、ボールより芝生の方がよく飛ぶと自慢していた)
青春は遠くになりにけり!

(6)昨年末、回転すし屋で友人と食べた。
酒を飲むんでいるうちに呂律が廻らなくなった。廻っているのは寿司ネタだけ。しかし回転すし屋では、首は廻らなくなるわけではないから良い、と私は思う。

(7)朝日新聞の土曜日版Be[フジマキに聞け]が単行本化されます。3月頃出版予定です。是非、よろしくお願いいたします。出版時期等の詳細は、後日、またご連絡いたします。
なお、12月23日(土)の「フジマキに聞け」は
http://www.be.asahi.com/20061223/W14/20061215TBEH0002A.html
でご覧になれます。(12月30日は休みです)