(本文)以下は、私どもが助言しているファンドをご購入して頂いている機関投資家向けの1か月前のマーケットコメントです。1か月前のコメントであることにご注意ください。
米国のサブプライムローン問題に関して相変わらず日本では「危機説」をあおる人間が多いが、私はアラブや中国と同じように、「機会」と捉えたい。
日本のバブル崩壊を連想し、危機が長く続くと主張している人もいるようだが、サブプライムローンに対する米金融機関とバブル崩壊時の日本の金融機関では、その意味合いがかなり異なる。すなわち、日本の金融機関は、不動産を所有し、持合いで株を大量に保有していたのに対し、米銀は株・不動産を保有していない。時価会計が発達しているため、本業以外で収益がぶれるのを嫌がるからである。 バブル崩壊時、邦銀は融資が不良債権化し、その後それに伴う保有株価の下落によりさらにバランスシートが劣化するという事態に苦しんだ。底なし沼だったわけである。 一方、今回のサブプライムローン問題は「証券化しているかいないか」の問題はあるにしても所詮は本業の融資業務から生じた損失にすぎない。サブプライムローン関連商品をすべて売り切るか引当金を積み終われば、それで終わりなのである。ゴールドマンサックスが昨年第4四半期に史上最高益を出したのは、サブプライム関連商品を一早く売却し、さらに売り建てたせいだと言われている。さらに、どの金融機関であれ、株価がさらに下がると思えば、NYダウを売り越し(short)にして儲けることも出来るのである。一方日本の金融機関は、持ち合い株を大量に持っていたため、そのようにして儲けることは出来なかった。日経を売り越しに(short)すれば、保有株が急落し、自分で自分の首を絞めてしまう事態になってしまうからだ。 3月4日の日経夕刊では、世界の金融機関のサブプライムローン関連の損失が、今のところ20兆円と出ていた。これから増えるにしても邦銀がバブルの時に被った被害とはケタが違う。サブプライムローンの米銀の損失が邦銀が被ったほどにはならないと思うのは以上の理由である。マーケットは最悪シナリオを読み込みすぎているように思う。
今後のシナリオとしては、「米国金融株の回復、それに伴い、その他株の上昇。その結果、資産効果が生じて米国経済が回復。それを見てドル・円の上昇が生じ、日本株も上昇」というのを考えている。今までの日本株、ドル・円の動きは過剰反応であると思われるので、その回復は勢いがつくと、かなりのものとなると考える。
また何度も繰り返すが、「キャリートレード」は財務省以外誰もやっていない。やっていないものは解消しようがない。(実際、解消しているなら、誰が、今、お金を返してもらっているのか?そんな人や機関は、いないはずある)「キャリートレード解消」という迷信のおかげで日本円の買い持ちポジションが、現在からに存在しているのではないかと思う。 巻き戻しも考えられる。そうなれば日本株の回復は早く、力強いであろう。
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