(本文)
1.相変わらず米国経済・米国株は強気。金曜日はかなりNY株は下落し、3月以来続いていた月間上昇は7カ月で途絶えてしまったが、下落はスピード調整に過ぎない、と考えている。落ちたら買いのスタンスでよろしいと思う。
それよりも、日本は、ますます年末にかけてのトリプル安の可能性が出てきたと思う。
財政問題からの長期金利上昇が引き金になると考える。財政があまりにもひどい。
最近、日経新聞が連日のように長期金利の上昇を取り上げているが、長期金利の上昇は、こんなものではないと思う。(私の新刊「藤巻健史の『金融情報』はこう読め!」(光文社)をご参照ください)
1987年5月14日2.55%を付けた10年物国債の利回りは10月12日には6.24%(89回債)まで上昇している。5ヶ月間で3.7%の上昇である。私はこのぐらいのマグニチュードの長期金利上昇を予想している。市場原理を今まで無視してきた罰である。これに伴いトリプル安が起きる。まさに「日本的社会主義」に対する「市場の反乱」である。
そしてそのあと、大幅円安により経済や株価が回復していくのである。1997年のアジア通貨危機の発生と、その後の自国通過安でアジア経済が回復したのと同じプロセスである。
2.外国人の間でも日本の財政赤字問題への興味がかなり強くなっているようだ。
ブルームバーグ10月27日の
【コラム】日本がリーマンに? アインホーン氏の不吉発言-ペセック2009-10-27 13:18:39.712 GMT
は注目である。ブルームバーグのコラムニストWilliam Pesekの記事であるが、内容的には私の主張とかなり似ている。
「破綻前のリーマン株を空売りしていたヘッジファンド運用者のデービッド・アインホーン氏率いるグリーンライト・キャピタルが日本の大幅な金利上昇に備えるオプションを購入しているそうだ。アインホーン氏は根拠なき低金利を支えにしてきた債券相場の暴落という現象を見込んでいる」という記事だ。もっとも面白かったのは「回復が低迷するとの予測を理由に国債強気を主張する人がいるが、景気が悪ければ税収減と失業増で国債増発は必至となるから、その説に賛同出来ない」という主張である。
原題:Einhorn’s Next Call Won’t Be as Easy asLehman: William
Pesek(抜粋) {NXTW NSN KS4LWS1A1I4H <GO>}
(フジマキな日々)
1.私の新刊「藤巻健史の『金融情報』はこう読め!」(光文社) 好評販売中です。
よろしくお願いいたします。
10月27日付け、トーハン調べの全国の書籍売り上げでは、ビジネス書ランキングで
4位となっております。
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334975944
2.先週の朝日新聞土曜日版Be「やっぱりフジマキに聞け」は
http://www.asahi.com/business/topics/fujimaki/
でご覧になれます。
3.本日の日経新聞1面下段の「春秋」に、おとといなくなった三遊亭円楽さんのことが書いてあった。なかに円楽さんから聞いた謎かけとして「ウグイスとかけて弔い行列ととく。」「そのこころは、ナクナクウメニイク」 秀逸!!(本当の謎かけは2つかけなくてはいけないそうだ。この場合ナクとウメ)ご冥福をお祈りいたします。
ところで、先日、新刊「藤巻健史の『金融情報』はこう読め!」(光文社)をさしあげた三井信託時代のオオニシ先輩は、慶応大学落語研究会出身。昨日、オオニシさんから電話がかかってきた。
「僕は、防衛本能が発達しているからフジマキの本を読まないよ、あはははは」
です、と。「読まず嫌いは良くない」と思います。もし年末にかけて長期金利が上がったら、私の本読んでいなかったら、儲けそこないますよ。
4月に出した私の本を読んで米国金融株を買っていた人は、今頃大儲けしているはずですから。
4.今週のフジマキタケシ
・10月24日(土)
新宿京王プラザで開かれた次男の大学の父兄懇談会に久しぶりに参加。文科系の学生だった私と比べて次男の勉強量は半端でない。あの分厚い教科書を抱え毎週試験を受けている姿を見ると、つくづく私の学生時代はちょろかったと反省する。
テニス仲間のお医者様に聞いたのだが、その先生のお子さんがかよっている学校(次男の学校ではない)では、成績が悪いと父兄に呼び出しがかかり父兄同伴で担任との面接を受けるそうだ。そのお子さんのクラスメートで40歳後半で学士入学した人も成績不良で父兄同伴の呼び出しをくらってしまった。そこで学務課に相談に行ったそうだ「母はもう80歳を超しているんですが、母を同伴しなくてはいけませんか?」
教務課がどう答えたかは聞いていない。
・10月25日(日)
2時からラジオFM放送のNACK5(79.5MHz)に電話出演。5分から10分ほどという話だったが20分もインタビューが続いた。面白がってくれた証拠だろうと気分は良かった。
横で長男健太がいびきをかいて寝ていたので、健太もいびき出演させてやろうか?と思ったが、ふざけ過ぎになるかかと思い、やめた。
・10月26日(月)
夜、昔JPモルガンに勤めていたエコノミストのヤングさん主催の夕食会があった。
オフィスを出たら浅野ゆう子を西麻布交差点付近で見かける。相変わらずきれいだったー!何か儲かった気分。
夕食会は30人くらいの会合だったが開始時間ぎりぎりに飛び込んだ。末席に座ろうとしたら、日銀の山本理事から「フジマキさん、こっち、こっち」と呼び止められた。その一角だけポコっと空いていたので山本さんの隣に座ってあいさつし、ひょっと前を見たら福井前日銀総裁の前だった。皆、恐縮して、その前の席を避けていたようだった。座ってしまったからしょうがない。モルガン銀行に勤めていたころ、私はモルガンの会長、社長が来日すると、必ずカバン持ちで日銀にくっついて行ったが、福井さんは誇りを持って外国人の要人に紹介出来る数少ない日本人リーダーの一人だった。私は米国側の立場にいたわけだが、日本人として福井さんを紹介できることは誇りだった。その福井さんの身近で食事が出来て光栄だった。
またスピーチに立った方々が、みなユーモアを交えた話をされて、流石、だと思った。
昔、大蔵省の国債課長をやられて今回の選挙で衆議院議員になられた岸本修平さんの「落選して苦しんでいた4年間の話」は最初から最後まで面白かったし、元・日経新聞の論説主幹だった(もっと偉かったかもしれません。間違えていたらすみません)小島明さんの「昔はペンで身を立てていましたが、今はペンション(年金)で身を立てています」という導入部にも笑った。元大蔵省の財務官大場さんの「皆さんが私に期待しているのはジョークだと思いますので、最近のジョークをお教えします」という話も面白かった。(ご存じの方も多いと思うが、大場さんは「世界のジョークを集めた本」を以前発刊して、ベストセラーだった)昨年、危機の最中、英国に行った人が、ATMマシーンで預金を下ろそうとしたら「Insufficient fund」(残高不足)との表示が出てきたそうだ。そこで彼は悩んだ。
「私の口座の残高が不足しているのか?」それとも「この銀行のお金が枯渇していて、倒産直前なのか?」まさにブラックユーモアです。
政治家が世界を相手にやりあうには夕食会で、このくらいのユーモアを交えなければいけないのだろう。
塩野七生氏の本にアフリカの某国の首相が「米国とソ連の関係がアフリカ諸国に与える影響」について聞かれた時の答えが書いてあったが、これも秀逸で忘れられない。
「象同士がけんかをすると草原の草は迷惑するが、象同士がセックスしても草原の草は迷惑する」
・10月27日(火)
5時から6時半まで私が評議員をさせていただいている東洋学園大学で地域社会の方々のために講演を行った(聴衆約200人)。東洋学園大学は私の小・中・高の先輩でJPモルガンの顧問をしていただいたこともある江澤さんが理事長をしている学校である。江澤さんは大蔵省の国際局長をされた方だが、今は奥様のご実家が作られた東洋学園大学の理事長をされている。人格者だから理事長職は適任だと思う。東洋学園の評議員には、江澤さんの人脈で川島元駐ニュージーランド大使、中原元日銀政策委員、森元金融庁長官などがいらっしゃり評議会の後の食事会でいろいろ有意義なお話を聞かせていただけるので楽しい。
この日は、講義の後、江澤さん宅で一ノ渡学長(元防衛医科大学学長)、原田副学長(俳優・原田大二郎さんの奥様)他2名の先生方とともに食事をごちそうになった。
食事の話を聞いていなかったので車を運転していった。酒を飲めないとがっかりしたが、江澤さんのアイディアで江澤さん宅から学校まで江澤理事長の車送ってもらい(運転手さん運転)、そこに止めてあった私の車に乗り換えて、運転手さんが我が家まで私の車を運転してくれた。まさに運転代行サービスだった。帰りは申し訳ないことに電車で帰られました。
帰宅したらJPモルガン時代のボスからお孫さんの写真が送られてきていた。無茶苦茶にかわいい。ボスは写真にも興味がありプロ的腕前。焦点がぴたりとあっているのがおわかりだろう。
10月28日(水)
丸善・日本橋店で6時半からサイン会。モルガン時代の私の車の運転手さん(青柳さん)が来てくれたのは感激。
毎晩のように泥酔した私を家まで送ってくれ、翌朝は家に迎えに来てくださった。そのため週日は、家に帰れず会社の寮に泊まり込みだったのだ。ありがとうございました。
・10月29日(木)
10時35分から12時05分まで国立の一橋大学で授業。「長期金利の話」をした。
夜8時からは銀座で、日にち的に少し遅くなったが長男健太の誕生お祝いディナ。最近の家族で集まっての平日ディナは健太の職場の関係で銀座ばかりとなっている。
・10月30日(金)
夜は、上野の東京国立博物館に家内が楽しみにしていた「皇室の名宝」展を見に行った。
金曜日は夜8時までということで閉館間際を狙っていった。狙いは当たり。渋谷スクランブル交差点並の混雑ということはなかった。時間がなかったので日経に根津さんが推奨していた酒井抱一の「かきつばた」、上村松園の「雪月花」、狩野永徳の「唐獅子図屏風」のみを目指すという戦術はあたり、それらの前でじっくり鑑賞出来て大満足。
10月31日(土)
午前中テニスをした後、午後2時から青山で講演。主催 プリズミック。聴衆150名。
帰りに会社に寄ったら、モルガンで一緒に働いていたMs.西岡が幸夫の店でシャツを買いに来ていてくださったのに遭遇。懐かしく昔話に話が弾んだ。
明日は、横浜の浜銀ホールで講演会の予定。酒飲んで早く寝ることといたします。
