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1.今(1月26日)、NHKの朝8時半のニュースを見ていたら、平成21年9月末残高で864兆円だった国の「国債及借入金」が平成21年度末(今年3月末)で900兆円を超え、平成22年度末(来演3月末)で973兆円になるとやっていた。(後で日経新聞を見たら日経新聞にも出ていた)30年間、マーケットにいた私に言わせるとゲー!!である。国は破産同然ではないか、と。
いみじくも本日の日経新聞1面「足踏み景気の中で「(ギリシャは12年までに財政赤字をGDPの3%に抑えなければ、欧州委員会が制裁にふみ切るとの観測も浮上してきた)」とある。今、日本のGDPは約480兆円だから3%と言うと14兆円。ギリシャが制裁をうけるなら、「今年度の赤字53兆円。35兆円から40兆円の赤字が20年近く続いている日本は、こりゃ死刑ですな。
欧州委員会から制裁を受けるGDP比の赤字3%を70年間も続けないと973兆円などと言う赤字は溜まらないのである。
長期国債は急落(長期金利上昇)が予想される。
2.米国株価は、昨日こそ多少の反騰を示したものの、先週末3日間急落した。
まさにオバマ大統領が発案した「金融規制案」のせいである。
「人気取り政策」だ、と言うコメントも聞かれるが、これが実施されると「逆資産効果」による景気低迷を招き、オバマ政権にとっては、結果として、逆に「不人気政策」となろう。どうも日米ともに民主党政権は「大きな政府」志向で経済の活気を落としてしまうように思う。
なぜ米国の景気回復がこんなに早いのか?それは昨年3月上旬から60%も上昇した株価の回復による「プラスの資産効果」のおかげである。土地と株を持っている人が豊かになり消費を増やす。米国の個人消費はGDPの7割だから個人消費が増えれば景気は回復する。それをみて株価がさらに上がると言う好循環のせいだった。それもひとえに経済の血流である金融が回復したからだ。
それを国民の「ひがみ」に対し金融機関を「スケープゴード」とすれば、不景気という形で災いが「ひがんだ」国民に降りかかるのである。
この規制法案は、米国経済に新たな「歪み」をもたらすだけである。
3.「金融規制法案」が、もし本当に議会を通過するならば、株価はさらに急落するであろうが、今のところその可能性は低いようにも思われる。
米国は、相手が政府であろうが、非常に合理的な判断をする所であるから、ゴールドマンサックスは金融危機後に得た銀行免許を再度、放棄して、規制を受けない証券会社に逆戻りするのではないか?と言われているし、大手米銀は外国に本店を移すかもしれない。もう時効であろうから言ってもいいと思うが、私が勤めていたころのJPモルガンは、税金の安い英国に本店を移すか役員会議で真剣に検討したことがある、と聞いたことがある。
もし、この規制が通ればチャンスとばかりに規制を緩め、世界的大銀行の誘致に走る国が出てくるかもしれない。日本もそのくらいのことを考えれば、「金融立国」で今の不況など、吹っ飛ばせる。
4.日本経済回復の不可欠要因は「円安」と米国株価(につられた日本株高)だと思うが、それがこのオバマの法案で、吹っ飛んでしまった。日本にとっても不幸な法案である。
5.そもそも今回の金融危機は、「米銀が自己ポジショントレードなどでマーケットリスクを取りすぎたせいで起きた」のではない。流動性リスク(売りたい時に売れないリスク、すなわち小さなマーケットに参入してしまったリスク)を取りすぎた機関が倒産したり、困難にあったのだ。マーケットリスクでなく流動性リスクの問題だったのだ。
日経新聞のインタビュー記事で私が勤めていたJPモルガンのリスク管理者が答えていたが「収益と流動性リスクを対比させて、望ましくないと思ったがゆえに早めにサブプライムローン証券ビジネスから撤退した」そうだ。だからJPモルガンは今回の危機でダメージが少なかった。
一方、サブプライムローン商品やCDSは、新しい商品でマーケットが小さく流動性が無かったわけであるが、(きっとトップがマーケットの経験が無かたせいであろう)、そのリスクに気がつかず、深入りしたリーマンやAIGがひどい目に会ったのである。
市場が小さいと少人数の恣意性や操作で適切な価格がつかない。サブプライムローン商品は小さなマーケットであったがゆえに値段が適正価格より高ブレした(すなわち金利が安くなった)金利が安いから、本来ならローンに手を出してはいけない低所得層の人たちがローンを組んでしまった。「悪魔の売り手」がサブプライムローンを売り付けたのではない。マーケットが小さすぎたが故のミスプライスから起きた事態である。高すぎる価格は崩れるのが道理だ。価格が崩れると、小さなマーケットでは、売られ過ぎが起きる。時価会計だったが故に「バナナのたたき売り」価格を時価として評価せざるを得なくなり、財務内容が悪く見えすぎた企業の株が売りを浴びた。と言うのが今回の危機の本質だと私は思っている。すなわち、今回の危機は「市場が大きすぎ」て、起きたのではなく、「市場が小さすぎた」ことによって起きたのだ。
したがって、現在やるべきは「規制強化」ではなく「規制緩和」なのだ。
6.1月19日(火)の日経新聞夕刊1面に三菱商事の新社長に小林氏がなることが決まったと言う記事が出ていた。その文中に(三菱商事は)「2008年3月期には過去最高となる4600億円強の純利益を出した」とあった。日本の冠たる大企業・三菱商事の史上最高益が4600億円である。
ところで「前期より利益が減った」だの、「個人融資の引当金が増えてまだまだ不安が残る」だの、評価かんばしからぬJPモルガンのこの1年間の純利益は約8700億円。たしかに昔のように年間3兆円とか4兆円稼いでいるわけではないが、米国や米国企業は、強いのである。
日本に閉塞感があるから米国も日本同様弱っていると考えてはいけないのである。
(フジマキな日々)
1.朝日新聞土曜日版Be「やっぱりフジマキに聞け」は
http://www.asahi.com/business/topics/fujimaki/
でご覧になれます。
2.今週のフジマキタケシ
1月14日(木)
11時に、講談社の木村さんに3月1日発売の新刊の原稿を渡す。自分としては満足な本が出来あがった。
16時からは新宿住友ビルで講演。
1月15日(金)
18時半にマーケットパーソン9人の会(もう10年間は続いているだろうか。私が一番若い)の新年会に顔を出し、その後、六本木ヒルズで、お偉い方と食事。
深酒が過ぎた。
1月17日(日)
幸夫のアシスタント美奈ちゃんの結婚式@日本橋のマンダリンオリエンタル
テニスをしてから出席。
スピーチを頼まれていたので緊張した。講演会でしゃべるのは全く何ともないが、元来が口下手なので、結婚式のスピーチになると上がりまくってしまうのである。でもとてもいい結婚式だった。
新郎が感極まって最初から声を詰まらせていたのには、こちらもグッときた。美奈ちゃん、いいお婿さんを見つけたね。
一番面白かったのは幸夫のスピーチの英語部分。新郎が外資系金融機関に勤めていることもあり、外国人がたくさん出席していた。そこで、幸夫は英語と日本語のチャンポンでスピーチそしたが、その英語の下手くそぶりが面白かった。
昔、私がロンドンとパリでJPモルガンの外国人顧客向け1時間のスピーチをすることになった時(政財界の重鎮を含め300人ずつくらいがヨーロッパ中から参加してくれた)「外国人にはユーモアを入れなくてはいけない」と準備に悩んでいたら、部下ウスイ譲に「フジマキサン、大丈夫です。英語の下手さ加減で十分笑いを取れますから」と言われたが、まさに、その意味が良くわかった。
なお写真は先週の朝日新聞「やっぱりフジマキに聞け」に登場させた私の秘書・山田です。いい娘です。
1月18日(月)
大阪にて三重県松坂市に本店を置く地銀さん主催の講演会。すき焼き用松坂牛をお土産にいただいて「儲かったー」。とても美味しかったです。
1月19日(火)
朝9時より12時まで我が家で幻冬舎の男性月刊誌ゲーテ(2月24日発売)の撮影。「仕事バカ!の、こだわりの家」(仮)という特集で、作家や建築家の家等、何軒か紹介されるそうだが、その中の一軒。
ちなみに撮影時、私はラコステのセーターを着ていたが、それをみた女性編集者(ゲーテ副編集長)が「大阪では、これをさかさまにして「オコシテ(起こして)」と呼ぶそうですよ。と教えてくれた。
14時からは、日経新聞ホールで野村不動産主催の講演会。新聞で150人募集したところ600名応募してくれたそうで、主催者も喜んでくれた。
1月21日(水)
世界的に権威のある雑誌「International Economy 」から、また寄稿依頼があったので提出。「中国は今後とも世界経済でありうるか?」という質問だが、私の答えはYes「日本の1㌦360円時代と同じで中国は、安い人民元を武器に世界の工場として君臨し、それゆえに国民が豊かになり内需も進行する」という理由づけである。前回は編集者から「Thank You」としか返事が来なかったが、今回は「Many thanks for sending your excellent contribution t」とexcellentがついていたから、かなり満足してくれたのでは?と思っている。
1月23日(土)
午前テニス。夕方は家内。高級官僚奥様、医学部教授奥様、元大会社副社長夫婦と歌舞伎見物。坂東彌十郎さんや新悟君を多少なりともサポートしている関係でいい席で見させていただいた。あと歌舞伎座閉館まで98日である。
幕間に地下の食堂でお寿司を食べたが、儲かった。平目の握りにすしネタ(魚)が2枚載っていたのだ。職人さんが忙しくて、急いで握ったことがひしひしと伝わってくる。笑点の大喜利で「いそがしいと感じる時」の質問に「混んでいるお寿司屋さんですしネタが2枚載って出てきた時」と答えて欲しい。
三井信託千葉に入社した直後に皆で「うな重」を食べに行った時、ふたを開けたらご飯の上に汁がかけてあるだけでウナギが乗っていなかったので驚いたことがあるのだが、それが今回、コンペンセート(補てん)された気分である。
あのときは、店員が、文句を言った私が悪ふざけをしたのだと疑った目つきをしていたが、冗談じゃない。信じられないのはこちらだった。
1月25日(月)
夕方、中学の同級生、鈴木孝史君の写真の個展(@青山)を見に高校の時のテニス部仲間、小林正樹君と冨田鏡二君と行ってきた。鈴木孝史君(下の写真左ハジ)は日大芸術学部写真学科の教授。携帯(ラクラクフォン)で皆の写真を撮った後鈴木君にも私の携帯で写真を撮ってくれるよう依頼。
どう、私の腕(上の写真)のほうが写真科教授の(下の写真)よりも、上でしょう?。と、言っても携帯写真で上手・下手も、ないものだ。
その後、小林、冨田と近くの一杯飲み屋に。
先日、岡本保君(中学で冨田と同じクラス)が総務省事務次官に内定したと書いたが浜野君(高校で冨田と同じクラス)も今、内閣府の事務次官をしているそうだ。240名中(うち男子180名)私が、成績100番以内に入ったことが無いのが妙に納得出来た晩だった。もっとも成績200何十番でビリに近かった**君が、今、東大教授やっているんだから世の中、どうなるか、わかったものではない。仲間に勇気を与えてくれる**先生である。
1月26日(火)
大阪毎日放送「チチンプイプイ」に生出演。今、毎月1回のペースで出させていただいていて今日が3回目。次回は2月8日(月)。終わってから新幹線に飛び乗り赤坂で開かれた「虎の会」に遅れて参加。根津美術館の館長・根津さんや衆議院議員塩崎さん(本日は欠席)、元衆議院議員の宮沢洋一君、野村証券会長の古賀さん等、昭和25年生まれ約20人の会である。
着いた途端に新しく作ったトラの会のバッジ(¥1800)を買わされた。秘密結社みたい。しかし根津美術館製ですから、かっこいいですよ。
帰りがけ宮沢君の秘書の牟田君(私の小学校の同級生)が言った。「この中でコートを着てきているのはフジマキと僕だけだな」そう、他の方は皆、お迎えの車で帰られた。私は地下鉄で元気に帰りました。
