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本文&フジマキな日々(花柳界)

2010年3月18日 (木)

                                   20100306神楽坂(2).JPG (本文)

1.この前の日曜日の日経新聞1面は注目だ。地銀をはじめとする金融機関の国債保有高が膨れ上がっており、一部銀行は買い余力がなくなっているとの内容だ。景気低迷で貸し付けが伸びなかったので国債を買い進んだわけだ。ところで、借金のために今後とも毎年40兆円から50兆円の新発国債が発行される。この購入のための新しい金は天から降ってくるわけではない。この1,2年間、国債が完売出来ていたのは、この記事にあるように、融資から振り替わってきたお金によるところが大きい。今後とも毎年、同じだけの金額が振り替わらなければ国債の購入資金は枯渇してしまうだろう。

もちろん経済が活発で1440兆円の個人金融資産がぐいぐい増えていくのであれば預金も増え、それが国債の購入原資に回るからよい。しかし、いま個人金融資産は増えるどころか減っている。貸出や株式購入から国債購入に回るお金は限度がある以上、国債が完売出来ない(未達の起こる)日は近いと考える。未達が起きればトリプル安で日本は大混乱となる。

 

2.一昨日の20年国債の入札は応札率が3.49倍となってまずまずの入札だったようだ。エコノミストは数字だけをみて応札倍率が3倍以上あるから安心だと言うかもしれない。しかし世の中、そうは簡単でない。

私が現役の時、たとえば10年債1兆円の入札があったとする。500億円欲しければ、最安値で入札できるようにマーケットを分析しながら、ぎりぎりのところに500億円分の札を入れた。ただしこの他にも、たとえば2000億円分の札を入れるのだ。それはひとえに体面のゆえであり、財務省の覚えを良くするためにすぎない。間違って入札にはいってしまったら資金手当て等、大変なことになるのだ。万が一、買わざるを得なくなったら大慌てなのだ。絶対に入ってはいけない札で、私はこれを、インテンションナル・オービーと称していた。場外に意図的に飛ばすのである。価格が大外れの札は入札を愚弄することになるので、ギリギリの線で外すのである。

何が言いたいか。入札額の3.5倍もの応募があるからと言って、即、楽観論を唱えてはいけないと言うことである。マーケットを知らない人のコメントを信じられないのはこういうところにもある。

ちなみ「入札の仕組み」や「成功、不成功の見分け方」等は拙著「藤巻健史の実践金融マーケット集中講義」(光文社新書)をご参照ください。

 

3.いよいよ外国人が国債市場になだれ込んできそうな雰囲気だ。ただし安心してはいけない。「売り」で入ってきそうなのである。「買い」ではない。マーケットを知らない識者は「日本国債は外国人が持っていないから外国人の売り仕掛けがない。だから安心だ」というがとんでもない。世の中、それほど甘くない。

国債先物市場は現物市場よりはるかに大きい。その先物市場は「買い」で入ろうと「売り」で入ろうと、同じように簡単なのだ。海外年金資金だから「買い」だと思ってはいけない。年金資金だって先物市場に「売り」で入ってくるのである。利益が上がればいいのだから。運用とは「買い」のことだけではないのである。

 

4.先週末中国の人民大会で温家宝首席は「人民元は決して安くない」と言い切り海外の人民切上げ圧力に釘を刺した。中国の指導者層は経済が分かっている。しばらくは安い通貨を武器に世界の工場として君臨し、豊かになって内需も深耕させようという明確な国家戦略を打ち出している。為替に関して、なーんにもわかっていない日本の政治家とは大きな違いだ。

 

(フジマキな日々)

先週の朝日新聞土曜日版Be「やっぱりフジマキに聞け」は

http://www.asahi.com/business/topics/fujimaki/

でご覧になれます。

 

丸善丸の内本店、3月1日~14日・ビジネス部門売り上げで拙著『日本破綻』(講談社)がトップに輝きました。ありがとうございます。

 

3.フジマキ健史の1週間

3月6日(土)

次男弘が春休みを利用してアメリカへ3週間の語学研修に出発。私の親友ビル・ジャービスのコネチカットの家にホームステイし、マンハッタンの英語学校に通う予定だ。

ビルは私が留学中に親しくなった男。私はビジネススクールだったので2年間で帰国したが、彼はビジネススクールとロースクールの4年間で得るjoint degreeの修士課程コース。私が帰国後、彼のために日本の英語学校教師の職を探し、彼は1年間休学をして来日した。卒業後、一時、弁護士をしていたが、その後、私と一緒にモルガン銀行に入行。2年ほど前には、彼の息子Davidが我が家に1カ月間ホームステイした、というような関係なので弘を何の心配もなく送り出す。

夜、元・大手電機メーカー副社長ご夫婦に誘われて神楽坂の料亭「幸本」へ家内・綾子と一緒に。花柳界では節分の時に仮装(通称お化け)をして踊るが、それを見に行ったのだ。20100306神楽坂(6).JPG

20100306神楽坂(5).JPG昔も一度行った事があるが、その時は、神楽坂芸者協会の副会長(70歳くらいだったと思う)の方が、シスターに扮して「アベ・マリア」を歌っていた。

今回は、そこまで過激ではなかったが、イヤー、面白かった。

 

3月9日(火)

某大手金融機関主催の講演会@有楽町マリオン。定員600名だったが大入り満員。募集開始早々、定員オーバーになったそうで「満員御礼」のメールまでいただいた。「藤巻さんのおかげでこれだけ集まりました」とおほめの言葉をいただいたが、流石、営業担当の役員の方で、人を乗せるのがお上手。いい気持ちでしゃべらせていただいた。昔、ある地方都市で公的組織主催の講演会があった。その時は、主催者側の偉い方が、「すごいですねー。今まで何回も金融の方を呼んでの講演会をしていますが、こんなに人が集まったのは初めてですよ。マーケットが荒れているせいですかね?」とおっしゃったで、アチャ、とずっこけた。

たとえ、そうだとしても「流石、藤巻さんのおかげでこれだけ人が集まりました」とお世辞を言うのが礼儀でしょうが。だからお役人は営業が出来ないの!この金融機関の役員の方を少しは見習ったら?

ところで私がモルガンで採用した人から同期会ご招待のメールが来た。

「私たちJPモルガン88年入社同期の集まりを計画しております。
我々は藤巻様に直接リクルーティングコミッティー委員長をして頂き、社会人スタート時に実に多くのことを教えて頂いた上、研修や英語の出来の悪さなどなどで、大いにご心配をおかけした世代です。あれから22年が経ち、各人多方面で活躍しておりますが、声をかければ数十人集合する絆の強さはいまだに変わっていません。」

お世辞とは、このように書くものだ。お世辞とは分かっているが、涙が出るほどうれしかった。私が採用した88年組はモルガンでも超優秀という評価があったが、今や皆、外資系をはじめとする金融機関その他でバリバリ働いている。そしてこうして集まっている。JPモルガンは本当にいい会社だったと思う。

 

3月10日(水)

夜、テレビ東京のディレクター方にご接待いただいた。楽しかった。本当に楽しかった。私は、どちらかと言うと1人で家で飲む酒の方が好きなのだが、こんなに楽しいのなら外で飲むのもいい。佐々木明子アナと水原恵理アナという美女2人が参加くださったせいだけではない。お二人のアナがとても気さくだったのと、ディレクターの方々もお話が上手だったので、大いに盛り上がったからだ。

佐々木明子アナは金融界のアイドル。この日、レストランでお会いして、「あれー、どこかでお会いした顔だな?」と一瞬、迷ったが、それも、そのはず

金融関係者の視聴率が高い朝5時45分からの「モーニングサテライト」のNYのキャスターを勤めていらしたのだ。

しかも昔は、私も定期的に「モーニングサテライト」に出させていただいていたのだから「どこかでお会いした」のもいいところだ。今は夕方3時半からの「FINE!」の経済キャスターをやられている。いつか番組にお呼びいただけると言うことで、その時には皆さまよろしくお願いいたします。

水原アナは。先月、先日朝9時からの「Eモーニング」に出させていただいてそこで初めてお会いした。「Eモーニング」のキャスターだ。番組で最初ごあいさつをしたときは、ずいぶんクールな感じがしたが、意外とお茶目。大人のイメージで男女かかわらず中高年のファンが多いんだろうな、と思う。20100310テレ東(2).JPG20100310テレ東.JPG

しかし、なんと私の顔がデレデレしているのでしょう。ああ、恥かしや。

 

3月11日(木)

昨日から長男健太が1週間の休みを取っているので、綾子・健太と愛犬クーで伊豆修善寺へ。それも、10日前と同じ旅館へ。20100312修善寺(5).JPG先週は健太の発案で家族4人で行くはずだったが、彼の仕事が忙しくなって彼がドタキャン。そこで10日前は綾子と弘とクー。今回は綾子と健太とクーとの旅となった。今回も部屋についているかけ流しの露天風呂を満喫。20100312修善寺(4).JPG

宿に入る前に行った西伊豆の黄金岬公園が良かった。平日のせいかほとんど人がおらずクーをノーリードで遊ばす。幸せそうなクーを見てこちらも幸せ。

ところで、健太はお客さんに「休みをどう過ごすの?」と聞かれて「両親と一緒に温泉行きます」と答えたら「親孝行だねーー」と褒められたそうだ。

冗談じゃない!!行きも帰りも今年還暦を迎える私が、ずーと運転し、健太は「激務で疲れているから」と助手席で高いびき。大枚の宿泊代は私が出した。「それでどこが親孝行なんだ!と怒ってはみたものの、社会人になってまで旅行についてきてくれるだけで、やはり、うれしい。晩酌がうまかった。

ところで健太の出た高校は、今年、東大合格数4位か5位、慶応・早稲田は2位で一橋大は1位だった。少し前、一橋大の教授と話をした時のこと。「君の息子さんどこの高校に行っていたの?」「**高校です」「その高校どこにあるの?」

アチャー。先生、まったくこの高校のこと知らないじゃん。

この年も**高校は一橋大入学者数NO1なんですけどねー。そしてこの先生、当時は、一橋大学の入試責任者だったはずなんだけど?

しかし、言い方を変えると、この先生、「どこの高校が勝ったか」などという世俗的なことには、全く興味が無くて微笑ましいのだけど。

 

3月12日(金)

朝、クーを連れて散歩した。菜の花畑の先の小学校が古き良き日本を思い出させてくれる。20100312修善寺(3).JPG20100312修善寺.JPG

 

           (宿の裏に咲いていた桜)

江間の町の川沿いと山中をノーリードでクーと散歩してから帰京。欧州は街中もノーリード、英国も公園内はノーリードだ。日本の都会に住んでいる犬はかわいそうだと、つくづく思う。

帰京した後、元・大手電機メーカー副社長夫婦と歌舞伎座へ。日経新聞をはじめとする多くのマスコミが絶賛しているだけあって「道明寺」が最高。

ひいきの坂東彌十郎さんも悪役「宿谷穪太郎」役で好演。

 

3月13日(土)

秩父の宮ラクビー場横のテニスコートへ。

阪本・藤巻 対 渡会・佐藤組6-2,吉田・藤巻 対 阪本・渡会 6-2,2戦2勝で気分よし。

帰宅してからマッサージ。自律神経失調症で首のコリが激しく、一時お医者様から筋肉弛緩剤を処方していただいたこともあるが、お医者様からマッサージを勧められ、いまやマッサージが不可欠。

 

3月14日(日)

久しぶりに田園テニス倶楽部へ。

中村・藤巻 対 波多野(前ドバイ大使)・岡井医師 第1試合 5-6、

第2試合 5-6、第3試合 小林医師・藤巻 対 東医師・中村 5-6。

3戦全敗で気分よからず。まー、波多野さんは小学校から高校まで私の5年先輩だから、華を持たせるか、と負け惜しみ。

午後、我が家の白木蓮が突然咲いたため、急きょ、連絡の取れた近所の人たちに集まってもらってお花見(午後2時から4時)2010.3.14お花見@自宅(2).JPG

2010.3.14お花見@自宅.JPG (今年の我が家の白モクレンは昨秋の強風で花目が落ちてしまい、例年の 

  4分の1の咲き。すかすか。さびしい)

夜6時からは近くの日本料理屋「佐とう」で竜崎医師、吉廣夫婦と3組でスキーの反省会&飲み会

(この日の写真は吉廣さんからご提供いただいた。私も撮ったのだが腕が違いすぎるので)2010.3.14佐.JPG

 

3月16日(火)

大分県佐伯市で「佐伯経済クラブ」主催の講演会(来賓の市長・県議はじめ地元経済界の約80名がご参加くださった)。

大分空港に午後1時半着。そこから車で1時間半で佐伯市着。来日が突然キャンセルとなった米国在住のジャーナリスト日高義樹さんのピンチヒッター。大物のピンチヒッチャーで光栄でした。懇親会に出た後、車で大分市まで戻り、大分市内泊。

 

3月17日(水)

大分から大阪へ飛び、大阪毎日放送「ちちんぷいぷい」に出演。

「ちちんぷいぷい」は関東の人には全く知名度がないのだが大阪では高視聴率のお化け番組だ。

ちなみに本日クーは綾子に連れられて雑誌「CLASSY」(光文社)の撮影。一緒に出たのは(もちろん彼女が主役だが)、ウィルコムのテレビCM(1年間流れていた)で私が共演したモデルの 道端ジェシカさん。親子(私とクー)そろっての共演である。健太は私がテレビや雑誌に出ても全く興味が無いのにクーが出ると大騒ぎだ。「いい子に、してた?いい写真取れた?」

ところで「私がCMに出てもウイルコムを立て直せなかったか」と冗談言ったらオオニシ先輩が、当然のごとく「フジマキをモデルに採用したのがいけなかったのに決まっているじゃないか」

なにはともあれウィルコムの苦境は残念である。

 

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