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1.昨日、来日したギリシャ人の友人と1時間ほど熱い議論をしました。私とは少し分野が違いますが、ファンドを運営している男で、経験も長く、非常に、ち密な頭を持っている人です。私の単なる想像ですが、ギリシャ政府にもかなり影響力があるとみています。
私がギリシャはユーロを離脱する可能性があるのではないかと聞いたところ、ギリシャが離脱すればドイツも離脱するだろうと予想していました。ただ「不幸な結婚であっても長く一緒にいたので」離婚は政治的にかなり勇気のいることで、どの国の政治家も決断できないかもしれない、とも言っていました。
その場合、ギリシャは破産を選択するだろう、との予想です。私もギリシャがユーロを離脱しないのであるのなら破綻しか道は残されていないと思います。全く同意です。ずるずる死を待つよりはデフォルトを宣言すると思うのです。
さらに彼は面白いことを言っていました。「過去300年の歴史を見ると財政破綻とは、決して珍しいことではない。もちろん破綻の定義によるが、国の債権返済義務の一部不履行をも入れると、ドイツでさえ、この300年で10回破綻している。歴史的に見ると破綻する時の平均的な対GDP 比は69%だ。(ちなみに、日本は今200%近く)デフォルトを宣言すると2度と外国が金を貸してくれないと思うが、20年もたつと、国際社会はそれを忘れて金を貸し始める。それが歴史だ。と言うのです。
2.先日、カナダで開かれた主要8カ国(G8)首脳会議で、「2013年までに財政赤字を少なくとも半分に減らし、16年までに政府債務のGDP比を安定させるか減少させる」という首脳宣言がなされました。ところが日本だけ例外扱いになったのです。日本が首脳宣言を目標通り達成させることは、どう転んでも無理だからです。この目標は他のG8諸国にとっては緩い目標と言われています。それでも日本には到底無理な目標だったのです。日本は落第生扱いをされた、ということです。ちなみに、それなのに、その直後、円が買われ、日本国債が買われるとは、この国は変な国です。
そもそも、ユーロに加盟するのには財政赤字をGDP比3%以下に抑える必要がありますが、
加盟国は2013年から14年までにその目標を再度クリアすることを再確認しています。ところで日本のGDPは約500兆円ですから3% と言えば15兆円。15兆円の赤字は今のままの税収額なら、歳出を55兆円 程度にまで落とさなくてはなりません。それなのに今の歳出は92兆円です。さらに社会保障費の自然増が毎年1兆円づつです。累積赤字がすでに巨大化していますから景気回復に伴う金利支払い圧力は半端ではありません。どうやって55兆円まで歳出を減らすのか大いに疑問です。消費税を10%に上げたところで10兆円少々の増税にしかならないのです。
3.私は民主党が取っている「大きな政府・内需拡大・強い福祉」政策では、日本がとんでもないところに行くと思います。
しかし、菅総理が消費税5%増税を言いだしたのは政治家として立派だと思います。消費税を上げなくてよい、と言う政治家は、今の財政状況を考えると無責任極まりないと思います。そして5%の消費税を言いだしただけで相変わらず拒否反応をする国民を見るにつけ財政破綻は不可避だと考えざるを得ません。5%の消費税上げなど、財政再建の序の口でしか
無いのです。強烈な消費税上げと強烈な(年金支給削減を含めた)福祉削減をしないと財政は持たないのは数字を見れば明らかです。
私がロンドンに赴任した1982年、最初の3カ月私はバックオフィスの監督をしました。中卒2~3年目の女の子達10人です。当時は彼女たちさえ40%の所得税を払っていたと記憶しています。(もちろん、日本では所得税などビタ1文払っている所得ではありません)
今の所得税がどうなのか知りませんが、少なくとも消費税(付加価値税)は近々20%に上がるのです。
4.昨日(7月13日)の日経新聞1面トップは「年金積立金、減少進む」という記事で公的年金が、2009年度に国債を9年ぶりに売り越したという内容でした。「国債発行残高の1割以上を保有する公的年金の買い余力が低下する可能性がある」とありました。10年度の積立金も年金給付の増加や年金運用の悪化を受けて数兆円規模で減少する可能性があるそうです。ところで公的年金の国債保有額は79.5兆円で国の借金973兆円(来年3月末予想)の1割以下ではあります。しかし、公的年金は、その性格上、期間の長い債券をより多く保有している可能性が大いにあり、10年超国債の保有割合は、想像ですが、1割よりもはるかに高いのではないでしょうか?
長期国債の需給悪化の強烈な要因になり、長期国債市場がが崩れる契機にはは大いになりえます。
何はともあれ、今、債券先物を売るのは、先券先物のプットオプションを買うのとほぼ同義語だと思います。長期国債は0%以下にならないのだから、損は限定されているのです。
(フジマキな日々)
1.先週の朝日新聞土曜日版Be「やっぱりフジマキに聞け」は
http://www.asahi.com/business/topics/fujimaki/
でご覧になれます。
2.元・福助社長、前・みんなの党比例候補者、現・ただの人「藤巻ユキオ」の兄タケシです。 幸夫が落ちた後から「あら、出ていたの?」とか「あら、落ちたのも知らなかったわ。知っていれば、名前書いたのに」というメールをいただきましたが、そう、ユキオは参議院選に落ちたのです。
幸夫には「引きずるな」と言っておきましたが、落選後の反応を見ていると、もう少し引きずって、シュンとなっていた方が、かわいげがあるのではないかと思います。自称「にわとり脳」で3歩、歩くと忘れる、と言っていますが、せめて20歩くらいの間は覚えていて欲しいな~。
3.落選翌日TBS でゆきおへの密着取材の映像が4~5分流れました。「お金が無くても受かります」というストーリーでの取材だったそうですが、結局「お金が無くては受かりません」との結論になったようです。選挙費用は80万円とテレビで言っていました。
私もユキオの選挙には全くタッチしていなかったので知らなかったのですが、一番の支出は経理担当者への費用の30万円だったそうです。次が街頭で配るポスターの印刷代。選挙カーは高いので借りず。したがってウグイス嬢も雇わず、ただ、ただ、歩いて、演説していたそうです。もっとも「みんなの党」が立候補していた地方に応援に行った時は、その人の選挙カーに乗せてもらい、応援のついでに自分も売り込んだとは言っていました。やはり「ブログ」を使えなかったのは彼にとって不利だったと思います。
4.今週金曜日(7月16日) 夜10時からBS11「Inside Out」に出演です。1時間、財政破綻問題に関して喋りまくる予定です。
5.8月20日 朝日新聞出版より「日本破綻 「その日」に備える資産防衛術」を発売いたします。是非よろしくお願いいたします。
6。7月24日講演会をいたします」トッピックは「為替VS財政赤字問題」です。
本日(7月14日)が確か申し込み最終日です。
名称:くりっく365上場5周年記念 「くりっく365フェア」
主催:株式会社東京金融取引所
後援:日本経済新聞社デジタル営業局
日程: 7月24日(土)12:30~13:50(私の講演時間)
会場:東京国際フォーラム
受講人数:500名
申し込みは↓のホームペジよりお願いいたします。
http://ps.nikkei.co.jp/click365fair/
7.フジマキ健史の2週間
「日本破綻 「その日」に備える資産防衛術」の執筆と「マネーはこう動く」(光文社)の文庫本化が決まり、その修正加筆で大忙しなのでブログの更新が遅れました。双方ともほぼ終わったので、少し暇になります。
6月29日 (火)
18時半よりイトー・ヨーカ堂等を傘下に持つセブン&アイホールディングス伊藤名誉会長主催の勉強会@ニューオオタニ
伊藤会長がお金を出してくださるのだが、伊藤会長の前で酒を飲みながらワイワイ・ガヤガヤ若手の財界・マスコミ・エコノミスト等10数名が3~4か月に一遍、雑談をする会。
6月30日(水)
妻アヤコといつもの大森海岸の松乃鮨へ。
いつも書くが、大将の手塚さんはオオニシ先輩の慶応経済時代のクラスメート。
先日は、オオニシさんと、私と大将と3人で温泉に1泊で出かけた。
7月2日(金)
(僭越ながら)G9と称する一橋卒のマーケット関係者9人の集まり@番町
私を含め過半数の人は、今でもマーケットの最前線、というわけではないが、やはり皆さん、過去マーケットの大家だっただけあって一家言持っている。したがっていろいろな見方を学べて楽しい会である。
7月3日(土)
テニスをした後、13時より、我が愛すべき母校「東京教育大学付属(現・筑波大学付属)高校の2年生を対象とした「進路指導会」で基調講演。生徒さんは、私の基調講演の会、分科会に分かれて自分の行きたい進路の先輩に詳しくその職業の内容、適正等を聞くのである。我々の時には無かった素晴らしい制度だ。私も参考のために、基調講演をした後「法科系」と「医科系」の分科会を聴講した。
「法科系」の分科会は昔からよく知っている吉田和彦弁護士(40歳台後半、中村合同特許法律事務所)、「医科系」は榎本純夫氏(私より1年下・榎本歯科病院・前・東京医科歯科大学教授)、米山彰子医師(50代前半、虎ノ門病院 中央検査部 部長)他が行った。各界の第一人者が授業をしたわけで、生徒さんにはいい機会だったと思う。
基調講演や分科会の後で、「家族みんなで朝日新聞の『フジマキに聞け』を毎週楽しみにしています」等言いながら何人もの生徒さんが寄ってきてくれて握手を求められたりして楽しかった。皆、まだ純粋でかわいい。
7月5日(月)
健康診断の結果が出て、要・精密検査とあったのですぐ精密検査。
(7月9日に結果が出て特に問題なし)
アヤコと北海道へ。
女満別空港から知床の付け根(ウトロ、羅臼)へ。
小清水原生花園

小清水原生花園を見た後ウトロへ。露天風呂に入った後、知床横断道路で昆布で有名な羅臼へ。流石、世界遺産だけあって知床は自然が残っていて素晴らしかった。道沿いに看板が無いのがいい。
雲の間から、わずかに出た羅臼岳は神秘的。
羅臼は、まさに最果ての町に来た~というさびれた感じが良かった(写真で向うに見えるのが国後島)
ソ連領「国後島」がまさに目の前に広がる。「国後、返せ~」と海に向かって叫んでから、道の駅で今日、目の前の海で取れたという「トキシラズ」を購入。なじみの魚料理店「幹東」さんで、さばいてもらうつもりだ。
もと来た道を戻り、斜里町に宿泊。北海道の大きなホテルは、どうも団体客が多いようで、それを避けて小さなホテルを探した。大当たりだった。

個室の露天風呂もかなり大きく湯量が豊富。唯一の難点と言えば、田舎の香水が強い(牧場の牛の糞の匂い?)ことかもしれないが私たちには、それも非日常で、逆にプラス要因。ディナーにいただいた地元素材を使ったフレンチも上質。
団体客がどう、こう言うわけではないが、特に話声の大きい団体客と遭遇するのだけは日本人であろうと外国人であろうと避けたいのだ。そこでウェブに中国語や韓国語の説明がついているホテルを敬遠した。今、北海道は中国人の間でブームだそうである。
7月7日(水)
朝、ホテルの周辺を散歩すると、一面のジャガイモ畑に花が、かわいげに咲き誇っていた。ラベンダーも今シーズンが盛りと聞くが、ジャガイモの花の観賞の方が正解だった。


北海道の自然は作ろうと思って作ったのではないのに美しくなっているのが素晴らしい。
たとえば、土地の境に塀の代わりに植えたのだろう白樺が成長し、絵になっているのである(写真の奥にあるのが昔植えたであろう地境の白樺)
帰りは釧路空港から飛行機に乗ったのだが道すがら、サクラマスが滝登りに挑戦している場所を見た。15分も見ていると嫌になりますよ、と言われたがその通りだった。数秒ごとに、サクラマスが滝を登ろうと挑戦するのだが、ほぼ全部失敗。ものすごいエネルギーで挑戦するのだが皆、跳ね飛ばされてしまうのである。


(上の写真で滝の真ん中に黒いのが見えると思いますが、それが滝登りに挑戦するサクラマス)こうして強い個体がセレクトされるのだろうが、余りにも成功確率が低くてかわいそう。ドルを買っても買ってもドル安が進んでしまう私もかわいそう。
7月8日(木)
宅急便で届いた「トキシラズ」を幹東さんが取りに来てくれた。さばいてもらった「トキシラズ」を受け取りかたがた幹東さんで食事。珍しく早く帰ってきた長男・健太が同行した。
7月10日(土)
蒲生市にある「海陽学園」で特別授業。
海陽学園は、数年前に中京の経済界の肝いりで創設された中高一貫の全寮制の学校。イギリスのイートン校を目標にしていると伝え聞いたことがある。
理事長はトヨタの豊田章一郎氏、校長先生は前・東大工学部長・東大名誉教授の中島尚正先生。教頭先生は元・開成高校の教頭先生。
寮は3つあり、それぞれにハウス・マスターという先生がおり(私のテークケアをしてくださった方が須藤さん元・住友信託勤務・写真)
1階ごとにフロアーマスタ―と称される若者がつく。その若者たちは、ほとんどが企業派遣の20歳台の独身の若者たちだ。
私の面倒を見てくれたフロアー・マスターは東芝とみずほコーポレートから出向してきた若者だった。JR 東海、トヨタ、中部電力からは2人づつフロアー・マスターを派遣しているとのこと。キャンパスは、小さな大学など比べ物にならないほど広かった(東京ドームの3倍の敷地があるそうだ)環境・施設は抜群である(写真のずーっと奥にあるのが寮。左は巨大な体育館)
(屋上のプール。海も見えてまるでリゾート気分)
これだけの環境と設備が整っているのだから、残る問題は中学で子供を、寮に入れるだけの胆力ある親が沢山出てくるかであろう。それには、卒業生が進学で実績を出すことが重要と考える。
校長先生・教頭先生と昼食を取った後「日本経済の現状」と「今高校生に伝えたいこと」の2本立ての講義を行った。ちょうど、フジテレビ「エチカの鏡」の取材が入っており、講義風景も少し撮っていかれた。8月8日(日)または15日(日)21時~放映だそうである。もちろん私の取材ではなく学校の取材です。念のため。
7月11日(日)
ユキオ落選。私はみんなの党でもないし、政治的に色がつくのは嫌なので、テレビカメラに映らないように努力した。どの政党がいい、悪いではなく、何党の提案であろうと、いい経済政策はいいし、悪い経済政策は悪いのである。だから政治的に偏って見られるのは嫌だ。
そうは言うものの、当選発表の日は、さすがに私も夜8時から幸夫の選挙事務所に出かけた。選挙期間中に借りた選挙事務所は2人入ると一杯になるので、万歳用にこの夜だけ新たな事務所を借りたのだ。
テレビカメラが沢山入っていたが、前述したように政党の色がつくのは嫌なので一所懸命カメラから逃げた。
他のチャンネルのカメラが回り始めると、他局のスタッフは、サーと椅子の陰等に、はいつくばるように隠れるのだが、私も同じだった。(なんで、私はこんな思いをしなければいけないのだ~?)
結局朝の7時頃まで結果は出なかったが、普段夜10時には寝る還暦の私は眠くてたまらず12時に撤退。
途中、応援演説に行った中曽根弘文さんの当選、また級友、宮沢洋一君の当選(ともに自民党)が出たので、川鍋さん(日本交通社長・中曽根さん娘婿)と牟田さん(宮沢君秘書・小学校時代のクラスメート)にお祝いの電話を入れた。
7月12日(月)
18時半より教育大学付属中国・高校のOB 会の主催する講演会で講演@大手町・銀行会館。
この講演会は基本毎月10日にやるということにかけて桐華会(とうかかい)と呼ばれている。
今回が899回目である。毎月1回とすると75年間も続いていた歴史ある講演会なのだ。
大好きな母校、かつ日本の重鎮だった諸先輩の前での講演ということで、大変光栄に思い、頑張って講演をさせていただいた。長男・健太の勤務先が近いので健太にも聴講にこさせた。
帰りに渋谷のバーで橋本と1杯。
7月13日(火)
来日したギリシャ人と1時間のミーティング。
本当に久しぶりの英語だった。彼は昔からの友人であるが、口の中で、もごもごと、滅茶苦茶な早口でしゃべるので、最初、ム、やばい、と思ったが(昔はそんな印象がなかったのだが、今そう思うとは、もともとない私の英語能力がさらに落ちた証か?)何とか先方の話は98%分かった。問題は、話す方だった。専門用語が出てこないのである。苦しんだが、内容的には非常に新鮮なミーティングだった。たまには、彼のようにマーケットが分かっている人と議論をしなくては駄目だ、とつくづく思った。
午後、勝栄二さんが財務省の事務次官に内定したというニュースを知った。おめでたいかぎである。勝さんは本来、主計畑なのだが、私のモルガン銀行時代、勉強の意味(?)で為替課長もやられた縁でその後、お付き合いがある。かなり豪快であると同時に偉ぶらない方で、皆が非常に好感を持っていると思う。昔から次官候補と言われていたが、政治家ではなく、こういう人がずっと昔から日本経済の梶を取ってくれていたら、日本はこんな悲惨なことにはならなかったと思う。世間では役人バッシングが起きているが、やはり役人には優秀な人が多い。
前、テレビで双子の研究をしている先生が、世の中では「努力すれば報われる」という説が通っているが「努力が報いるのはその遺伝子が決定した範囲の中での話である」と言う話をされていたが、双子の研究をされた先生の話なだけにやけに納得がいった。
私は、優秀な人に経済の梶を握っていただきたいとつくづく思う。すべて平等、平等で、過度な役人バッシングをしていると国民自らが貧乏くじを引く。

