↓来月(8月20日)発売 朝日新聞出版社
(本文)
1.昨日(6月25日)(日)の日経新聞1面に「4~6月期 トヨタ営業益1000億円前後」の記事が出ていた。新興国の販売が好調のせいだそうだ。
日本を代表する企業は3カ月で1000億円も儲けるほどに体力が回復したのだ。
ところで一昨日の夕刊3面を見ると、小さく米マクドナルド4~6月期の純利益約1070億円の記事があった。日本が世界に誇るトヨタの営業利益とマクドナルドの純利益が同じなのである。なんと言っていいやら。(もっともトヨタは金融収益が大きくていつも営業利益よりも純利益の方が多いようだが)ちなみに第1四半期のIBMの純利益は2400億円、アップル2860億円、ジョンソン・エンド・ジョンソン4210億円である。
2.本日(6月26日)(月)の日経新聞1面に「ソニー、営業黒字に」の記事が出ていた。
連結営業損益が100億円~300億円の黒字に転換した模様とのこと。
これまでの合理化に増収効果が加わったからだそうだ。
電機大手は08年秋の金融危機後の需要急減で業績が悪化していて、ソニーも昨年度の400億円の純損失(営業利益は310億円の利益)から、やっと回復したようだ。昨年は日立やパナソニックも1000億円を超す損失なのだ。金融危機は世界中の大企業に大変な悪影響を与えたのだ。
と、思いきや、韓国サムソンは昨年すでに1兆円に迫る純利益をたたき出している。損失ではない。純利益である。
3.1、で述べた、この日米企業の収益力格差はなぜなのか?2で述べた、この日韓企業の収益力格差はなぜなのか?もちろん金融危機のせいではない。どこの国の企業も同じようなダメージをくらっているはずだからだ。
もちろん、経営者がもっと積極的になり、労働者がモチベーションを高くし、英語を勉強して海外に打って出る気概を持つことが、必要だーーーーーでは、ない。
もっと基本的、構造的な大問題が日本には横たわっているのである。それは円高だ。円高を解消しない限り、日本経済や日本企業が躍進する道は無い。
望月経済産業省事務次官のおっしゃった「日本の技術は世界一流である。日本企業は技術で勝って利益で負けている」この言葉の意味していることを、じっくり考えることが必要だ。回答は一つ。円が高すぎるのである。
4.日本は格差問題等、成長よりも分配に傾倒してきたが故に、ここまで国も企業も儲からなくなってしまった。「成長無くして、なんお分配ありや?」である。
マスコミは、「日本は、国も、企業も儲かっていない」ことを国民に知らしめなければならない。日本は成長戦略が急務なのだ。
現状を知らなければ危機感が生まれてこない。それなのに、日本のことは横に置いておいて、他国の悪いことのみに注目する。
たとえば米国株価。米国株が下がるといつも大騒ぎするのだ。
7月16日(金)の日経平均は前日の9685.53円から277円下がった。2.85%の下落である。
7月16日(土)のNY株は前日の10,359.31ドルから261ドル下がった。2.5%の下落である。日経平均の下げの方がきつい。
ところが、日経新聞を見てみよう。
日経平均の下落は1面の下の方に小さーく出ている(↑)だけで、NY株の方は1面上方にデーン、(↓)なのである。
こういう取り扱われ方は、私の見ている限り、今に始まったことではない。かなり頻繁に起こる。読み手としては、かなりの注意が必要だ。
米国株の方が弱いと視覚的に思いこみがちだが、決してそうではない。金融危機前の日経の高値は18,000円だった。それが今9430円(約50%ダウン)。金融危機の発端米国のNYダウは史上最高値の$14,000をつけた後、今$10,424(25%ダウン)なのである。
5.昨日(6月25日)(日)には「3メガ銀、4-6月期の利益が、危機前水準に戻った」という記事も出ていた。3メガバンクの4~6月期の連結最終利益は、そろって1000億円を超えた模様だそうだ。日本は金融立国を目指すべきだという主張を持つ私としては大いに嬉しい。しかしだからといって事実はきちんと把握しなければならない。
7月22日(木)7面には大きく「米金融大手軒並み減収」という記事が出ていた。
この両記事を読み比べ「日本のメガバンクは米金融機関を凌駕した」と捉えてはいけない。違うのである。
「軒並み減収」の米金融機関の4-6月期の純利益はJPモルガンチェース、47.9億ドル(約4200億円)、バンク・オブ・アメリカ31.2億ドル(約2,700 億円)、ウェールズ・ファルゴ30.6億ドル(約2,700億円 )、シティグループ 26.9億ドル(約2,400億円)、モルガンスタンレー19.6憶ドル(1,700億円)、 ゴールドマンサックス6.1億ドル(536億円)なのである。ゴールドマンサックスを除いて、はるかに日本のメガバンクよりも純利益が大きいのだ。
日本は公的金融(ゆうちょ銀行)をもっと縮小して、民間金融機関であるメガバンクの国際競争力をつけることを考えなくてはいけない。それでこそ金融立国となり日本も豊かになる。
6.よく言われていることだが、公は、何事もアクションが遅い。うちの近くの四つ角の交通ミラーであるが、写真の通りに木の枝がかぶさって、全く見えなかった。
家内が区役所の担当部署に電話した。「木の所有者にコンタクトを取ります」「あの家は、今人が住んでいないのです。事故が起きたらどうするのですか?」「わかりました。お名前を聞かせてください」家内が名乗ったところ、先方は自分の名前を言わずに電話を切った。家内は唖然。「自分の庭に進出してきた果実は自分のもので、もぎ取っても良い」と習った記憶がある。公道に飛び出した危険な枝を伐採するのに1週間もかかるなんて、民間なら、考えられない。そんなに仕事が遅ければすぐ倒産である。郵貯を含め、民間で出来るものは民間にさせるべきだ。大きな政府では財政が持たない、と身の周りの出来事で感じた1週間でした。
(フジマキな日々)
1.先週の朝日新聞土曜日版Be「やっぱりフジマキに聞け」は
http://www.asahi.com/business/topics/fujimaki/
でご覧になれます
ところで7月20日版「経営者の報酬高すぎ? 」の中で「ちなみに社長が外国人でルノーの44%をはじめ外国人が70%近くの株式を持っている日産は、単に日本名がついている「欧米企業」と私は理解している。」と書いたら、テニス仲間のスズキ夫人が喜んだ。「あら、私、長い間、外車に乗っていたのね.なんとなくセレブね」
2.今週金曜日(30日)のテレビ朝日のスーパーモーニング(8:00-10:00)の番組の中で30分の特集コーナー(財政赤字問題)があります。それ用に取材を受けました。多少なりとも登場すると思います。
3.今週水曜日(28日)は毎月1度レギュラー出演させていただいている大阪毎日放送の「ちちんぷいぷい」に出演です。生です。
4.8月20日、朝日新聞出版より新刊発売です。よろしくお願いいたします。
5.海陽学園のHPに先日の特別講義の様子を載せていただきました。
【特別講義】藤巻健史先生による特別講義が実施されました。
7月10日(土)13:00~学園内”ダイニングホール”にて
藤巻健史先生(経済・マーケット評論家、FUJIMAKI JAPAN 代表取締役社長)より
「日本経済・市場の今後の動向及び着目点について」及び「今、中高校生に語りたいこと」と題し、特別講義が行われました。
「日本経済・市場の今後の動向及び着目点について」では、現在のギリシア危機、日本の財政状況と今後の展望、円高問題などについて中高校生にも分かりやすくお話しを頂きました。
また、「今、中高校生に語りたいこと」では、ご自身の学生時代、キャリア形成などについてのお話、そして、勉強・英語が今後どのように活かされていくかについて熱くお話し頂きました。
中でも「人生、必死に勉強する時期が絶対に必要、日本の伝統・歴史について知る事は日本人としてのコモンセンス」というお話と、現在講義をされている一橋大学に関してのお話は非常に印象的且つ鮮烈でした。
質疑応答では、藤巻先生がアドバイザーをされていたジョージ・ソロス氏の話題や海外での経験についてまで話が及び、聴講した生徒にとって、今後の学習への取り組みや進路など各方面に亘り大変参考になった講義となりました。
6、フジマキ健史の2週間
7月14日(水)
先日、住友生命の古河執行役員、坂東彌十郎さんと出かけた渋谷の味彩 「なかあら井」へ家内と。
7月15日(木)
18時半より赤坂で赤坂歌舞伎。中村勘三郎主演「人情噺 文七元結」
面白いし、人情物でちょっとだけだが、恥ずかしながら涙が出た。映画で泣くことは、しょっちゅうであるが、歌舞伎で泣いたのは初めてだ。ちなみに私はしょっちゅう泣く。2本立て映画の1本目が終わり館内が明るくなったら、婚約中の綾子が「あら、また泣いているの?」と大声出したので、恥ずかしくなって綾子の手を引きずって退散したこともあるくらいだ。水戸黄門でも「この印籠が目に入らぬか!」でよく泣く。もっとも元部下のウスイ嬢によると「あら、フジマキさん、権力に弱いのね」
坂東彌十郎さんもいい味を出していた。20歳になった彌十郎さんの息子さん・新悟君も見に来ていたので少し話をした。彼は13歳の時、本日の題目「人情噺 文七元結」のお久役をしたのだ。今、彼は、新橋演舞場での歌舞伎夜の部に出演中である。
7月16日(金)
昭和天皇のお孫さんである壬生さんよりお話しがあり、12時より、六本木ヒルズクラブでランチョンセミナー(約80名)。まずは六本木ヒルズクラブの応接室で山口ヒルズクラブ社長と雑談。その後、ランチで森夫人(森佳子さん)と藤井弘昭・元駐英大使の間で食事をしてから講演。ちなみに(ひょんなことから、雙葉の話になり、そこからいろいろなことが解明したのだが)森夫人とそのお嬢様は四谷の雙葉出身で、お二人とも私の叔母が担任だった。そして山口ヒルズクラブ社長は(森夫人のお兄様なのだが)私の小・中・高の先輩であり、かつ叔母に高校時代、家庭教師をしてもらっていたとのこと。当時、私は叔母と一緒に住んでいたのだが、私も家に叔母の生徒さんが我が家に来ていたのを何となく覚えている。叔母が家庭教師をしたのは山口さん一人だけだそうだから、私は若き日の山口さんと我が家でお会いしていたわけだ。世の中狭い、という話になった。ついでながら、左隣にいた藤井元駐英大使も「私の奥さんも付属(私の母校)でした」ということで、皆、つながっているんだ、というローカルな話題で盛り上がった。
3時からは青山でオラクルでの講演会(約150名)。
一度家に帰ってから車を運転して毎日新聞社入り。
夜は10時より1時間BS11で「財政危機」について大いにしゃべらせていただいた。もちろん1時間では話し切れないが。
朝から腕時計がない、ない、と騒いでいたのだが、家を出る直前、見つけた。(家内は夜、懇親会で私が出る時にはすでに出かけていた)番組中、秘書の山田と家内に時計があったことを知らせようとカメラに向かって露骨に時計を誇示したのだが、山田いわく、映っていなかったそうだ。残念!私の時計は今5万円。何度も無くした、無くしたと騒ぐので、モノを大事にするという教育的指導として、家内は、今度無くしたら10万円、それを無くしたら20万円と倍々で高い時計に買い替えるそうだ。そうすれば“たケチ”といわれるほどケチな私、時計が無いと騒ぐことは無くなるだろうとの計算だそうだ。
7月17日(土)
昼間はテニス。夜、川島東京女子医大教授夫婦、佐藤デザイナー夫婦と我が夫婦6人で食事@ 楳心果(バイシンカ)(目黒区八雲)。
佐藤デザイナーはウインブルドンのロゴ・マークの製作者。ウインブルドンのロゴ・マークは日本人製なのである。アウディーのチーフデザイナーも日本人だというし、漫画といい日本人のソフト面での世界進出はすばらしい。
7月18日(日)
テニス。暑い!
7月19日(月)(休日)
大手町サンケイビルで行ったMBAフェアに顔を出す。
いろいろなビジネススクールのブースが並んでいたが、我が出身校、ケロッグスクールのブースが一番、人が集まっているようだった。最近、日本人の留学生が減り、ハーバードやスタンフォードは、かなりの人数が減ったようだが、ケッログはまだ大丈夫とのこと。ケロッグはコーンフレークのケロッグ社が莫大な寄付金をしてくれたので、ケロッグスクールというのであって、別にコーンフレークの作り方を教えているわけではありません。あしからず。
7月21日(水)
テレビ朝日のスーパーモーニングのカメラクルーが来宅。1時間半の撮影。30日の金曜日、8:00am -10:00amの中で30分放映だそうだ。1時間半、フィルム回していたが、過去の経験からすると、たった数分の出演と思われる。
7月23日(木)
「日本酒を愛する会」@赤坂 溜池。
今回は埼玉・滝澤酒造の滝澤専務と山口・旭酒造の桜井常務が、絶品のお酒を持参してくださった。今回は家内も参加。
7月24日(土)
テニス後、東京金融取引所主催 くりっく365フェアで講演。抽選で定員500名に絞り込んだそうだが、立ち見まで出ていた。 ファイナンシャル・プランナー&アナウンサーの女性陣3人が私の講演会の直後、「すごかったですね。藤巻節、炸裂でしたね!」と興奮しながらマーケットガールズトークショーを今、始めました、と主催者の女性からうれしいご報告をいただいた。お陰で帰宅後も大変気持ち良い午後が過ごせた。
7月25日(日)
テニス。暑い!
帰宅後、三菱1号館美術館で開かれている最終日のマネ展へ。
