(本文) 付録フジマキな日々は下の方にあります。
1.5年間で約10兆円の復興財源が所得税、法人税の定率増税で賄われるそうだ。今年度の法人税収見込み法人税7.8兆円、所得税13.5兆円だから10%上げても0.8兆円+1.4兆円=2.3兆円/毎年にしかならない。(それなら民主党の当初子供手当2.3兆円/年案を全廃して、それを復興財源に充てよと私は思うが)しかもこの税収見込みは震災前の数字だから10%増税しても当初の税収見込み額ぐらいにしかならないのではないか?そうだとすると復興財源にはならない。
所得税で集めるのならば課税最低限の引き下げしかない。課税最低限が高すぎて、日本ほど所得税を払っていない人が多い国はないのだから。ちなみに課税最低限を引き下げると言うのは、別に低所得層だけが税金を払うようになるのではない。国民全員が増税になるのだ。高所得者層の人も、今までは、課税最低限までの収入には税金を払っていないのだから課税最低限が引き上げられればその分、そのところの税金を払わなければならなくなる。
復興財源は広く薄く、という趣旨のはずだった。それなら消費税上げが望ましいのだが、消費税は社会保障費に充てるために取っておきたい、ということだそうだ。それならば、広く浅く徴収するためには、課税最低限下げしかないではないか?消費税上げと同じ効果である。
本日(7月27日)の日経新聞5面にも「所得税や法人税は、年収が課税最低限を下回る世帯や赤字企業が納税を免除されるため、負担する人や企業が偏る欠点があり、日本経済に悪影響を及ぼす懸念がある」とある。それに対処するなら、課税最低限の引き下げしかない。
ちなみに米国の子供がいない独身、65歳以下の標準的課税最低限は$9,350
(73万円)である。すなわち73万円以上あれば裁定10%の税金を払わなければならない。
2.7月20日の日経新聞3面にアップルの純利益が好調とあった。
73億800万ドル(約5780億円)だそうだ。ちなみに、これは4―6月期のもの、すなわち3か月間の純利益である。4倍して1年間の純利益を推測すると
約2兆3000億円である。この純利益は、すごいと驚くほどの純利益額ではない。米国の企業では、多少多めではあるがごく普通の純利益額である。
一方の日本は、例えば7月26日の日経新聞によると「花王の2012年3月期の
純利益が22%増の570億円になりそう」とのことだ。これは1年分の純利益だが、日本企業としては、かなりの純利益額だ。7月26日の同じ面には日本カーボンの2011年12月期の純利益は前期比18%増の20億円、JSR の純利益は4~6月期で54億円とある。(4倍して1年換算すれば216億円だ)同じ面のトップ記事は富士フィルムが17%増益で2012年3月期の連結営業利益が前期比17%増の1600億円になるとの記事である。(純利益はどこにも書いていないが、2010年度の営業利益は1364億円で、純利益は1171億円である)
何度も言っているが、日本の企業は全く儲かっていない。米系企業だけでなく欧州企業にも惨敗なのだ。ひとえに円高のせいだと私は思っている。円高是正をしなければ、日本は立ち行かなくなる。
先週の週刊朝日にも書いたが、日本企業の純利益を10倍にすれば法人税収も10倍になる。法人税収7.8兆円が78兆円になり財政赤字も黒字化する。欧米企業を見てみれば日本企業の純利益を10倍にするのは夢物語ではない。1国のみ落ち込んでいる企業利益をグローバルスタンダード並みの利益にするだけのことである。これは円安政策で出来る。
ちなみに、そんな状態なのに、米国景気が減速と騒いでいるマーケットがおかしい。米国企業も米国経済も、日本企業、日本経済に比べて格段に強い。
財政も上限を設けているからこそ、騒動が起きるわけで、上限を設けてもいないが故に騒がれない日本より、よほど健全だ。
3.私は現在の円高$安は投機家が仕掛けているだけだと思っているが、それゆえに今は外貨資産という保険を買う絶好のチャンスだと思っている。保険料の安い保険が買える。
付録(フジマキな日々)
1.先週の週刊朝日「案ずるよりフジマキに聞け」は「社会主義をやめれば税収は伸びる」というタイトルで以下のように始まります。
「次男ヒロシの大学入学祝に家族全員でモルディブに行った。背の高い西欧人の新婚カップルが夕日をバックにキスをしていた。「絵になるな~」とつぶやく私を見て、アヤコが「邪魔になるな~」とつぶやいた。このロマンチックな雰囲気に、私の存在は極めて不釣り合いだったようだ。モルディブは数多くの島から成りたった国であり、ひとつの島がひとつのホテルに占有されているケースが多い。我が家族を担当してくれたモルディブ人は従業員の寮に住み、年に2度だけ家族のいる島に戻るとのことだった。女性従業員はおらず、男だけの世界。イスラム教なので酒も飲めず唯一の娯楽はテレビとのことだった。みな同じように貧乏だといい、日本人が理想とする「格差のない社会」だった。もっともホテルを訪ねる日本人や西欧人との間にはものすごい格差があったのだが。」
2.今週の週刊朝日「案ずるよりフジマキに聞け」は「円高豪雨,がけ下から逃げるべし」というタイトルで以下のように始まります。
「円高が進んでいる。円高はエエンだかワルインだか、とかの議論をしている場合ではない。現在の日本の状況において円高が極めて悪影響を与えるのは明白だ。
★ ★ ★
現在の円高は「ユーロ圏での財政赤字問題の深刻化と、米国での経済減速感」によって資金が円に避難しているから、との解説が多い。しかし、いま「円を買う」または「投資資金を日本に持ち帰る」のは、「豪雨の時、いまにもがけ崩れを起こしそうながけ下の廃屋に逃げ込むようなもの」だと私は思う。「がけ崩れの予兆があるまで、しばし雨宿り」という人は、よほど勇気がある人か、リスクに鈍感な人である。」
3.「日経IRフェア『STOCK WORLD』で講演「震災後の経済/マーケット予想」をいたします。私の出番は8月26日(金)9:10―10:00@東京ビックサイトです。申し込みは www.nikkei-irfair.jp/ から出来ます。
4.今、発売中の「ネットマネー」9月号の「わたしを変えた1冊」という連載では私を取り上げていただきました。タイトルは1冊ですが2冊お願いします、というので藤原正彦先生の「若き数学者のアメリカ」と土屋賢二先生の「純粋ツチヤ批判」を挙げた。そこで土屋先生に1冊お送りしたら、土屋先生からメールで返信があった。
「このたびは『変えた一冊』に選んでいただき、大変光栄です。悪い方に変えたのでないことを祈っております。」流石、土屋先生。確かに、本が「人生を変える」といっても「いい方に変える」とはかぎらないものな~。
5、元神戸大学経済学部長の岸本先生に「マネー避難」を寄贈させていただいたら、コメントが送られてきた。と思ったら添付がついていなかった。「添付がついていませんよ」とご連絡したら、「添付を忘れないように、と思いながら発信したのですが、ちゃんと忘れておりました。でも、発信だけは忘れなかったことでお許し下さい。」とのメールとともに、今度は添付がついてきた。土屋先生はもちろんのこと、大学の先生方の中にもユーモアを解する方がいてうれしくなる。
昔「天は円の下にドルを作らず、ドルの上に円を作らず」という名言を教えてくださったのは岸本先生だ。
6.日経ヴェリタスの私の連載「フジマキの法則」は原則、第1日曜日号なのですが、今回は早まって今度の日曜日7月31日発売号に載ります。
7.フジマキタケシの1週間
7月19日(火)
クーの実家の坂場さんがクーを預かってくださるというので急きょ、北海道行きを決める。旅行ではいつもクーのことが一番気になるのだが、犬ホテルをあんなに嫌がっているクーが生後50日まで育ててもらった実家ということで、喜んで出かけてくれるので心置きなく旅行に出かけられる。坂場さんに感謝!である。
6時25分羽田発、8時新千歳着。レンタカーを借りて、一路、大雪山系旭岳に。
予想に反して晴れたので、旭岳でのトレッキングをすることにした。数年前にも旭岳周辺のトレッキングをして、とても楽しかった記憶があるので、再度ここを選んだ。ただ宿は前回は、養老牛温泉の1軒宿ホテル大一に泊ったが今回は旭岳の山麓のホテルに宿を取る。
12時過ぎに旭岳山麓のロープウェイ駅に到着。快晴。




高山植物の花が真っ盛りで、まさにベストタイミング。



下の写真は夫婦池。綾子いわく「我が家の場合、右の大きなのが私。左のちっこいのがあなた、ね」はい、同意。
2時間ほどトレッキングをしてから山麓におり、源泉かけ流しの湯での日帰り入浴をして気持ちのいい汗を流した後、ホテル入り。まずは90分の足裏マッサージと全身マッサージ。トレッキングの後の快い疲労をいやしてくれてまさに天国。今回のホテルの選択は、ちょっと失敗。団体を入れるホテルは、やはり団体客に目が向いているし、ガサガサしているので我々は少し苦手。このホテル、真夏でも冷房いらずということで、クーラーなし。流石、涼しい。猛暑でへたばっている体にエネルギーが回復していくようだ。食事の後、バーで一杯。いつものマルガリータ。
7月20日(水)
本日も快晴。この夏最高の天気だそうだ。そこで黒岳登山に挑戦。旭岳と同じ大雪山系なのだが登山口まで、ぐるりとまわるので層雲峡まで2時間のドライブ。層雲峡から7合目までロープウェイとリフトで行き、そこから山頂まで所要時間1時間半というので気楽に出かけたが、これが大変だった。
帰宅してからガイドブックを見たら、「(黒岳7合目(リフト終点)~黒岳)黒岳北東斜面の急登で、縦走路では最も悪天候の影響を受けない区間である。黒岳の山頂で、初めて強風の洗礼を受け、予想以上の厳しさに驚く人も多い。」とあった。快晴だったから、気候の厳しさは、全く感じないが、たしかに、まちがいなく急登だった。上りはただただ、つらいだけ。「我々年寄りには登山という苦行より、やはりトレッキングだよね」と綾子と言い合う。この大雪山系は6月末に山開き、9月には初雪だから気候が激しいのも想像がつく。
しかし、「我々年寄りはーー」と言うものの登山客の大半は中高年層。登山は中高年のスポーツと実感した。よく聞く山ガールとは何人かと会ったが、若者の男性とすれ違うとほとんどが中国語を話している。日本人の若い男性は、ほぼ皆無。と言っても、平日のこの時間は若者諸君は働いているかーー。
登りで素晴らしかったのは、高山植物が咲き乱れていたポイント1か所のみ。





だが苦労して頂上に到着したら景色が違った。やっぱり苦労して登って良かった。残雪が素晴らしいのだ。山の緑と雪の白さとの対比と言う点ではスイスに多少負けるが。総合的な素晴らしさではスイスに遜色はない。ただスイスではトレッキングで汗をかいた後、おいしいソーセージと冷たいビールを出してくれるレストランがどこにでも有るのだが(雪渓を見ながらのビールは最高)、ここにはそれが無い。などという贅沢な文句が出てしまう。



旭岳から縦走してきた中高年パーティーの女性リーダー(8時間かかったそうだ)によると、山頂から30分くらい行ったところに「素晴らしい高山植物のお花畑」があるとのことだったが、飛行機の時間があるので泣く泣く断念。
実は、昨晩、ガイドを頼もうか検討したのだが、その費用をケチったおかげで最高の場所を見ずに引き返すことになったわけだ。ガイドなら、その場所に連れて行ってくれるようアレンジをしてくれたはずだ。
それでも、素晴らしい景色を目に焼きつけて下山開始。最近、アヤコの膝の調子が良くないので、下山は慎重を期した。急なところは私が手を貸した。綾子が手を握らせてくれたなんて何年振りだろう?(多少、おおげさ)
今回の旅行は、久しぶりに良く歩いた。我々はロンドン勤務時代、3度の夏をすべてスイスの山歩きで費やした。又、東京に帰ってからも2度ほどスイスに
歩きに出かけた。すべて崖っぷちの村ミューレンを基地にしている。又私自身はモルガン時代、スイスでの会議の後、NY本店に顔を出す前に1泊だけミューレンに泊ったこともある。それほど当時はトレッキング好きだったのだが、今回は本当に久しぶりに歩いた感じである。楽しかった。
下山してから、15分だけ層雲峡の日帰り温泉に入り旭川空港に急いだ。
20時25分発の飛行機に乗り込んだのはいいが、台風接近で羽田で着陸やり直しの飛行機が相次ぎ、旭川空港離陸の許可がおりません。2時間ほど飛行機の中でお待ちください、との機長のアナウンスでうんざりしたが、めでたく50分後に離陸出来た。深夜帰宅。
7月21日(木)
18時より日本橋の東レ社員倶楽部で三井信託銀行昭和49年入社組の同期会。我々は109人入社したが、現在、本体に在職中なのは副社長の増田君だけ。本日は30名弱が集まった。私自身は、会社のお金で留学させていただいた上に入社11年後に辞めてしまったのだが、今でも同期会に呼んでいただけることは感謝!写真で私の、向かって左隣りが増田君

7月22日(金)
13時より辛坊兄弟のお兄さん(弟さんは元・読売テレビ解説委員長の辛坊治郎さん)である正記さんが、ごあいさつに来社くださった。正記さんはベストセラー「日本経済の真実」を治郎さんと共著で上梓された方。ところで辛坊さんがご訪問くださると言うメールで「一橋大学電算機研究会でご一緒した辛坊です」との文言があった。よせやい、そんな地味な組織に私が所属していたわけがないでしょうが。当時、女性に振られ続けていてどうやってガールフレンドを見つけるかしか頭になかった私がそんなところに属するわけがない。まじめだった辛坊さんとは違うのだ。ただ私は、辛坊さんのことを良く覚えている。岡本ゼミの1年先輩で非常に優秀な方だった。ゼミは3年生、4年生合同でやるので良く覚えているのだ。とくに1年上は、東大の受験が無い年だから、極めて優秀な人たちだった。(ちなみに私も受験したが、その年辛坊さんは一橋大学に入学し、私は一橋学園に入学したから私は1年遅れとなった)辛坊さんは卒業後、住友銀行に入った。
14時半より、新潮社の出版局の方が来社。文庫本化される塩野七生さんの「ローマ人の物語」の推薦の為のインタビュー。
15時半より、週刊誌「エコノミスト」のインタビュー
19時25分から六本木ヒルズで綾子と映画「ハングオーバー2」。私は奇想天外の筋書きが面白かったが、綾子は「お下劣」とのコメントであまり気に入らなかった模様。
それを聞いた元部下の郁子嬢いわく「藤巻さんが理解出来たって言うことは、よっぽど単純な映画なんですね」そうね~、マーケットも今、複雑すぎて私には理解できないのかも。
7月23日(土)
東京金融取引所主催の「くりっく365フェア」での講演会@東京ドームシティー。毎年やっているがいままでにない集客数で、おおいに盛り上がったとのこと。私の基調講演も700名募集のところ、会場は大入り満員で、かなりの立ち見が出ていた。ひょっとすると1000名を越していたのではないか?
ご参加ありがとうございます。今週末は大阪です。
7月24日(日)
テニス。東選手(お医者様)と組んで久しぶりに結城選手(三菱UFJファイナンシャルグループ専務)夫婦と2試合。結城選手とは良くスキーその他旅行に一緒に出かけるが、今回は徳島の祖野温泉を夫婦に紹介。先週の連休に2泊で出かけたそうだ。先日、綾子が支配人や社長に「よろしくお願いします」と声を掛けておいたのだが、そのせいかとてもよくしてもらったと喜んでいた。我々が絶賛していたラフティングも楽しんだようだ。その後、佐々木選手と組んで西部選手夫婦ともう1試合やって帰宅。そういえば西部さんといえば思想家・西部邁氏がそのまんま東氏が売りだしていたのでテレビで「私もこれから、『そのまんま西部』と呼んでよ」と言っていた。おもしろかった。もちろん、西部邁氏は、この西部選手夫婦とは無関係。
7月25日(月)
イマジカロボットHDL社長の長瀬氏と昼食@都ホテル。
長瀬さんは、私と同様、昭和25年生まれの会「虎の会」のメンバーで以前から親しくさせていただいている。彼の所属する会の講師を頼まれてその打ち合わせ。ごく少人数の会で質疑応答をしながらの講演になるそうだ。なお長瀬さんのお兄さんは長瀬産業の社長。
午後3時より、我がオフィスでBS11のディレクターの方お2人と打ち合わせ。
8月5日(金)22時からの「Inside Out」で1時間話しまくります。よろしくお願いします。http://www.bs11.jp/news/59/
7月26日(火)
18時から秘書の山田、元部下の青山さん、元部下の中村郁子さんの女性3人が我が家に集まって飲み会。下宿先から自宅に戻っていた次男・弘も勉強の合間を縫って、ほんの短時間だけ、お姉さま方の会に参加。

