(本文)臨時版

2017年12月16日

(本文)臨時版

通常版は12月11日に更新していますので、そちらも読んでいただければ幸いです。

(1)ドル円予想

本日(12月15日)の米通信社ブルムバーグの記事に「日銀除く世界の主要中銀、パーティーの邪魔しない緩和縮小に心砕く」という記事が載っていた。他の中央銀行と日銀の金融政策のベクトルが真逆になったと言うことだ。大きな円安要因だ。

又、今朝、米国の抜本的税制改革法案の成立が確実になった。これも大きなドル高要因となるだろう。リパトリ課税も入っている。円を含む他通貨をドルに換えてのドル送金が予想される、さらには当面は減税による税収減で米国債発行増加となろう。FRBの国債購入額も来年からは大きく減る。「供給増加、需要減少」で米長期金利上昇だろう。日米長期金利差拡大は円安ドル高要因だ。以上円安ドル高要因が目白押しだ。ドル円は今後ドル高円安へと大きく動いていくと予想する。円安ドル高が進むと消費者物価指数は容易に日銀公約の2%に達する。さあ、どうする日銀? 

(2)米経済は強い

イエレンFRB議長は13日の記者会見で「われわれは景気の同時拡大の局面にあり、それは久しぶりのことだ」と発言。米国経済は強い。株は史上最高値。不動産も堅調。完全雇用状態。日本のバブルと同じだ。CPIが異常に低いので中央銀行の引き締めが遅れているまでそっくり。市場には米国の景気減速を説く人がいるが意見修正せざるを得ないと思っている。 

(3)低所得者層にお金を分配すれば景気回復?

「格差是正で低所得者層にお金を分配すれば景気回復に役立つ」と主張される方がいるが疑問だ。低所得者層がお金を使い始めたおかげで好景気になった事例は私の人生ではない。1985年~90年のバブル時代は狂乱経済と言われる。CPIが前半は0.5%と異常に低かったのに狂乱した。当時、タクシーはつかまらず街の中をダンプが疾走していた。あの景気は過熱過ぎたが景気が良かったのは紛れもない事実だ。資産価格が高騰したからだ。土地・株を持っている人たちがお金持ちになったつもりになり消費を増やしたことにより景気が良くなった。再分配のせいではない。 

(4)米国税制改革

日本の所得税の最高税率は4000万円以上が45%、1800万円以上4000万円以下が40%だ。一方、今朝、発表になった米国の個人税制では約5600万円以上が39.6%、2260万円以上が35%だ。ちなみに日本で40%を取られる1800万円以上の人は米国では2260万円までは25%だ。2260万円以上5600万円までは35%。米国の方が明らかに累進性がきつい。

その上、米国は遺産税(相続税)を無くす。現在でも夫婦2人からの相続で12億円まで非課税。日本は奥さんと子供2人で4200万円から課税。日本と米国の経済の活性度の差の理由だ。日本では所得税で累進性がきつく、相続税も取られる(それも累進性が強い)のではまさに結果平等税制だ。働くのがばかばかしくなる。

日本は相続税が高いから節税商品にしか資金は回らず米国の様に成長に必要な成長資金には金は回らない。

(5)新発国債の減額は財政再建?

本日(12月16日)の日経新聞に「2018年度予算・規国債9年ぶり低水準」という記事。国会冒頭の所信表明演説では安倍首相は、たびたび「新発国債の額が減りました」と自慢するから、来年1月にも又同じコメントをするだろう。「財政の健全化が進んでいるよう」なコメントで国民を欺くのは良くない。

ダイエット成功というのは体重が減り始めてから言うのであり体重の増え方が少なかったと言って成功とは言わない。それと同じ。毎年40㎏ずつ増えていたが、昨年370㎏だった体重が今年は30㎏しか増えずに400㎏となったのと同じ。人間は無限大に体重を増やせない。