プロパガンダ(臨時版)

2018年01月11日

プロパガンダ(臨時版)

なお、通常版プロパガンダも一昨日(1月9日)更新しておりますのでそちらも参照していただければ幸いです。 

1.日銀の国債購入減額VSドル/¥

日銀の国債購入減額を受けて円高が進んだ。金融緩和縮小の地ならしではないかという思惑が生じたせいだ。ここは逆張りだと思う。この日の米国の長期金利上昇もこれに引っ張られたとのこと。しかし円10年モノの金利上昇は0,015%に過ぎない。一方、米国債は0.07%の上昇だ。米国債10年物は此の1か月で0.2%上昇している。史上最高値の株式、中国の米国債購入減のニュース、大型減税に伴う米国債発行増(当初)、今年から国債買い入れ額の本格的減少を考えると米国債の金利上昇幅は日本国債の上昇に比べてはるかに大きいだろう。日米長期金利差拡大であいかわらずドル高・円安を予想する。ちなみに日銀が金融政策のターゲットを「国債購入の量から金利に変更した」という記述が散見されるが何を言っているのかわからない。伝統的金融政策の時は、日銀は短期金利を思ったとおりに微細に誘導できた。(当時、日銀はホームページ上でも長期金利は誘導できないと書いていたし、それは金融界の常識だった)。しかし異次元の量的緩和をした以上、金利の操作出来ないはずだ。短期金利は操作できることは出来るが、ちょっと上げると日銀は損の垂れ流しになるから、上げるにも極小幅だ。長期金利は(昨年だったか一昨年だったか突然、日銀はホームページ上、長期金利を誘導できると変えた。「なに、それ?」という感じだった)コントロール出来ない。購入量を晴らせば金利を上昇させることは出来るが、何%上げたいなど、昔の短期金利のような微細な操作は出来ない。ちょっと購入量を減らせば暴騰の可能性もあり得る。そういう場合は長期金利をコントロールできるとは言わない。サンマを漁獲量の8割も日銀が買えば、日銀はサンマの値段を高値に維持できるし、購入量を減らせば値を下げられるだろうが、グラムあたり10円下げたいなどの操作は出来ない。購入量を減らせば暴落の危機もある。こういう場合、日銀はサンマ価格をコントロール出来るとは言わない。長期金利も同じ。

2.PB黒字化?

本日の日経新聞朝刊によると2020年までに、という国際公約だったはずの「プライマリーバランス(PB)の黒字化が内閣府の試算では2027年度にずれ込むとのことだ。とんでもない話だ。そもそも2010年6月のトロントサミットで他の先進国が実行を約束した目標が、日本にはあまりに無理難題だった。67歳の私に100㍍を9秒台で走れと言うくらいの無理難題だった。そこで他国とは、5周遅れのPB黒字化という目標を日本には認めざるを得なかったのだ。その5周遅れの目標が20周遅れになってしまった.というよりも財政健全化をもうあきらめてしまったと宣言したようなものだ。だから「尋常な財政再建が出来ず財政破綻も嫌なのなら、大増税(=国民から国への冨の移行という意味でハイパーインフレ)しか選択肢はないだろうと言っている。なん度も断るがこれは政策ではなく政治の無責任の結果だ。PBとは国債費(元本返済と金利支払い)を抜いた話だ。たとえPBが黒字化しても単年度予算は国債費分赤字なのだ。たとえば(万が一にも)来年度PBが黒字化したとしても、来年度予算は23.3兆円の赤字となる。 借金総額は膨れ上がり続けるわけだ。財政再建とは借金総額が減り始めてから言える(=ダイエットと同じ)。PB黒字化とは財政再建の第1歩にまで到着していない。それも達成が9年後とは、その時の借金総額はどこまで膨れ上がっているのか?内閣府の試算発表をみるのが怖い。今は金利がほぼゼロだからよいが金利上昇期に財政はどうなるのか?