会計検査院も日銀の資産膨張に懸念表明(臨時版)

2019年11月08日

通常版は11月3日に更新しております。そちらもご覧いただければ幸いです。

次の通常版は来週末頃、更新いたします。

 (本文)

1.ついに会計検査院も日銀の資産膨張に懸念表明

日銀の監督官庁は会計検査院だ。国会で金融庁に日銀は大丈夫か?聞いたところ、管轄外だとかわされた記憶がある。そこで調べた結果、日銀の監督庁は会計検査院だとわかった。再選された時の私の「To do list」に「同じ質問をすること」とあるが、落選したので、残念ながら出来なかった。又、確か私のブログだったと思うが、「日銀が破綻したら、監督官庁の会計検査院の責任は重いぞ」と警告を与えた記憶がある。そのせいとはもちろん思わないが、会計検査院もやっと指摘すべきことを指摘し始めた。日銀の財務は世界ダントツに脆弱だ。日銀が債務超過(=御園間で言えば破産状態)になれば円は暴落だ。外国人は、債務超過になった中央銀行が発行する通貨など信用しないからだ。その結果、ハイパーインフレ(=通貨に価値が無くなること)となる。昔の日銀は(世界の他の中央銀行はいまだに)こういう事態を恐れ、長期国債、株、不動産を全くと言っていいほど購入しなかった。財務の健全性を守るためだ。それが今は、どの市場においても日銀はモンスターだ。計画経済国家であり、かつ市場の動きに極めて脆弱となった。確かにスイスナショナルバンク(SNB)が債務超過になったことがある。スイスフラン(CHF)高防止衛でCHF売り/€買いを大量に行ったが、CHF高が止まらず(=保有€の減価)債務超過になったのだ。しかし、SNBが債務超過ゆえにCHFが下落すれば(=€上昇)すればSNBの債務超過は、とたんに解消される、それをマーケットは理解していたから大事に至らなかった。日銀が債務超過になった場合は、それとは大違い。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191108-00000082-jij-soci

2.政府は「50年債」発行するのか?

政府が50年債の発行を検討しているそうだ。これだけ超低金利なのだから、政府は発行するべきだ。30年債が今、0.44%だから、50年債は1%くらいで発行できるだろう。しかし、問題は買う人がいるか否かだ。買い手がいなければ発行が出来ない。1980年代前半のロンドン市場でのFRN市場は(フローテイング・レート・ノート・変動金利社債)日本の信託銀行が最大手の買い手で私(三井信託)もビッグバイヤーの一人だった。5年債が中心だったのが、永久債が85年ころ発行された。私も猛烈に買った。私がJPモルガンに移った後も、永久債市場は過熱し続けた。(今、市場がどういう状態か知らないが)その後、永久債市場は、ほぼ消滅した。永久債は満期がないから転売市場が無くなると保有している機関は悲劇だ。売却し資金を回収することが出来ないからだ。FRNはそれでも半年に一度、受け取り金利が変動するからまだ良い。固定金利の永久国債など私なぞ絶対に手を出さない。50年債もほぼ永久債と同じだ。JPモルガン時代、私は部下に、「自分個人のお金なら投資するか否かで会社の資金の投資判断をしろ」と部下に口を酸っぱくして言っていた。金利が高ければまだいいが、転売市場が消滅する可能性があり、今後50年間、1%の運用で満足しなければならないのなら私は自分個人のお金では絶対に投資しない。今後50年間、1%の運用しかできない国のままなら日本は世界の5流国、6流国に陥っている。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51912540X01C19A1EE8000/

3.トヨタ、逆風下の最高益

トヨタの20年3月期の通期業績は税引き前利益で、2兆1500億円の予想だそうだ。さすが、だ。問題は日本にはトヨタ以外、世界標準のもうけを出している企業がないことだ。トヨタ以外の日本企業の純利益は1桁、2桁少ない。かってはNO1の儲け頭だった三菱UFJ銀行でさえ、今年度予想は9000億円に届いてなかったと思う。一方、ニューヨークダウに含まれる米企業には1兆円企業がゴロゴロある。私の勤務していたJPモルガンは大体年間4兆円~5兆円の純利益だった。望月元経産事務次官がおっしゃっていた日本は「世界で技術で勝って、もうけで負けている」という言葉をかみしめるべきだ。なぜ、日本の企業がこれほどまでに儲かっていないのかを考えるべきだ。本に書くつもり。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51929990X01C19A1EA2000/

4.強い米国経済

トランプ大統領が先週金曜日の雇用統計のあと、ツイッターで自慢した通り、米経済は強い。株価が史上最高値で完全雇用状態。80年代の日本のバブル期と同じ。中央銀行がCPIのみに目を奪われ資産価格高騰を忘れ引き締めをしないところまで、そっくり。長期金利は低すぎる。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51784790V01C19A1000000/

5.財政トリアージの必要性

2019年11月7日の日経新聞に以下の記事がある。「富山市が試みてきた『橋梁トリアージ』は注目に値する。トリアージは救急医療の現場で使われる言葉で、負傷者の重傷度に応じて治療や搬送の優先度を決めることを指す」->財政がここまで悪いのだから、橋梁だけでなく、財政トリアージが不可欠。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51859950W9A101C1TCT000/