１．「破綻の予兆」
昨日、twitterに「フジマキは破綻論を述べるが、破綻の予兆すらないぞ」とのご指摘を受けた旨をSNS に書いたが、敬愛する元新聞記者の方がシェアしてくださった。いわく「予兆はあります。信頼できるひとびとがみな、Xデーを心配しています」私が信頼する元新聞記者の方、その方が信頼する人たちが心配するなら、確かにすごい予兆だ
２。「日銀はどんなインフレが来てもバランスシートを縮小する手法が無い」
昨日、以下の質問をtwitter にいただいた。「FRBが保有債券を売り始めたらますますTMV（債券ベアファンド・長期金利が上昇すると値段が上がり儲かる）の値が上がりますね」私の回答は以下の通り「爆謄すると思います。ただ前回の利上げ時（2015年～2018年）にも、FRBは保有国債の市中売却を考えたそうですが、長期債市場が壊滅的に崩れるリスク蟻とのことで、それは無理、満期待ち（償還して元本金額を政府から受け取る）でB/ Sを縮小させるという手法を選択せざるを得ませんでした。しかしインフレが加速するとき、そんな悠長なことでOKか？10年債は10年たたないと満期が来ませんから。なお、日銀の場合、満期待ちしても、政府が毎年財政赤字ですから、償還する原資がありません。他に買い手がいない以上（金利が爆謄すれば別ですが）日銀は借換債を買わねばなりません。バランスシートを縮小させる手段が無いということです。ものすごいインフレが来ても世の中、お金ジャブジャブ。私が中央銀行を、とっかえざるを得ないと言っている理由です」
３．「キャッシュレスや暗号資産は社会にとって有害か？」
昨日、Twitterに以下の リツイートをいただいた。「こういう人が今の中国の停電でキャシュレスで取引がどうなっているのか無関心で目をつぶるのだと思います」。私の返事は以下の通り「暗号資産やキャッシュレス社会を否定されたいようですが、高速道路で事故が起きたから「制限時速を２０キロに落とせ」、もしくは「自動車なくせ」と言う議論と同じです。停電を無くすことを考えるのが筋ではないですか？
４．「壊れた消防車＝日銀」
日銀はもう死に体だ、と連日書いていたら、一昨日、以下のリツイートをいただいた。「ハイパーインフレかどうかは別として、金利をあげられないならすでに日銀はぶっ壊れてるね。 消防車が壊れていて今は火事になってないだけで、家が燃えてもやってくる消防車がないのと同じ」うまい表現！
５，「池田信夫先生からのリツイート（日銀の債務超過はたいしたことが無い問題か？）」
9月30日、池田信夫先生が私のTwitterに以下のリツイートをくださった「[日銀の債務超過は起こりうるが、大した問題ではない。日銀の資産評価は簿価であり、国債を時価で売却することもありえない。それより問題は地銀の債務超過。資本増強しているが、取り付けが起こると助からない]
私の回答は以下の通り。「エコノミストに書いたとおり『日銀の資産評価は簿価であるから評価損は生じない』とは日銀の自己満足にすぎず慰めでしかありません。外資で、前世紀の遺物である簿価で、相手の信用を評価するところなどない。債務超過になれば日銀当座預金を閉鎖。となると日本はドルを買う術は無くなる。大問題です」
６.「日本人の常識は世界の常識ではない」
「日本人の常識は世界の常識ではない」は、昔から、私がよく言っていることだ。外国で勉強し、赴任し、外資系に勤めた経験から言っている。一番よく使うのが「日本人は日本を資本主義国家だと思っているが、世界一の社会主義国家だ」、「日本は格差社会というが、実感としては、ほとんど格差のない国だ（社会主義国家だから当たり前）」
（
7．「日本人の常識は世界の常識ではない野球編）」
大谷翔平選手は、今季はもう投げず、ベーブ・ルース以来の「2桁勝利、2桁本塁打」を逃した。勝利投手10勝を大いに期待していた日本の大リーグファンはがっかりだろう。私もそのうちの一人だ。しかし、おとといの日経新聞いわく「エンゼルスのジョー・マドン監督は『（次に投げても）得るものは何もない』とまで言った」そうだ。投手として何勝したなど、他人任せ（味方が何点取ってくれるか）の部分もある数字などはどうでもよい、防御率当こそが大事、もうチームはワイルドカードにも出られないのだから、勝つために大谷の肩を酷使する必要はない」という考えなのだろう。目を覚まされたが、本質を突いた痛快なコメントだった。これも投手として、何勝したかを重視する日本人にとって、「日本人の常識は世界の常識ではない」の一例だろう。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO76222240Q1A930C2UU8000/