1.「円の危機が迫っていることをトランプ氏の発言から認識した方が良い」
繰り返す。高市総理はトランプ大統領が『円安によって米国の貿易が厳しい』と語ったとおっしゃるが、そんなはずはない。米国は日本と円が「崖っぷちにいる」からこそこじつけの「助け船」発言をしただけだ。
その方が米国へのダメージが小さくなると判断したからだろう。
しかし米国の助け舟では円安の方向は全く変わらない。確立された金融論で「やっては絶対ダメ」とされている財政ファイナンスを異次元の規模で行ってきたのだから解決策(=出口)はもうない。
年間平均のドル円レートが107円だった2000年の米国の対日本財貿易赤字は816億ドル、年間平均のドル円レートが150円だった2025年の米国の対日本財貿易赤字は644億ドル。
大巾に円安になったのに対日本財貿易赤字は縮小している。「円安で米国の貿易が苦しい」はずはない。
しかも円ドルコミティーが創設された1983年から84年のように日本が米国の最大の財貿易赤字国だった時とは様変わりで、今や日本は8番目だ。
「人民元安で米国の貿易が苦しい」というのならわかるが「円安で米国の貿易が苦しい」などと日本政府も思っているのならおこがましい。
対日本の財貿易赤字が減ろうと増えようと米国は痛くもかゆくもない。情けないことだが。
2.「おめでとう、スティーブ李家君」
ロイターの「JPモルガン、日本事業トップが投資銀行部門グローバル・チェアに昇格」とのニュースで、スティーブの昇格を知った。世界一の銀行のグローバル・チェア、だ。おめでとう!!
待遇といい、世界での名声といい、日本のサラリーマンの中では断トツだろう。
私も当時、東京市場唯一の日本人東京支店長となり大変な出世と言われたが、大変な、がスティーブの場合は桁外れだ。
今後莫大な報酬を貰うだろうスティーブもシンガポールへ拠点を移すとのこと。
金融の中心がますますシンガポールに移っていることの証左であるとともに、能力があり、高い報酬をもらう日本人がますます日本を離れて行ってしまう。
大リーガーと同じ。結果平等主義を改めないと日本の将来はない。
https://www.reuters.com/jp/economy/FRV5OUGXCVJ6FHHDI27L6RDBOQ-2026-09-24/
3,「活躍している元JPモルガン為替部門」
JPモルガン投資銀行部門のグローバル・チェアに昇格したスティーブは私が採用した為替の直物トレーダー。1年間野村証券に在籍した後、JP モルガンに転職を希望してきた。
当時の東京の資金為替部長だったドミニックが不可と決めたのを私が「頭の回転が速い、取りましょう」と意見してひっくり返しての採用だった。
私が資金為替部長の時には為替のヘッドとなり部下には為替のセールスをしていた橋本幸子さんもいた。その橋本さんは、今や世界最大の資産運用会社ブラックロックの日本法人の社長だ。
元部下たちがどんどん出世していくのを見るのはとてもうれしい。当時の終身雇用制真っ盛りの時に、首のリスクのある外資に引きずり込んだからには彼らの将来の生活にある程度の責任はあるな~と思っていたからだ。


