「アクセルとブレーキを両方同時に踏みこんでいるとブレーキは焼け切れてしまう」「シリコンバレー銀行のようなことが日本で起こりうるか?」「預金保険機構の保証」「株価が下がると日銀はどうなる?」他

2023年10月05日

1.「アクセルとブレーキを両方同時に踏みこんでいるとブレーキは焼け切れてしまう」

長期金利が1%に近づけば日銀は、国債買いオペを連発し必死の防衛をするだろう。円安に向けてアクセルを極限まで踏み込み(=量的緩和極大化)、その一方で円安防止に向けてブレーキを思いっきり踏み込む為替介入。アクセルとブレーキを同時に極限まで踏み続ければ、ブレーキが焼け焦げるのは車と同じ。

 

2.

昨晩、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「長期金利が1%になると、弱小金融機関に取り付け騒ぎが起こるリスクがあるのでは?」というコメントに対してのリツイートだ。

「この点ずっと疑問なのですが、SVVは法人の預金に大きく依存し、引き出されたことが原因で破綻しましたが、日本の弱小金融機関の場合、高齢者など小口の個人預金がメインと思います。ですので、時価ベースで債務超過と言っても、そうした個人が問題視して預金を引き出すために殺到するものでしょうか?」

以下のように回答した。

「こういう場合、まず株が最初に反応し、え。この銀行大丈夫と個人が殺到するとのステップを踏むかもしれませんが、先に預金者が店頭に殺到する可能性もあると思います。誰だってなけなしお金が無くなるのは恐怖ですから、人より早く、と思うでしょう。トイレットペーパやマスクでさえそうだったので」

 

3.「シリコンバレー銀行の取り付け騒ぎは特殊ケースでは?」

昨晩、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「SVBはバンクランによる一斉引き出しに対する瞬間的な支払能力が確保できなかったことが問題。性格が違うと思います」。

以下のように回答した。

「いろいろな理由をつけようと、根本は、預金引き出しに対応じする資金がないこと(=時価会計で債務超過)につきます。時価会計は、その時点で資産を売却し現金にかえれば、どの程度の現金が確保されるかの計算でもありますから」

 

4・「日本では取り付け騒ぎなど起こらないか?」

昨晩、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「理屈ではそうだがマネーリテラシーも無ければ普通預金を最強の聖域だと思ってる国民が少しニュース流れた程度で動くわけないと思うけどな。 そんなフットワーク軽かったらとっくの昔にもっと投資に流れてるだろう。 破綻するから急いで精算して、とかメディア(笑)で騒ぐ頃にやっと動くくらいだと思う」

以下のように回答した。

「他国では当然起こることを、日本人はマネーリテラシーがないから大丈夫と言うような神風(?)に頼り、無防備であり続ける事は私には到底できませんね」

 

5.「預金保険機構の保証」

昨晩、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「円安対策で外貨を保有したいところですが、外貨預金は銀行が倒産した時に保護されないので、庶民はどんな対策をしたらいいのかがいまいち分かりません…」

以下のように回答した。

「外貨預金を怖がるのなら円預金も同じです。円が1000万円まで守られると言っても、守られるのは最初の数行の預金者だけであとは支払保険金不足です。もともと地銀2,3行しかつぶれないことを前提とした制度ですから。それに事務が追い付かないでしょう。保険が返ってくるのは10年先だったりして。」

 

6,「評価損で資産サイドの時価総額が減少すればーー」

昨晩、以下のようなリツイートが私のtwitterにきた。

「評価損で債務超過…? 教えて!エロい人!!」

以下のように回答した。

「時価評価とは資産サイドを売却すれば、今いくら現金が入るか、負債サイドを全て返済するにはいくらの現金が必要かの計算。銀行で言えば預金は負債。資産売却で入ってくる現金よりも返済すべき預金量の方が多いことがわかれば、預金者は我先に現金を引き下ろそうとする。小学3年生でもわかるのでは?」

 

7.「株価が下がると日銀はどうなる?」

昨晩、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「今日4日、日銀はETFを700億円買いましたが、株価は700円下がりました。世界的にインフレで金利上昇中だから、日銀が頑張っても株価は下り、日銀債務超過へ…」

以下のように書き足した。

「現状、日銀は急速に拡大し続ける保有国債の評価損を約11兆円の内部留保と株の評価益で何とか賄っている状態。株が今のように下落し続けると日銀の債務超過はますます現実的問題となる。元来中央銀行は、通貨の安定を保つために価格が大きく上下する金融商品を保有してはいけないというのは、オーソドックスな金融論の常識。それを大破りしているのが現在の日銀。価格が大きく上下する株を金融政策目的で保有する中央銀行など他にないし、同じく価格が大きく上下する長期国債をここまで莫大に保有する中央銀行は他にはない。昔の日銀は価格がほとんど上下しない短期国債のみの保有」

 

8.「メガバンクは大丈夫か?」

今朝、以下のようなリツイートが私のtwitterにきた。

「あれ?藤巻せんせー、日銀も大手銀行も債務超過って言ってましたよね?」

以下のように回答した。

「言ってない。メガバンクは長期債を日銀に売り国債保有を減らしているから問題ない。発行国債の半分以上保有してしまった日銀は危ない。なお統合政府でみるとせっかく政府が長期固定債を発行し金利上昇に強かったのに日銀がそれを日銀当座預金という超短期負債に変えてるから日本は極めて危ない状況」

 

9.「今後の為替相場は?」

今朝、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「140円台のドル買いはつらいです」

以下のように回答した。

「ぜーん、ぜん」

 

10.「日銀は保有外債から大きな利息収入を得ているか?」

今朝、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

11兆円の評価益の他に、日銀保有の米国債年間配当 0.0385(米国債30年利回り)×144.3円×1兆1060億ドル(保有残高) =約6.11兆円(6月30日時点での概算)を足してもよろしかったでしょうか?

以下のように回答した。

「日銀は米国債などほとんど持っていません。政府保有の外貨準備と間違えたのでは?」

 

11.「日銀も大量の外国債を保有しているか?」

今朝、いつもいちゃもんをつけてくる人から以下のようなリツイートが私のtwitterにきた。

「日銀も米国債など外貨債券を保有しており外貨準備の一部ですよ。残存5年以下のものに限られますが」

https://boj.or.jp/statistics/boj/other/other_gai/index.htm

以下のように回答した。

「もちろん、日銀が小額の外国債を持っていることは知っています。クレームをつけることを目的にせず、私に質問をしてきた方の内容を見てからクレームをしたいのなら、クレームをすること。どうやって3.6兆円の保有で6.1兆円もの年間配当金が得られるのか?

なお、国会議員時代、若田部前日銀副総裁に量的緩和には大反対だがどうしてもやりたいなら日本国債の代わりに米国債を買うべきではないかと質問をしたことがあります。米国債ならまだ出口があるからです。しかしそれでは日本の財政破綻回避にはならないので採用できないのでしょうねとも付け加えておきました」

 

12.「ドルでは日本で生活できないか?」

今朝、以下のようなリツイートが私のtwitterにきた。

「ふふ🤭久し振りにハイパーさんの言霊を見た。ドル持っても日本では生活できんよ笑笑」

以下のように回答した。

「紙屑になる円の代わりにドルを持っていて、新通貨に変わったときに、マトモなレートで新通貨に変えればいいだけです。それに加え、ハイパーインフレになった時にはドル決済が一時的に一般的になる可能性もあります。現在の日本の法律では、物の対価を円で支払われた場合、物の売り手は円を受け取らなければなりませんが、物の売り手、買い手が合意すれば、ドルでの決済は可能です。物の売り手は、紙屑化した円ではものを売ってくれなくなりますが、ドルでは売ってくれる可能性は高いでしょう」

 

13.{為替は相対論}

今朝、以下のようなリツイートが私のtwitterにきた。

「ドル円ユーロ崩壊かな?」

以下のように回答した。

どの法定通貨も刷り過ぎですからすべての法定通貨が弱くなる(=インフレ)のは当然でしょう。しかし何度も言うように為替は相対論。コイントスで表と裏が同時に出ることがないのと同じ。どちらがより弱いか?で決まる。超脆弱な財務を持つ日銀の発行通貨の円である事は明確。ドルは円に対して暴騰する

 

14.「FRB 発行のドルのデジタル通貨は日本で普及するか?」

今朝、以下のようなリツイートを私のtwitterにいただいた。

「正直、USDCが普及すれば日本円は要らないんですけどね。 もっと簡単に誰でも扱えるパブリックチェーンが完成したらUSDCでいいと思いますけどね。 基本、ドル札は手に入らないしCBDCがどれだけ日本で流通できるかわからない。 USDCならパブリックチェーンウォレットあったら扱いは簡単。…」

以下のように回答した。

「残念ながらこれは無理でしょう。日本人はほとんど理解していませんが、為替の経済自動安定装置としての機能を放棄することになるからです。ハイパーインフレになり、俺の信用が失意し、新しい中央銀行ができて新しい通貨が発行されるまでへドルが流通する可能性は大いにありますが長期的な話では、ありません。前述したように為替の経済に対する自動安定装置としての機能が損われるからです。固定相場制の弊害はそこにあります。ちなみに固定相場制とは、1年中財務省が為替相場に介入することであり、ドル上昇圧力があるときに固定相場制を維持しようとすると莫大なる外貨準備の浪費に終わり固定相場制は崩壊します。今財務省がやっているドル売り介入が難しいのは同じ理由です。またxデー後に原油や海外農産物を買って、国民の命を守るべき外貨準備のドルを時間稼ぎのためにをするのは罪ともいえます。なおこれから仕事。本日のTwitterは何か特別なことがなければおしまい。

 

15.「円は弱くなる」

今朝、過去の私のリツイートを私自身のtwitterに再掲してくださった方がいた。「(以下藤巻の昨年12月のツイッター)2月16日、拙著 [超インフレ時代の『お金の守り方』」(PHP)が発売されます。今までは日銀の財務内容悪化による円安論を説いてまいりましたが、さらに米国に2か月間滞在した結果、貧しくなった日本を痛感いたしました。これでは日銀の財務が悪化しなくても国力を反映して円安は進むと実感しました]