.「米国債金利低下に反応しなくなったドル・円」「年金は確定給付から確定拠出に早く変更すべし」.「かっての大国アルゼンチンは今」

2024年11月26日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

1.「米国債金利低下に反応しなくなったドル・円」
昨晩は、米国10年金利が0.15%程度下落し、日米金利差が大きく縮小したにもかかわらず、現在、ドル円は154円台でとどまっている。日米金利差がドル円を決定する主たる要因ではないことを市場が理解し始めた証であろう。今後のドル円の決定要因は、米国が財政規律に目を向け、 FR Bがお金を回収するのに対し、日本がばらまきを続け、日銀が紙幣のばらまきを余儀なくされる点、そして日銀の財務がますます悪化する点にシフトしていこう。

2.「年金は確定給付から確定拠出に早く変更すべし」
本日の日経新聞のタイトルは「年金、給付減に目配り」。といかにも「美しい」タイトルだが。
まだ詳しく読んではいないが、「働くシニア減額緩和」は当然としても後の2つは「なんだかな~?」という感じ。
財政危機を、異次元緩和という美名(?)の元で、とりあえず飛ばした(=危機の先送り)のと同様の、危機の飛ばし(=危機の先送り)のにおいがプンプンする気がするな~。年金保険というからには保険。保険は貰える人ともらえない人がいてこそ、計算が成りたつのに、寿命が延びてほぼ全員がもらえるのなら、保険として成立するわけがないと思うのだが。本来、年金保険とは「予想以上に長生きした時」用の保険なのではないの?
もしくは米国のように30数年間で10数倍に株価が急騰して大きな配当が出れば年金保険は持続可能だが、今の日本の社会主義体制ではそれも無理。
年金は確定給付から確定拠出に早く変更しなければ存続不能だと思う。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO85039270W4A121C2EA2000/

3.「かっての大国アルゼンチンは今」
昨日、アルゼンチンのミレイ大統領の『我々には金がない』発言に触れたが、その続き。
どうしてMMT erはアルゼンチンに行き、ミレイ大統領にどんどん国債発行して財政出動すれば国は豊かになるし、貧しい人を救える。発行した国債は中央銀行に買い取ってもらえばいい。日本と同じことをやれ、と言わないのだろうか?ミレイ大統領に尻を蹴飛ばされて追い返されるだけだろうと思うけど。  アルゼンチンはかっては先進国だった。私が1982年にロンドンに赴任した時はフォークランド紛争で英国と戦っており、赴任時には、アルゼンチン機が空襲に来英したら地下鉄に逃げ込めと脅かされながら、こわごわ赴任したものだ。そして戦勝記念で英国空軍が我々の事務所のすぐ横を飛行した時は驚いた。  それだけの力がアルゼンチンにはあった。それが今の窮状。それが国力の移り変わりうというもの。財政規律を無視していれば、日本がいつ同じになってもおかしくはない。

4.「ビットコインを推奨していた」
先日、以下のリツイートを私のXにいただいた。
「数年前にビットコインを推奨してたのは、著名な人では藤巻さんだけ。。あの頃、仮想通貨はまだ胡散臭さ全開で、あの頃に著書記述でビットコイン推奨はすごいわ」
以下のように返信した。
「ありがとうございます」

5.「外資銀行の日銀当座預金閉鎖問題について」
X デイの契機となる可能性を羅列した翌日、以下のリツイートが私のX に来た。
「外資銀行が逃げ出す話が出てこないな。 意外と一貫性がないな」
以下のように回答した。
「一貫性はありあり。貴兄の理解力が欠如しているだけ。日銀の債務超過を契機に(すぐにではない。債務超過がしばらく解消されない。とんでもない額に膨れ上がるだろうと首脳陣が判断した時に)外資は日銀当座預金を閉鎖する。そうなると円をドルに換える手段が無くなる。円はドルにも変えられない日本でしか通用しないローカル通貨になってしまう。貿易にも使えない。ドルにも変えられないローカル通貨。価値はなくなる」

6「ドル建てMMFを円に変えられなくなると問題か?」
以下のリツイートを私のX にいただいた。
「外資銀行が日銀当座預金を閉鎖した場合、ドルを円に換えることも不可能になるのでしょうか。個人が日本のネット証券で購入したドル建てMMFを円に変えられないとなると、資産防衛にならないかと思うのですが?!素人の質問で大変申し訳ありませんが、お教え願えないでしょか」
以下のように回答した。
「現在の法律では『受け手がドルでの決済』を受け入れればドル決済は可能です。というか円がロ―カル通貨化したら、日本国内でも、商品の売り手はドルでしかモノを売ってくれなくなるでしょう。いくら商品が余っていても紙くず引き取っても仕方がありませんから。円では商品を売ってくれなくなるでしょう。円の紙くず化です。その国の通貨ではなくドル決済が主流になるのは通貨の信用が無くなり、ハイパーインフレが起きた時に多くの国で起きた現象です」

7.「外資が日銀当座預金を閉鎖しても、邦銀のコルレス口座を利用すれば外為取引を継続できるか?」
以下のリツイートを私のX にいただいた。
「外資東京支店が日銀当座預金を閉鎖すればその支店名義でのドル円の取引が難しくなります。ただし外資本店や日本以外の支店は、日本の銀行のコルレス口座を通じて外為取引を行うことができます」
以下のように回答した。
「日銀の信用問題で、米銀本店が日銀当座預金口座を閉鎖すべしと結論づけたならば、当然ながら邦銀に対するクレジットラインもなくなります。したがって日本の銀行のコルレス口座を通じての為替決済もできなくなります。米銀は日本国民のために銀行業務を日本で行う福祉団体ではありません。株主の利益を守ることが最優先事項になります」