日銀に“切り捨て”られる地銀 「異次元緩和」が抱える問題点(本日第2弾)

2019年06月09日

1.「日銀に“切り捨て”られる地銀 「異次元緩和」が抱える問題点」

今週の週刊朝日「虎穴に入らズンバフジマキに聞け」は「日銀に“切り捨て”られる地銀 「異次元緩和」が抱える問題点」というタイトルですが、今、朝日新聞出版社のホームページで全文、無料で読めます。なお選挙1か月前になりましたので、「虎穴に入らズンバフジマキに聞け」は選挙終了まで休載になります。

https://dot.asahi.com/wa/2019060600013.html

2.さらなる計画経済・社会主義国家へまっしぐら。 

かってのリフレ派の人たちが金融政策が効かないからと言って、盛んに財政出動を言っています。異次元緩和の実行で計画経済国家(=株式市場と国債市場で市場原理の働かない日銀という“官”が力で市場を牛耳る)を作り上げたと思ったら、さらには財政出動をして「さらなる強力な社会主義国家」を作り上げようというのですから唖然とせざるを得ません。

 そもそも私がJPモルガンに勤めていたころから、私の外国人部下たちは「日本は世界最大の社会主義国家だ」と言い残しながら帰国していったのにさらなる社会主義化を進めるのでしょうか?これでは日本経済が沈没するのは明らかです。

財政出動とは「当面は税収と歳出の均衡を無視して、税収以上の歳出を先行させる」ことです。政府が歳出を増やせば景気が良くなって税収があがり、一時的な借金は返せる」との発想によっています。日本は、世界最悪の借金状況が示すように、この30年間で最大級の財政出動をすでにしてきているのです。それにもかかわらず、世界でダントツのビリ成長です。「官による経済成長は非効率もいいところ」の証左です.

しかも財政出動の前提は「財政ファイナンス(政府の借金を日銀が紙幣を刷ってファイナンスする)だけはしない」という前提です。その前提を日本は破っています。財政ファイナンスをしてしまうと、財政規律が失われて(=いくら国債を発行しても中央銀行が金利に関係なく購入するので長期金利が上昇しない)しまい借金増に対してブレーキが利かなくなるので禁じ手とされているのに、です。その結果、ハイパーインフレになってしまうというのが歴史の教えです。

禁じ手とされる「財政ファイナンス」をしないのならば,溜まった借金はどこかの時点で増税で返済しなければなりません。その結果、民間は投資用資金が減ります(=税金支払いのため)。民による経済成長は期待できなくなるのです。経済成長とは政府の力でやる(=財政出動、過大になれば社会主義経済)のか、民の力でやる(=資本主義経済)のか2者選択でしかないのです。それを国の力でやろうというのが財政出動論です。

アベノミクスで本当に必要だったのは第3の矢のはず(構造改革)でした。社会主義国家から真の資本主義国家への脱皮です。「民でできることは民で(=小さな政府で安い税金)・徹底的な規制撤廃・結果平等主義から機会平等主義へ」です。第1の矢(異次元緩和)と第2の矢(財政出動)は放ってしまってはいけない矢だったのです。(↓ イラストは妹・岡久美子)IMG_6487