「日産 苦しそ~」「来年度予算は編成可能か?」他

2020年09月12日

1.日産 苦しそ~

「えッ、なぜ社債をドルで発行?」と思ったが、記事を読んで納得。ドル建ての社債発行だと(為替ヘッジをしなければ)円建て発行より金利は高いし、私の予想どおりに円が暴落したら、破産のリスク大だ。(満期の時、1㌦=1000円になっていれば80億ドルの返済には8兆円の円資金が必要になる)。この時期はバフェット氏のように、逆に「円調達でドル運用(ただし一部は商社株購入で円運用)」が鉄則だろう。

しかし記事によると、日産は、低格付けのせいで円建て発行では700億円しか集まらなかったそうだ。そこでリスクを取ってくる欧米投資家に頼らざるを得なかったのだという。資金繰りが苦しいだろうから、やむを得ないとは思うが、10年債で4.81%もの高利だ。苦し紛れに高利貸しに飛び込んだ感もある。追い込まれている感はある。苦しいのだろうな~。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63738340R10C20A9MM8000/ 

2.来年度予算は編成可能か?

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税収は危機の翌年にガタッと減る。企業や個人が過去1年間の確定申告をして翌年に税金を収めるからだ。そこで来年の税収はどのくらいあるか大胆に予想してみよう。リーマンショックの翌年の税収は38.7兆円に落ち込んだ。リーマンを基準に考えよう。所得税はリーマン時と変わらないとして12.9兆円。消費税は2009年は5%だったから、来年度は2倍の19.6兆円。法人税はリーマン並みの落ち込みとして6.4兆円。3大税収以外(酒税、揮発油税、相続税等)はリーマン時と変わらないとして9.6兆円。その前提だと来年度税収は48.2兆円だ。当時、税外収入がなぜか11.9兆円と大きかったが昨今は5~6兆円だから、今年度当初予算と同じ6.6兆円と仮定する。リーマンショック時より今回の経済の落ち込みの方がすさまじいとは思うが、楽観的に考えれば54兆円の「税収+税外収入」だ。それに対して、歳出が今年度補正後と同じだとすると160兆円。

「税収+税外収入」が54兆円、借金が106兆円の予算だ。こんな予算聞いたことが無い。しかもその借金のすべては日銀が引き受けることになるだろう。さらに日銀は50~60兆円くらいは満期が来る国債を保有しているからこれも購入せざるを得ない。したがって来年度は160兆円近くの国債を購入すると予想する。ゼロ金利だ。保有国債の利回りが、さらに下がる。長期金利が少しでも上がれば膨大な評価損の発生だ。それに伴って増える100兆円くらいの日銀当座預金は、将来の政策金利引き上げ期にモロ、金利支払いの対象だ。日銀は政府に「もういけません、もう国債は買えません。限界です」と泣き言を言っているに違いない。今後の予算編成は至難の業だ。安倍総理は、病気をおしてまで、そのストレスに耐える気力が無かったのだろうと邪推する。 

3.(秋の大祭、初詣)

先日、神社の前を車で通ったら、例祭のようで道路に露店が沢山出ていた。まだ夕方だったせいもあるだろうが、人通りは非常に少なく、露天商は全くの手持無沙汰。このまま秋の大祭、初詣に突入すれば、露天商も神様(神社)も大変だ。