「日銀には倒産以外の出口は、もはやない」「給付金配布の弊害&ベーシックインカムのネック」他

2020年09月14日

1.菅さんの本音

日本は財政赤字の額も日銀のバランスシートの規模も、対GDP比で世界断トツの悪さなのだから、財政と日銀を立て直すには、世界で最大規模の大増税が必要になる。もしくは借金踏み倒し(=円暴落によるハイパーインフレ)。菅総裁候補の「いずれ消費税増税」は窮地に陥った財政を熟知する菅さんの本音に違いない。

2.日銀には倒産以外の出口は、もはやない

去年12月末に573兆円だった日銀のバランスシート(BS)規模が7月末には666兆円と93兆円も増えた。93兆円とはものすごい額だ。1998年当時の日銀BS分を7カ月で増やしてしまったのだ。ものすごい勢いで超メタボ化進行中。1998年に銀行間に存在していたお金と同額を7カ月間で更にバラまいたということ。22年間では7倍近くのばらまき。貸出しが増え、乗数が元に戻れば信用創造で世の中はお金の山に埋もれてしまう。日銀のBS縮小には政府が国債満期ごとに元本分のお金を日銀に返済するしか現実的手法はない。そんなことは単年度予算が黒字化しない限り不可能だ。中央銀行のBSの対GDP人は、税金で中央銀行のBSを縮小させる難易度ランキング。今年4~6月期の対GDP日銀は130%近く、40%に満たないFRBなど海外中銀と比べれば異常さがわかる。退任すれば出口から出られる黒田総裁と違い日銀には倒産させるしか出口は、もはやない。IMG_9293

3.給付金配布の弊害&ベーシックインカムのネック

(一人の外国人からしか聞いていないので普遍的な事実なのかは自信は全くないが)先日、ニュージーランド人がこぼしていた。「ウーバーが最近、全く捕まらない」と。ウーバーがタクシーを駆逐しているのでウーバーが来ないと大変なようだ。コロナ禍で給付金が入ったので、休業している人が多いせいだとのこと。マクドナルド(?)の店員も見つからないとのこと。これはベーシック・インカムの問題の一つと同じだ。低賃金の職種の人集めが大変。コロナ禍前、日本ではレストランを経営している知人が、皿洗いが見つからないとこぼしていた。皿洗い機を買えばいいじゃないかと思っていたが、そう簡単に切り捨てられる問題でもなさそう。