「ウェルズ・ファーゴ・米長期金利上昇を予想」「稼ぐ分よりもずっと多くのお金を費やしていればインフレ」他

2021年03月19日

1.「稼ぐ分よりもずっと多くのお金を費やしていればインフレ」

昨晩のブルムバーグニュース。ダリオ氏いわく「つまり経済は回復しつつあり、インフレ圧力も戻りつつあるということだ」「稼ぐ分よりもずっと多くのお金を費やしているというのが、基本的に米国の現状だ」と語った。米国ではインフレ懸念が日増しに強くなっている。さらなる長期金利上昇が予想される。ちなみに、稼ぐ分よりもずっと多くのお金を費やしている米国の倍もの金を使ってしまったのが日本である。平時からの放漫財政の莫大のツケをこれからハイパーインフレという形で払わされるだろう。円は紙くず化。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-18/QQ6K8VDWLU7F01?srnd=cojp-v2

 2.「ウェルズ・ファーゴ・米長期金利上昇を予想」

昨晩のブルムバーグニュース。米国大手金融機関のウェルズ・ファーゴが「寛容なFOMCと大規模な国債供給が重なって利回りは引き続き押し上げられるというのがわれわれの見方だ」と述べたそうだ。長期金利はますます上昇しよう。なんどもSNSに書いてきたが「今後、世界的な長期金利の上昇への反転期をきちんと当て、それに対応した人や機関が最も収益を上げるだろう」と書いてきた。中央銀行が何とかするだろうとの幻想をいだき長期債を保有し続けた機関は消滅の危機だ。中央銀行は長期金利をコントロール出来ない。日銀は世界でも最大規模の債券保有者。長期金利が大きく上昇したら完全な債務超過にる。中央銀行は、その発行する通貨のために、「債務超過を引き起こす懸念の圧資産を買ってはいけい」というのがかってのオーソドックスな金融マンの常識だった。それを日銀は大破りしている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-17/QQ4QVVDWX2Q501?srnd=cojp-v2

 3,「為替は長期金利差で決まる」

日米金利差が広がると、円債投資を米国債投資に変更するのでドルだけ円安が起きる。実務経験のない識者はそう思っているだろうが、長短金差拡大がドル高円安を引き起こすのは、そんなヤワな理由ではない。もっと強烈な行動によって引き起こされる。詳しくは「藤巻健史の資産運用大全」(幻冬舎新書)に詳しく書いてあるのでそちらをご参照。

ヘッジファンドの為替の勝負の大方は直物市場(今日レートを決め2日後決済する市場}で行われる(いわゆるキャリートレード)のではない。ドルを大量に買うには売るべき円を大量に保有しなければならないからだ。ヘッジファンドは先物市場で勝負をする。先物とは(例えば1年先の日の)ドル/円のレートを今日決める取引だ。ドルを買うために売るべき円が必要なのは1年後でだから資金を持っていなくても信用さえあれば取引が出来る。日米金利差が広がれば広がるほど安く買える。理解がしやすいように極端な例で説明すると、1年先のドル‣円が108円ならあまり触手が動かなくても1ドル60円ならよだれが出てくる。ドル円が1年後に90円とドル安円高に振れても30円儲かるからだ(約束した60円でドルをもらい受け、直物の90円で売るから)。だから日べき金利差は極めて重要。 ヘッジファンドがドルの先物を買うと注文を受けた銀行は直物のドル買いと幅の取引で対応する。すなわち先物と同額のドル買い需要が起きるのだ。だから日米長期金利差はドル高を生む。ちなみに実需でも先物取引の方が直物取引よりはるかに多い。