「『物価をコントロールする事は、中央銀行の最大の職務であり、かつ物価のコントロールは中央銀行でしかできない』のは世界の常識なのだが」「植田日銀の大好きな言葉の累積効果としてインフレが加速」他

2025年06月07日

1.「『物価をコントロールする事は、中央銀行の最大の職務であり、かつ物価のコントロールは中央銀行でしかできない』のは世界の常識なのだが」

物価をコントロールする事は、中央銀行の最大の職務であり、かつ物価のコントロールは中央銀行でしかできない。それがつい最近までの日本での常識であり、かつ未だ日本以外の国の常識である。 しかし、日本では政治家は日銀には触れず、政府にのみ物価コントロールを要請している。日銀が、自身の債務超過を気にして金利をあげられないことを熟知しているのならともかく、それを理解している政治家は少数。ならば、物価コントロールは中央銀行の仕事という経済常識を理解していない政治家があまりに多い、ということ。しかも政府に要求する減税や補助金は物価上昇を加速する。ポピュリズム政策にこだわるあまりそれもわかっていないようだ。ダメだ、この国は、と思わざるがない。こんな状態では、物価はますます上昇し制御の効かないものになっていくだろう。日銀と円の信用失墜、紙屑化は不可避とおもわれる。

 

2.「これほど大きなマイナス金利は経験がない。インフレが今後大幅加速し制御不能になるだろう」

最近を除いて金融界の常識は、インフレを抑えるには、金利を上げること。早め早めの対応をしないと、インフレの制御が不能になる、パウエルFR B議長もインクレが加速していったときに(インフレコントロールが不能になる前に手を打ったとはいえ)金利引き上げがおくれたと非難をされた。早め早めの引き上げをするかぎり実質金利がマイナスになるのはおこらないし私もこんなに大きなマイナス金利は経験がない。これでは物価上昇という火に油を注いでいるようなもので、インフレが今後大幅加速するのは明らか。そして制御不能になっていくだろう。それでも日銀は自己の財務状態が気になって利上げはできない。ただし政策金利を抑えようとも市中の金利が暴騰する事は歴史上、はじめてとは言え起こり得る。当然日銀の信用は失墜し円は紙屑。1ドル=1兆円の世界,

 

3.「植田日銀の大好きな言葉の累積効果としてインフレが加速」

以下のリツイートが私のX にきた。

「2026年のインフレ予測は ニッセイ基礎研究所 1%後半 三井住友信託銀行 2%前後 日銀 1%後半 第一生命経済研究所 1.7% みずほリサーチ&テクノロジーズ 1.9%(コアCPI) うん。。」

以下のように回答した。

「来年のインフレが、1.5%だとしても、政策金利なら0.5% (政策金利) – 1.5%で▼1.0%のマイナス金利。 これでもここ数年をいて、こんなに大きなマイナス金利はほとんど見たことがない。実質金利がマイナスであればインフレを加速させるのは絶対とは言わないけれども、金融論の常識のうち。ここまで長い間、実質金利のマイナス を持続すれば、植田日銀の大好きな言葉の『累積効果』でインフレが加速する。中央銀行は物価上昇を制御できなくなる」

 

4,「30年債入札が低調だからと言って発行額減額するのは国益に反する」

1昨日の日経新聞には「超長期国債の発行が低調なので財務省が減額に動くとの観測が広がった」との記事があった。

もし財務省が、一部投資家の主張に基づいて、超長期債の発行減を考えるなら、それは国益に反する。

金利が上昇すると予想される時は「短期運用/長期調達」、金利が下落すると予想される時は「長期運用・短期調達」がポートフォリオ構築の基本のキである。これは国家であろうと、家計であろうと変わりはない。

金利が上昇すると予想する時、家計が住宅ローンを、変動金利型(6ケ月ごとの金利変動という意味で短期調達である)から固定型に変えるのが常識だ。

40年債の利回りは、5年前はおおよそ0.5%。あの時大量に発行していればあと35年間は0.5%の支払金利ですんだ。しかし今、発行すれば、あと40年間、3.05%の金利を支払い続けなければならない。10兆円をあの時発行していれば(そんなには消化できないとは思うが)2.5%の差で35年間は単利で考えても計8兆7500億円の差が出る。決して小さいものではない。

 

5.「超長期債の発行を減らせば10年債の増発となるだろう」

超長期債の発行を減らせば、上記のことを考え、せざるを得なくなるだろう。

40年金利の上昇が、10年金利の金利上昇圧力になるということ。

 

6,「税金、税金、税金。そして私たちが同意できない者ばかりに使われていく」

イーロン・マスク氏X でいわく:「稼いだお金にも税金がかかり、買ったものにも税金がかかり、所有しているものにも税金がかかる。税金、税金、税金。それで、そのお金は何に使われるんだ?使われているものの多くは、君たちが同意できないものばかりだ。」

その通り、国会にいると「今、何で今、こんなことに金使うのだ?」と思うことばかり、ましてや「格差是正」という言葉が金科玉条、誰も抗えない雰囲気。この国は働いても働かなくても完全平等を目指す「社会主義国家」か?国会議員は国家の歳出は誰か他人のお金。もしくは打ち出の小づちから振り出されると思っているかのよう。

私は何度も言うが、「小さな政府&低い税金」論者。 金はアニマルスピリッツを持った民間が使ってこそ経済成長がある。

ただしここまで貯めてしまった借金を返してからの話。返す手段は大増税か必要だが、消費税大増税(他にパワフルに税収を増やす手段はない。算数が分かればわかるはず)はこの国では無理。ならばハイパーインフレ税での借金返済が行われるのが論理的帰結。

https://video.twimg.com/ext_tw_video/1930784449719054336/pu/vid/avc1/1280×720/TNnOq0ESJmb2e_Ky.mp4?tag=12

 

 

7.「小泉和弘さん指揮都響コンサート」「響」他」

木曜日晩は、追っかけをしている小泉和裕さんの指揮の都響のサントリーホールコンサートへ。

・モーツァルト交響曲第31番二長調<パリ>

・芥川也寸志、オルガンとオーケストラのための<響>

・R.シュトラウス、交響詩<ツァラトゥストラはかく語りき>

熱演だった。

2曲目の「響」は芥川也寸志氏がサントリーホールのために作曲した曲とのこと。

サントリーホールにひびき渡るパイプオルガンの響を堪能した。

小泉さん2

小泉さん

8.「高け~、サントリーウイスキー『響』」

終演後はANAホテルのバーへ。

家内は響を注文。今、サントリーホールで聞いた曲の一つが「響き」だったからだ。

「高い方にしますか?安い方にしますか?」とのバーテンダーの問いに、

「そんなに違いがあるの?」

「はい、あります。」

「高い方は、グラスで2万5,000円です。」

「え~、~。 なに言っているの!安い方に決まっているじゃない!!」

笑いながらの会話だったが、

「失礼なことを聞いて申しわけありませんでした」と言って、ほんの1㎝程、タダで、25,000円の味見をさせてくれた。

私もご相伴にあずかったが、うまい!でも、この量のタダ酒で十分!

高い酒といえば、JPモルガン時代、ボルドーのシャトーでの資金為替部会議後に本部長が1本100万円の古~いワインを何本も皆にテーステリングさせてくれたけど、カビの味しかしなかったな~。

 

9.「太平洋の木屑」

ボルドーでの会議@シャトピジョンで会議中にふと窓の外を見たら、木の葉が舞ったのでなにかと思ったら、シャトーのオーナーがパリからヘリコプターで飛んできて着陸するところだった。休憩時間にそのヘリコプターの前で写真を撮った。その後、テレビに出た時、なにかJP モルガン時代の写真有りますか?と聞かれたので、事前にその写真を提出しておいたら、出演時、字幕に「世界をヘリコプタ^で飛び回るフジマキさん」との紹介が出てびっくり。いい加減ったらありゃしない。ヘリコプターで世界を飛び回っていたら、燃料切れで、今頃、太平洋の木屑だわいな。