1.「債券投資家の忍耐力が限界に近づいている」
本日の日経新聞に載っていた英国Financial Timsの和訳記事。
こういう観測が広まっているときに長期債に手を出すと壊滅的ダメージを受ける可能性があると経験からして思う。もちろん日本の財政赤字は世界ダントツに巨額(隊GDP 比)なのだから日本国債が最も危険である。その日本国債を発行額の半分以上も保有している日本銀行)&円)も同様だ。
Financial Times いわく「債券売りで財政規律の緩みに警鐘を鳴らす「債券自警団」がうなり声を上げて牙をむいている」「米国や英国、日本など各国で、債券投資家がいつまでも金づるとして政府に安く使われるつもりはないという意思をはっきりと示している」「国ごとの状況は異なるものの、根本的な要因は共通する。世の中が変わったのだ。インフレが加速し、中央銀行の国債買い入れの勢いが衰えたにもかかわらず、政府は飽きもせずに次から次へと借金を重ねようとしている」「財政赤字は問題になるまで認識されない、というのが市場における自明の理だ。今こそ、その問題になった時だ」
「ただ、いくつもの主要市場において、さまざまな理由から、債券投資家の忍耐力が限界に近づいていることは明白だ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB030K20T00C25A6000000/
2.「私には実質金利がこんなにマイナスだった記憶はほぼない。大不況だと日銀は分析?」
現在、政策金利を基準として考えた場合、実質金利(名目金利−インフレ率)は大きなマイナスだ。政策金利が0.5%先日発表された東京都区部のCPI前年同月比は3.6%であるから0.5% − 3.6%で▼ 3.1%である。
私は85年から2000年まで銀行員としてマーケットに携わっていたが、実質金利がマイナスだった記憶はほぼない。山一証券が潰れ、三洋証券が潰れ、北海道拓殖銀行が潰れた97年はマイナスだった。記憶があるが、ここまで大きなマイナスではない。これほど大きなマイナスが続いているのならば、世の中大不況でものすごいデフレが続いていると思いきや、トランプ関税で多少限りが見えるもの。大不況とはほど遠い。物価上昇も国民が気にしている。本来ならば、政策金利はかなり高いはずなのに政策、金利0.5%に留めているのは2023年の金融学会での講演の中では否定した(日銀総裁として肯定する選択肢は無いはず)日銀が自身の財務を気にしているからに他ならない。
3.「他の中央銀行総裁は日銀野何を気にしているのか?」
昨日の参議院財政金融委員会で、インターナショナルな会合に出た時、他国中央銀行総裁が日銀の現状について質問してくる事は何かと質問に対して、①政策金利が他国よりもかなり低いのいかにキャッチアップしていくのか②バランスシートが、他国中央銀行に比べてかなりでかいがそれをどうやって縮小していくのか だ、という回答だった。総裁の答弁は正直だったと思うが、ばらまきと財政ファイナンスの結果である。この日銀の現状に対しては両方ともまず解決方法がない。だからこそ、他国中央銀行総裁が植田総裁に聞いてくるのだろう。短期の政策金利は低く抑え続けられても(ただしそれはインフレが加速していくと)長期金利には日銀のコントロールが効かない。長期金利は跳ね上がるだろうからイールドカーブは相当な右上がりになる。
日銀に出口は無い。いつまで外国人が日銀を信用(=円の価値)し続けるか?中央銀行は社会に不可欠な存在であるから、早く健全な財務の新中央銀行の設立準備をした方が良い。もちろん秘密に」
4.「金利ない世界で生きない」
数日前、以下のリツイートが私のXに来た。
「笑。リーマンショックの後に動いた信者さんはプラスでしたが、160円の高値を付けて動いた最近の信者さんは残念ながら当分は養分。10年ぐらい潜るかな」。
以下のように回答した
「160円でドルを買った人が損するって貴兄は超超超円に強気なんですね。160円でドルを買った人が10年後に損する確率とは(今のO/N日米金利差4%が継続的はすると言う前提の元ですが)複利を考えないとしても100円破れ、ですよ。ドル買いだと円を保有しているよりも1年間4%金利で儲かるのですから10年間で40%。為替で40%負けてやっと損益がチャラなんでね。10年後に120円だったならば160円でドル買った人大儲けですよ。金利ない世界で生きない」
5.「日本銀行は、いつから政府の打ち出の小槌になってしまったもか?」
今朝、以下のツイートを私のX にいただいた・
「いつから、日本銀行は、政府の打ち出の小槌、になってしまったんだろう。破綻してしまった後に、あんなことがずっと続くわけが無いよね、と皆んな言うんでしょうね」
以下のように返信した。
「そうですよね。2012年の異次元間は(=財政ファイナンス)以降ですね。こういうことになるから、財政ファイナンス(中央銀行が紙幣を吸って政府の歳出を賄う)をやってはいけないと言うのが金融論の基本のキであったのですが、それを何の理由も根拠もなく無視し、そしてそれをはやす人がいたのですから、当然の結果だと思います」
6.「政策金利に連動して当座預金の金利を上げなくてはいけないと言う法律があるのか?」
数日前、以下のリツイートが私のXに来た。
「政策金利に連動して当座預金の金利を上げなくてはいけないと言う法律でもあるんですか?黒田日銀なんか預金者から金利を取るようなめちゃくちゃやってたやない」
以下のように回答した
「法律はありません。政策金利は市中金利を操作するために中央銀行が操作する金利。異次元緩和を開始するとき私は「将来どうやって市中金利を引き上げるつもりなんだろう?」方法が見つからない」と言っていました。誰もその方法を見つけられませんでした。日銀ほどではないにしろ、他国中央銀行も量的緩和を始めましたが、どの中央銀行も金利引き上げが必要になった時、その方法を見つけられませんでした。しかし、私は「さすがFRB!」と思いましたが、FRBが見つけたのです。それがFRB当座預金への付利金利を引き上げて高め誘導する方法です。他国中央銀行も(日銀を含め)全てその方法に追随しました。誰も市中金利を引き上げる他の手法を今だ見つけだしていないからです。その辺をわかっていなかったのが高〇〇〇氏をはじめとする方々で、日銀当座預金に付利する必要はない、当座預金金利はゼロのはずだ、などとのトンチンカンなことを言うのです」
7「更に勉強に励もます」
6月1日に以下のリツイ―トが私のX に来た。
「国債のコの字も理解できないのに何を言っているのやら」
以下のように返信した。
「はい、国債のコクくらいは理解できるように一層の知識獲得に勤めます。ちなみに私が東京支店長に昇格した時、米通信社が「JPモルガンは日本国債のスタープレーヤーを東京支店長に昇格させた」と全世界に向かって全世界に発信しましたけど、まだまだ勉強が足りないのだと気をつけます」