『自分以外の人からの大増税で赤字解消を』の時代は過ぎ去った」他

2021年09月07日

1.『自分以外の人からの大増税で赤字解消を』の時代は過ぎ去った」

祭りは終わった。昨日、「婦人画報の私の連載で紹介したように、これからは”オリパラ”の赤字問題と向きあわねばならないことになる。無観客が赤字の主因だと思っている方もいるようだが、無観客の赤字は、記事中の表にある通り、たったの(?)900億円に過ぎない。”オリパラ”の支出は、1兆6440億円、収入は63100億円で約1兆円の赤字だ。それに加え、今後、長期に赤字が出る負のレガシーもある。本日の日経新聞によると、新国立競技場の年間維持費が24億円、これに見合う収入を上げるのは困難とのこと。他の6つの新規恒久施設の収支見込みも年間7・3億円の赤字だそうだ。MMT論者の言うように、赤字は紙幣を刷ればいい、では済まない。国民全員で払ったとしても一人当たり約8000円、4人家族で32,000円。都民が重点的に払うのだろうから、都民や都に住む家庭はその数倍という話になるのだろう。それにしても総裁選のバラマキ公約と言い、どうして、日本人は赤字に対してこうも無頓着なのだろう?自分以外の他人が払うと思っているのだろうが、大きく税を集めるには、消費税大増税か所得税の課税最低限の大幅引きあげ(=低収入帯の税率大幅上げ)しかない。あとの税金は、いくら税率を上げても、対象者が少なく税収は大きくは増えない。もしくは、ハイパーインフレという踏み倒し。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75511070X00C21A9EA2000/

 

2,「金をばらまきすぎれば、物価が高騰するなど、経済学を知らない徳川家康でさえ知っていた」

今、司馬遼太郎の覇王の家を読んでいて、昨晩から下巻に入った。上巻のp348に以下の記述があった。「上府(政府)に金銀が集まれば、下々に金銀が少なくなり、自然、下々は金銀を大切にするようになるのだ。もし世間に金銀が多くなれば物価が騰貴し、世人が困窮するようになる」経済学を知らない徳川家康でさえ感覚でわかっていたことをMMT論者はなぜ理解できない。政府は「いくらでも紙幣を刷れる」が、「信用ある紙幣をいくらでも刷れる」わけではない。

 

3.「やっと私の日常が戻ってきた」

本日10時から NHKBSで大谷選手の試合がある。やっと、私の日常が戻ってきた。プロの世界でトップを極めるトップ・アスリートは、大坂なおみ選手だけかと思っていたが、大谷翔平選手がまさにそうだ。がんばれ、大谷!日本人の誇り。