「日銀は緩和修正の方法など皆無(円安大幅進行)」「こんなにわかりやすい相場はめったに無い」「ルビコン川を渡った政府」他

2022年04月22日

1.「取り残される日銀(円安大幅進行)」

いよいよ世界で唯一取り残される日銀に。日銀が出来る金融政策の微調整と言ったら、せいぜい、長短金利の0.2%引き上げくらい。こういうのは金融政策の転換とは言えない。微調整でもない。微微微調整。通貨バラマキは未来永劫辞められない。大幅円安必至

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-21/RAOFFIT0G1L501?srnd=cojp-v2

 

2.「日銀は緩和修正の方法など皆無(円安大幅進行)」

この記事に書かれている緩和修正の方法のうち、最小の2つは先に書いたように微微微調整に過ぎない。世界に向けて「日銀も緩和辞めたぞ」と宣伝するための偽装工作。円安安防止の効果は1日持つか?3番目の「マイナス金利政策の解除」だ。これなど、何をかいわん、をや?だ。そもそも今、日銀当座預金の残高(2月16日~3月15日の平均残高551兆円のうちマイナス金利がついているのは27兆円に過ぎない。マイナス金利政策という名称自信がまやかしなのだ。これを解除したところで微微微微微微調整。債務超過を恐れる日銀は利上げなど、出来ない。世界との金利差は開き円安大幅進行必至。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2067I0Q2A420C2000000/

 

3,「基本事実をわかっているのか?日銀総裁」

先日の衆議院財政金融委員会での藤巻健太への答弁の中で、黒田総裁は「今、一部の当座預金にマイナス〇・一%、大半の当座預金に〇%、それから、かつての当座預金の残高にはプラスの金利をつける、そういう三層構造になっておりますけれども、(2022年4月5日議事録より)」と藤巻健太が聞いてもいないのに、自らおっしゃった。私はインターネットTVで聞いていて、「おいおい、総裁、大丈夫か?」とずっこけそうになった。大部分がゼロ金利なら「マイナス金利政策」などと呼ぶなよ。それに日銀総裁たるもの、基本情報に関して、そんな誤認識してていいの?日銀当座預金の残高(2月16日~3月15日の平均残高551兆円Iのうちマイナス金利が27兆円、ゼロ金利が275兆円、プラス金利が207兆円なのだが、これって大半がゼロ金利と表現していいの?)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2067I0Q2A420C2000000/

 

4.「こんなにわかりやすい相場はめったに無い」

私がJPモルガン時代、世界の投資家の間で著名だったのはこの記事にある「グローバルマクロ」(=エコノミスト的分析+ガッツでの勝負)での業績によってである。昨今、その「グローバルマクロ」の好成績がヘッジファンドの中でも突出しているそうだ。世界各国での長期金利上昇を見越し、勝負したのが当たったからだそうだ。昨今、私は、「米長期金利上昇、円安進行、こんなにわかりやすい相場はめったに無い」と書いてきたが「グローバルマクロ」のファンドマネージャー達は、皆、同じように思っていたのだろう

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60215620R20C22A4ENG000/

 

5.「ルビコン川を渡った政府」

消耗戦。異次元緩和(=財政ファイナンス)を開始し、ルビコン川を渡ったのは日銀だけかと思ったが、政府与、お前もか~!

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA218VN0R20C22A4000000/

 

6「MMT ではインフレになれば直ちに非裁量的に増税」

昨日、私のtwitterに以下のリツイートをいただいた、「確かMMTは、インフレは利上げでなく増税で対応するので、今のようにインフレになってきたら『増税しろ』にならないとおかしいです。未だ古い資料出してきて、まだデフレと言ってるならタチの悪い👎カルト教やろうと」

私の回答は以下の通り。

「そうですね。今週木曜日の日経新聞「経済教室」(藤谷武史・東京大学教授)によると「『(MMTは)『租税が貨幣を駆動する』という教義からすれば、インフレになれば直ちに非裁量的に増税されることで、実物経済供給力と貨幣量(購買力)のバランスが調整されるというのが前提のはずだ」そうです。すなわちMMT 論者は、もうすぐ(日本もインフレになるでしょうから)問答無用(で非裁量的に)増税を主張することになります。インフレになった時、増税を主張しないのなら偉そうにMMTなどといえない。単なる 戯れ言(ざれごと)、ジョーク』

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD123SY0S2A410C2000000/

 

7.「ウクライナへの祈り」

先ほど、朝のNHK TV「おはよう日本」で都響がプログラム開始前に「ウクライナへの祈り」という曲を演奏したとのニュースをやっていた。実は、私共も、昨日は、このコンサート@東京オペラシティーを聞きに行っていた。追っかけをしている小泉和弘さん以外の指揮者がタクトを振るコンサートは本当に久しぶりなのだが、コンサートマスターの矢部君の独奏が随所にあると聞き。出かけた。「ウクライナへの祈り」はもちろんのこと、矢部君のバイオリン、藤田真央氏のピアノ、どれも素晴らしかった。指揮の大野和士氏とも、住友生命元常務の古河さんに誘われて(もう10数年前だろうか)バーで3人で飲んだことがあるので親しみを感じた。日銀では福井元総裁がクラシック好きで何度かホールでお見かけしたことがある。