「黒田日銀総裁発言は失言ではない」「今の世界のインフレは『お金刷り過ぎインフレ』」他

2022年06月13日

1.「黒田日銀総裁発言は失言ではない」

私の渡米中に行われた黒田日銀総裁の「物価に関する一連の発言」を失言と捉

えるのが一般的のようだが、あれは失言ではない。総裁は、かたくなにインフレを否定せざるを得ないだけだ。認めてしまうと、日銀法第2条で、利上げ等何らかの金融引き締め行動を起こさねばならなくなる。しかし行動を起こせば、すぐに日銀は債務超過で円と共にThe End。したがって何が何でも、屁理屈であっても、徹底的にインフレを否定しなければならない。すでに末期症状に入った。引き締めの出来ない中央銀行は中央銀行とは言えない。日本に今や中央銀行は存在しない。円の暴落は不可避。中央銀行は社会に不可欠なインフラだから、新しい中央銀行の創設準備を早くしないと、日本はとんでもないことになる。

 

2.「円VS ティッシュペーパー一枚」

昨晩、私のSNSに以下のリツイートが来た。「日本はハイパーインフレになります。 あなたのために、私は、あなたの一万円札と私のティッシュペーパー一枚と交換いたします。悪い話ではないので、是非応じてください」

以下の通り返信した。

「将来、ハイパーインフレが来たら喜んでそうしてあげます。でも今は、嫌ですね。貴重なドルに換えるので」

 

3.「今の世界のインフレは『お金刷り過ぎインフレ』」

週末に、私のSNSに以下のリツイートが来た。「食品とエネルギーを除いた場合のインフレ率は0.8であり、むしろもっと需要と喚起する必要があるかと。それに今起きているインフレは超過需要によるものではなく、原材料が高騰したことによるコスト・プッシュ・インフレであり、同じく政府は補助金を配るといった政策が出来ていない」

以下の通り返信した。

「根本的理解が違います。今の世界のインフレは「お金刷り過ぎインフレ」です。米国はそれに気がついています。だから財政を必死で引き締めよう(FRB が国債購入を減らせるよう)としているのです」

 

4.「ドルと円、どちらが危険か?」

週末に、私のSNSに以下のリツイートが来た。

「世界中にドルがどれくらいあるのかしりませんが、なぜドルは紙くず化しないのでしょうか? 小学生でもわかるようにしていただけると幸いでございます」

以下の通り返信した。

「ドルは世界の基軸通貨だからです。世界中の人がドルを欲しています。それにも関わらず、FRBは米国GDPの1.3倍しか刷っていません。一方、円を必要としてるのは日本人以外ごく少数です。ドルで貿易等の決済が出来るからです。それにも関わらず日銀は日本GDPの2.5倍も刷っています。危険度が段違いです」

 

5.「米国と日本の違い」

週末に、私のSNSに以下のリツイートが来た。

「先生のツイートの内容ごもっともで通貨強弱では円の暴落はみえてきております。しかしながらアメリカもインフレに対応しきれないのではないでしょうか?また、FEDにもバランスシートの問題が浮上してきています。結局、お金が行きつく先はどこでしょうか?」

以下の通り返信した。

「為替は相対論。世界中の法定通貨が無くならない限り、どちらがより弱いかで決まります。世界的なインフレの原因はお金の刷り過ぎ。コロナやロシア要因は原因の一つかもしれませんが主因ではありません。刷り過ぎを修正しつつある米国と世界ダントツで刷り、刷るのを辞める気配のない日本。結果は明白」

 

6.「円資産は魅力的か?」

昨晩、私のSNSに以下のリツイートが来た。

「米国経済、中国経済共に最悪な状況。大手小売りの在庫日数が近年最高レベルという。住宅建設、自動車販売共に急激な落ち込み。対して日本には中国からの逃避資金が不動産市場に流入しているという。ウォルマート家をはじめ資産家が日本株式に向き始めたとの事。今は日本が一番の安全逃避地では?」

以下の通り返信した。

「そう思われるのなら、円資産を抱えていらっしゃればいいのではありませんか?私はドルに変えろと強制しているわけではないのですから。私はドルに変えますが。」