「バイデン氏 インフレが逆風」,「イエレン米財務長官いわく『介入はまれであるべき』」.「インバウンドが増えたと大喜びしていてよかったのか?」

2024年05月05日

(ここに述べる意見/分析は私が所属する政党の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

1.「バイデン氏 インフレが逆風」

5月5日の日経新聞の米大統領選挙に関する記事の小見出しは「バイデン氏 インフレが逆風」だ。記事にいわく「過去に現職大統領が2期目をかけた戦いに敗れたケースでは、背景に高いインフレや失業率があった(略)バイデン氏の経済政策への評価も厳しい。特にピークは超えたものの長引くインフレが弱点になっている。「米CNNが4月実施した世論調査によると、インフレ対応を巡るバイデン氏への支持は29%、不支持は71%だった」とある。

自国通貨安が進むとンフレが加速する。日本は円安(ドル高)が加速するとインフレが加速するというのと逆である。こんなとき、米国(少なくとも政権を担うバイデン大統領はドル安(円高)を加速する過度のドル売り介入を許すわけがない。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN273QJ0X20C24A4000000/

 

2「イエレン米財務長官いわく『介入はまれであるべき』」

昨晩のbloomberg ニュースによるとイエレン米財務長官は4月15日に続き、5月4日にも「こうした介入はまれであるべきで、協議が行われることが期待される」とコメントしたそうだ。米国はインフレを懸念している証拠で日本の過度のドル売り介入を許すとは思えない。今年のドル売り介入は2022年とほぼ同規模に既にふくらんでいる。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-05/SCZL3KDWRGG000?srnd=cojp-v2

 

3.「インバウンドが増えたと大喜びしていてよかったのか?」

日本政府は、観光立国を目指し、インバウンドが大きく増えていると舞い上がっていた20Ⅰ8年頃4月5日の財政金融委員会での議事録(2018年4月4日)

当時は、政府はインバウンドの増加数を誇っていたが、その理由を認識しろ、GDPが増えない(日本がどんどん貧乏になっていく)ゆえのインバウンド増なのだから、どうしたらGDPを増やせるかの議論こそがインバウンドの増加より大切との主張。ちなみに日本経済が40年間で世界ダントツのビリ成長だったのは、日本が社会主義体制だから。社会主義が資本主義に負けるのは当然。

(以下議事録より)

○藤巻健史君 それも一理あると思います。そういうことを聞いていると、やはり日本のインバウンド、増えてきているのはいいのかなと、非常にいいのかなというふうに思えるんですが。 そこで、また財務省の担当、お聞きしたいんですけれども、オーストラリアと日本、名目GDPが、国内総生産がどれだけ伸びたのか、八七年と二〇一七年、教えていただければと思います。

○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 名目GDPを自国ベースで見ますと、オーストラリアは約5.9倍増加しております。この間、日本は、約1.5倍増加していると承知いたしております。

○藤巻健史君 そうですね。オーストラリアの場合は五・九倍、日本は一・五倍、名目GDPがなったということなんですけれども、これは何を意味するかというと、人口がそれほど変わらなければ、一人当たりの国民所得がオーストラリアはぐんと上がったということだと思うんですね。 実は私、この前、オーストラリアのある方に聞いたことがあるんですけれども、なぜ、円が強くなっている、オーストラリア・ダラー、オージーが弱くなったにもかかわらず(こんなに来日オーストラリア人が)増えているんだと聞いたんですけれども、そのオーストラリア人の回答は、一人当たりの名目GDPが三十年前は日本の60%しかなかったと、今、オーストラリア人の一人当たりの名目GDPが1.5倍であると。要するに、オーストラリアの人たちの方がよっぽどこの30年間で豊かになってしまったわけですね。豊かになったから日本旅行が安く感じるというわけですよ。 要するに、円が強くなったにもかかわらず、オージーが弱くなったにもかかわらず、20%ぐらいですか、弱くなったにもかかわらず日本旅行が安いというのは、オーストラリア人の生活レベルがぐんと上がって日本人のレベルが、ちっとも生活レベルが上がらなかったと、こういうことだと思うんですね。 先ほど大臣がおっしゃったように、確かに、スキーが人気になったとか、それから日本料理、日本の努力もありますけれども、オーストラリア人にとって日本旅行がすごく安くなった、円高にもかかわらずなんですよ。これがもう一番非常に大きい問題であって、昔、日本はよく東南アジアに旅行に行きましたよ。それは、日本と東南アジアの生活格差があって、だから、為替とかいうよりも、東南アジアへ行けば安かったと、全てが安い、だから旅行へ行って、どんどん東南アジアへ行ったわけですね。今の日本というのは逆転している。要するに、オーストラリアから見て、昔の東南アジアみたいに日本旅行は安い、生活レベルが低くなっているからということで増えているという面が非常に大きいんではないかなと私は思うわけですね。 ということで、先ほど大塚議員がおっしゃったように、日本旅行が、外国人が日本に増えている、万々歳かというと、それは裏を返すと、日本が相対的に貧乏になったと。要するに、名目GDPをきちんと伸ばせなかった政策が来ている。

だから、観光旅行が増えている、万歳じゃなて、日本の生活レベルが落ちている左証であると、こういうふうにも言えるかと思うんですね」。