「時間は無駄に過ぎてしまった」 「自転車操業の深刻化」「日銀が国債を買わなくなるメカニズム」「格付けなどあてにならないから無視していいのか?」他

2025年01月28日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

1.「時間は無駄に過ぎてしまった」
元日経新聞記者で日経QUICK ニュースの部長を務めた磯野直之氏が以下のツイートをされた。
「財政赤字は大きくても、欧州と比べて非常に低い消費税率を引き上げる余地がかなりあるという見方がギリギリで日本国債の一段の格下げを防いできたが、所得税の課税最低限を大きく上げれば、国債格下げ→円債だけでなく円そのものを含む日本売り、につながる懸念が大きい」
そこで以下のリツイートをした。
「JPモルガン時代の私の部下や海外投資家の非常に多くがこれ(=日本は欧米諸国に比べ消費税率が低いからここを上げれば何とかなる。だから財政は大丈夫だ)と言ってたな」

私が「財政規律を無視し続けると、将来、財政破綻を引き起こすぞ」と警告していた時(2013年まで。それ以降は異次元緩和という財政ファインマンスをして危機の先送りをしたので資金繰り倒産はなくなった。その替わりハイパーインフレの危機が出現)多くの外国人は以上のように「消費税を上げれば日本は大丈夫」
との理由で私の財政破綻論に反論を加えてきた。
確かにその時、消費税を10%くらい上げていたら、日本は何とかなっていたのかもしれないが、私は「日本人の政治家には消費税を上げられる勇気のある人はいないから無理だ」と反論していた。
時間は無駄に過ぎてしまった。今からハイパーインフレを防ごうと思うと20~30%くらいの消費税上げが必要である。

2. 「自転車操業の深刻化」
昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「年間200兆円の国債償還もあります」
議論の流れからして「国債はどんどん満期がくるから累積赤字など増えるわけがないではないか」とのクレームのようだった。
以下のように回答した。
「今、毎年どのくらいの償還国債があるか厳密なチェックをしていませんが、10年前に10年国債を100数十兆円発行してますから、当然それに近い金額の国債償還があるはずです。しかしながら、毎年30兆円から40兆円もの赤字なのですから償還資金などあるわけがありません。30兆円から40兆円の新発国債に加え、この200兆円弱の償還も借替債を発行して調達せねばならないのです。2013年以降は日銀が爆買いしてくれていましたからいいですが、日銀が徐々に市場からフェイドアウトしていくと、代わりにこの莫大な債券を誰かに買い取ってもらわねばなりません。
自転車操業の危機です。
よほどに長期金利が上昇しなければ買い手など現れるわけがありません。長期金利は暴騰し政府は予算を組めなくなり、日銀は見たこともないような債務超過に陥ります。私がもう日本は詰んでいるという理由の1つです」

3.「政府は借換債はいくらでも発行できるから問題ないのか?」
昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「政府は借り換え債券はっこうできるでしょ」
以下のように回答した。
「政府だけではなく、私でも債券発行しようとすれば発行できるんですよね。ただ私の場合買ってくる人が1人もいないだけ。政府といえども同じ。買ってくれる人がいなければ売れない。今は日銀が買ってくれるからいいけれど」。

4.「日銀が国債を買わなくなるメカニズム」
昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「日銀が国債を買わなくなるメカニズムは?民間銀行は日銀からカネ提供されるので必ず儲かるから必ず買う」
以下のように回答した。
「何度でも言うが”買わなくなる”のではない。中央銀行たるもの、株はもちろん価格が大きく上下する長期国債は買ってはいけない、とは伝統的金融論の教えであり、世界の他の中央銀行も守っている原則だ。他の理由で少額買っているスイスの中央銀行以外、株を買っている中央銀行は他にない。長期国債も日銀ほど爆買いしている中央銀行は他にない。
すなわち買ってはいけないものを買わないのが中央銀行のあるべき姿。したがってメカニズムなどはない。買ってはいけないものは買ってはいけない、ピリオッド」。

5.「なぜ日本の格付けが下がらなかったのか?」
昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「日銀が国債を買うことで財政破綻を逃れてきたのは分かりますが、そんなことは格付け会社も分かっているわけですから、どうして日本国債の格付けが下がらないのかが良く分からない どの国も中央銀行が国債をどれだけ買っても財政破綻しないのであれば、同じことをするはず。どうして日本には甘いのか?」
以下のように回答した。
「格付けは、たんに財政破綻確率だけできまります。ハイパーインフレの確率は考慮されません。日銀が紙幣を刷って国債を買い支えれば国は資金繰り倒産はしません。だから格付けは下落しなかったにすぎません。日銀ほど国債を買い支えている中央銀行は他にありません」

6.「格付けなどあてにならないから無視していいのか?」
昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「この情報も何処まで本当か。 IMFは財務省からの出向者が大量だし、IMFの発表とかで格付けに影響を与えることはできそうだしな。 いかにも財務省が増税の理由にしそうな内容」
以下のように回答した。
「この情報が正しいか正しくないか議論してもしょうがない。格付機関は、それなりの見識で判断しているのだろうが私なぞは日本国債はとっくにジャンク債化していると思っている。重要な事は、格付け機関の判断によって世界中の投資家が行動を決めてしまうという事実。貴兄や私がつべこべ言っても金融界の動きは格付機関の評価で決まってしまう。唯一の期待(?)は崖から落ちて景色が変わる(=ジャンク債化)まであと2ノッチあるということ」

7.「神田前財務官の語る格下げの恐怖」
昨年7月のBloomberg記事ではあるが、神田前財務官も長期金利の上昇並びに格付けを非常に気にされていた。
「神田真人財務官は2日、自身の私的懇談会での議論を取りまとめた。報告書の公表に際し、報道各社の取材に対して、今後、長期金利が一段と上昇する可能性があるとし、日本国債について「気をつけなければいけないのは格付けだ」との見解を示した。
神田財務官は、財政危機に直面したギリシャやポルトガルを例に挙げ、「いったん格下げが始まるとものすごく動きが速い」と指摘。ひとたび変調をきたせば投資適格を失う動きに拍車がかかると語った」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-02/SFZOC5T1UM0W00

8.「金がないから子供が埋めないのか?」
昨日、「地方創生で日本は再生するか?」とリツイートしたら昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「東京一極集中したら少子化が加速するし良いことばかりだね」
以下のようにコメントした。
「そう、みな金がないから、子供を産まないと言いますが、最も所得が高い東京では少子化が進み、最も所得が低い沖縄が多産なんですね。現実は。
シカゴ大学のノーベル経済学賞受賞教授ゲイリーベッカー教授は『人間は豊かになると一人一人の子供に時間と費用を多くかけるようになるので少子化が進む』との論文を発表しています。私の父親や母親の時代(第2次世界大戦前の日本が貧乏な時代)は、どこも大家族で親戚がうじゃうじゃいましたし、今でも世界的に見ると多産国は貧困国です。
また、国が福祉を充実させると、老後を国に頼れるので少子化になると指摘する学者の方もいます。
「金がないから少子化と断定はしない方がよろしいか」と思います。
私が一番思うのは「子供がどうしても欲しいが経済的に苦しい」方に援助するのは良いと思いますが、「国のために生めよ、増やせよ」では富国強兵時代と変わらないと思っています。少子化に効く政策は移民しかないと思いますが、国は荒れるでしょう。移民を入れて経済大国を目指すのか、移民を入れず少子化でも一人当たりの収入が増えればいいと考えるかは国民投票で決めるべきだと思っています。私個人は後者の考えです。少子化で何が一番困るかと言えば、年金制度の持続性だと思います。年間GDP の1%(少子化大臣に国会で質問しました)を使って(今まで全く成果の上がらない)少子化対策を行うより、その金を少子化で問題となる年金制度を(若者が老人を支える)確定給付型年金から(自分の年金を自分で積み立てる)確定給付型に変えることに使った方がよほど現実的だと思っています」

9.「手取りが少ないことだけが少子化の原因か?」
上記のリツイートに対して、以下のリツイートが来た。
「そういう上部の数字しか見えないから、貴殿を信用できないのですよ。現実、手取りが低すぎて結婚できない若者が多いです^_^数字をもっとよく分析できるよう勉強しましょう♪」
以下のように回答した。
「数字だけ見ろと言うのなら、ソマリアの出生率はどのくらいですか?アンゴラの出生率はどのくらいですか?彼らは収入が十分に高いから子供産んでるわけですか?シカゴ大学のノーベル経済学賞のゲイリーベッカー教授が言うことは非常に理解できるし、お金がないから子供を産めないと決めつけるのはよろしからぬのではないかと言ってるのです。毎年5兆円も予算をつけて(少子化大臣がかってGDPの1%と答弁されたので、このくらい数字と判断しました)出生率が上がらない政策は正しいのかと聞いているのです。最も先程述べたように金をつけて産めよ、増やせよ、では戦時の富国強兵政策。金をつけるのならば、子供がどうして欲しくても経済的に無理な家庭だけに絞るべきだと思っています」

10.『人口の増減の理由は単純ではない』
仲の良かった毎日新聞の元論説委員長の潮田さんからリツイートをいただいた
「私も同感。人口の増減の理由は単純ではない気がします。」

11.「アナタは🐎🦌ですか?」
昨日、以下のようなリツイートが私のX にきた。
「アナタは🐎🦌ですか?」
以下のように回答した。
「私は🐎🦌です。しかしあなたほどは🐎🦌ではありません」