「『公のお金』などない。あるのは『納税者のお金』だけ」「家賃高騰の理由」「インフレになると思ったら、何を買うべきか?」他

2025年10月23日

1,「『公のお金』などない。あるのは『納税者のお金』だけ」

本日の日経新聞1面記事。「サッチャーの警句、胸に刻め 「小さな政府」維新との連立で改革を」

最後の文章、はまさにその通り。

日経新聞いわく「国家が支出を増やすには国民の貯蓄から借りるか増税しかない。『公のお金』などない。あるのは『納税者のお金』だけだ」。首相が尊敬するサッチャー元英首相は為政者のみだりな財政拡大を戒めている」

――>MMT 論者やブーヅー教教祖様よ、何と反論する?

中央銀行が国債を買って通貨をばらまけば通貨の価値が棄損し、インフレとなり、国民生活を危機に追いやるだけ。金融論ではあたりまえの理論、今の日本の物価高、株価上昇、不動産価格上昇、賃貸料の上昇は、通貨棄損の結果。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK1926M0Z11C25A0000000/

 

2、「アベノミクスは禁じ手」

「アベノミクス「デフレ時代の禁じ手」財政に節度を 作家・幸田真音氏」

本日の日経新聞に載った幸田真音氏のインタビュー記事。幸田さんは2000年に財政問題に警鐘を鳴らす小説「日本国債」を出版しベストセラー作家となった。今では多くの会社の非常勤取締役をされていると理解している。

彼女は昔、JPモルガンと同じ投資銀行であるバンカーズトラストで国債関係の仕事をしていたと記憶している。時々、近所の飲み屋さんにご家族で来ているときには「おひさしぶり」と挨拶する。

幸田さん、インタビュー記事の中で曰く「執筆した動機の一つは財政の問題を知ってほしいということだった。当時の本の帯には『(国と地方の)長期債務が600兆円』とあったが、今は1300兆円まで大きく増えた。25年を経て財政の問題は最悪な状況になっている」

「日本は(注;ドイツとは)逆で、長すぎた超低金利時代を経て、いまや市場の現場や金融当局にさえインフレの怖さや金利が乱高下した時代を経験した人がいなくなっている。もし『日本国債2.0』を書くとしても本質は変わらない。むしろ今の方がリスクは高まっていると書く」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB07D3T0X01C25A0000000/

 

3,「アベノミクス回帰ならトラス危機」

本日の日経新聞の大気小機。いわく「デフレ脱却をめざしたアベノミクスだが、成長戦略は起動せず、目標達成は遠のいた。その間に政治の財政ポピュリズムと日銀の財政ファイナンスが合致し、財政規律が失われた」

「高市政権は多党化時代の政策調整に難渋するだろうが、その結果が財政ばらまきにつながることが懸念される。市場には「高市トレード」への期待が膨らんでいるが、一番気を付けるべきは市場の反乱だ」

――>まさにその通り。

 

4,「家賃高騰の理由」

昨晩、NHKの「クローズアップ現代」で家賃急上昇の原因を探っていた。枝葉の原因を語っていたが、根本的理由は通貨のばら撒き過ぎによる通貨価値の毀損である。枝葉末節なことをやってもばらまいた金を回収しないことには家賃上昇は収まりっこない。

ばらまいたお金を拐取してインフレを収めたのは1979年から80年にかけてのボルカーFRB議長。サタデーナイトスペシャルとかボルカーショックとか呼ばれている。お金の回収を政策目標とし、金利急騰は無視。結果、短期金利は24%、長期金利20%まで上昇した。 そもそもこれだけ物価が上昇を始めているのだから、賃貸借料だけ低位安定しているわけがないし、小技で抑えられるわけがない。

 

5.「インフレになると思ったら、何を買うべきか?」

日本ではインフレ必至となると、インフレに強いものを買って備えなければならない。それはドル。日本でインフレが起きるという事は、日本の通貨でものがたくさん買えなくなると言う事。すなわち円の価値の毀損。あらゆる国で通貨のばらまきが起きているから、法定通貨の価値はおちるだろう。しかしコイントスで、表と裏が同時に出ないように為替は相対論。世界最大規模でお金を刷りまくった円の価値が最も毀損する。ドル円での円安進行

 

6、「多くのエコノミストが10年国債金利は1%を超えないだろうと楽観的だったが」

10月19日以下のリツイートを私のXにいただいた。

「日本を代表するエコノミストである野村総研の木内登英さんや東短リサーチの加藤出さんは、金融正常化の過程で10年国債金利は1%を超えないだろうと楽観的でした 過去からアベノミクスに最大級の警告を鳴らし続けてきた藤巻健史さんだけが本物のプロだということです」

以下のように回答した。

「木内さんや加藤さんはエコノミストですから間違っていても、ごめんなさいと頭を掻けばいいだけですが、私は間違っていれば会社から首になって掻くべき頭が無くなる仕事をしていましたから。 だから現役時代、私はヘッジファンドのオーナーなど他のリスクテイカーとしか意見交換はせず、彼ら以外の意見は全く聞きませんでした。他のリスクテイカーたちも同じだったと思います。当時、日本には私のような職種(プロップトレーダー)はありませんでした。少なくとも私が与えられていた勝負枠の規模での」。

 

6,「片山さつきさんは中国・高校の後輩」

昨日、以下のリツイートを私のX にいただいた

「藤巻健史さんが、財務大臣をして欲しいです。 本音です」

以下のように回答した

「片山さつき財務大臣は、中学高校の後輩です。ちなみに私は75歳。老兵は消え行くのみ、です。でもお言葉には感謝しております」。

写真上は今年8月、軽井沢での中学高校のテニスOB ,OG達とのバーベキューパーティ。私がいつも別荘に泊まらせていただく東邦大学消化器外科名誉教授の島田先生(前列向かって右端)と片山さん(前列右から2番目)は中学で机を並べていた仲、私が片山さんの隣。

片山さん1 片山さん2

写真上はバーベキュー後に鳩山一族の寺本君の別荘での2次会。

前列左から島田先生。私、片山さん

 

7「片山さんは積極財政を主張する財政政策検討本部の副本部長を務めていた」

昨日、以下のリツイートを私のX にいただいた

「片山さつきさんの財務大臣としての動向はある意味楽しみだ。国家財政を熟知しているであろうし、高市政権は積極財政思考だ。その板挟みで片山さんはどう動くだろう」

以下のように回答した。

「片山さんに関しては、今朝の日経新聞が以下のように書いています。 『過去に自民党内で積極財政を主張する財政政策検討本部の副本部長を務めた。24年には『25年度のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化に固執することを断固反対する』とした提言をまとめ、当時の岸田文雄首相に申し入れた』。  高市首相と考えが似ているとも思われる一方、財政健全化を主張する財務省出身だから、馬鹿なことはしないとの期待できるけど、よくわかりませんね」

 

8,「片山財務相:今年度補正予算、目的を達するために十分な規模が必要」

Bloombergいわく「片山財務相:今年度補正予算、目的を達するために十分な規模が必要 」ー>高市首相が選ぶだけあって積極財制派みたいだな〜

.https://bloomberg.co.jp/news/articles/2025-10-22/T4IJH9GP9VCX00?srnd=cojp-v2@busines

 

8,「インフレ加速で財政再建を図るしかないと見切ったか?」

頭の非常に良い方だから、もう増税などの緊縮財政での財政再建は無理でインフレ加速で財政再建を図るしかないと見切ったのかもしれない。純負債の対GDP比など、インフレになれば縮小していくだろうし。 インフレとは、10,000円札で少ししかモノが買えなくなること。お金の価値が毀損していくということ。お金とは日本では円のこと。ドル/円も大幅に円安が進むということ。

 

9「日銀デジタル導入の意義」

一昨日、以下のリツイートを私のX にいただいた。

「日経によるとユーロでデジタル通貨が導入されていきそうですね。これが普及すれば先生の主張していた伝統的金融論でのマイナス金利への利下げが可能になるかも知れないですね・・中銀のバランスシートを拡大させることなく」

以下のように回答した。

「デジタル通貨の最大の意義をよくご理解されてますね。まさにその通りです。ハーバードのケネスロゴフ教授も最近視聴しております」

 

10 「日銀デジタルだとタンス預金が出来ない。したがってマイナス金利の深堀が可能」

上記回答に対して、以下のリツイートをいただいた。

「デジタル通貨にするとマイナス金利が可能になる」

以下のように回答した。

「私がマイナス金利を主張したときに、(黒田日銀のマイナス金利とは180度違う)多くの人は、藤巻は頭がおかしくなったと言いましたが、日銀理事の山本謙三さんのみ、それをやるとタンス集金が増えるから難しいのではないかとロジカルに反論してきました。日銀デジタルだとタンス預金ができません。したがってゼロ金利の次にマイナス金利を採用でき、もし景気が回復しなければマイナス金利をどこまでも深掘りできるのです。そして引締めに転じても、何ら副作用がありません。効果があることも副作用が無いことも証明された伝統的金融政策の延長だからです。景気は悪ければ金利を下げる、過熱すればあげる。量的緩和という(日が潰れると言う)、副作用の極めて強い非伝統的金融政策でお金を市中にばらまく必要もない。この政策は、日銀当座預金残高を最小限に保つという意味で、最大限に膨らました黒田自身のマイナス金利政策とは180度逆なのです。今では著名なハーバード大学のケネス.ロゴフ教授が主張しています」

 

 

11,「第2次世界大戦後のドイツはハイパーインフレではなかったのか?」

10月20日、私のX に以下のリツイートが来た。

「【悲報】でんせつのディーラー、藤巻健史氏、デマを投稿する。

ドイツの『第二次世界大戦後のハイパーインフレ』とは一体何のことでしょうか? 」

 

以下のように回答した。・

「生半可な知識で人の主張をデマ扱いしない! なぜ、古い中央銀行ライヒスバンクを廃し、新しい中央銀行ブンデスバンクを作らざるを得なかったかを考えればCPI が安定していなかったのは明らかでしょうに。1948年6月20日、ドイツは 旧ライヒスマルクを実質100RM から新ドイツマルク 6.5DMに切り替えた。結果、闇市場は消えた。 このころ、物価統制により公式価格の10倍から100倍の値段で取引をする闇市が出来て、公式価格ではモノを買えなかった。 政府統計(CPI)は闇市場の数字で作る〈0r 作れる)と貴兄は思っているのですかね~?〉

 

12。「政府・日銀は市場を完全にコントロール出来るのか?」

10月20日、以下のリツイートが私のX に来た。

「バカバカしい。日銀が超高金利を認める訳が無い。日銀も政府機関なのだよw

以下のように回答した。

「ブラックマンデイの際、米国政府はクラッシュを認めたわけがない。大恐慌の時、米国政府はクラッシュを認めたわけがない。リーマンショックの際、米国政府はクラッシュを認めたわけがない。バブル崩壊による株の暴落をも本政府が認めたわけではない。でも起きた。政府・日銀がマーケットを完璧にコントロール出来るならショックなど起きない、ばかばかしい」

 

13.円相場はそんなに動かないか?」

昨日、以下のリツイートが私のX に来た。

「日銀も馬鹿じゃないので、民間に放出しても需要があって価格が持ち堪えると踏むから放出するのであって、 金利が急騰したら買い支えるでしょう。 結果として資金の吸い上げは遅れるので、多少のインフレは継続、 欧米も財政赤字なので、ドル円相場はそんなに動かないかもですね。 それだけのことです」

以下のように返信した。

「何を馬鹿なことを言ってるんですかね?日銀が今民間に保有国債を放出(売却)と発表すれば、長期金利が爆沸騰し、その日のうちに日銀と円はthe end. 日銀も馬鹿じゃないから保有国債を民間に放出しようなんて考えていない。今やってるのは購入する金額を減らしているだけ。それも超微速で。なぜ微速前進でもそうするかと言うと、世の中にお金がじゃぶじゃぶでは物価上昇が加速してしまうから、少しでもそれを抑えたいとの義務感があるから。しかしこんな微速前進では物価は急騰し、悪性インフレに。それは困るとばらまき回収を急ぐと(=急速に購入を減らす)と長期金利大爆沸騰で日銀と円はtheエンド。ド素人のなんちゃって教の教祖様の言う事は聞かない方が無難だと思いますがね」。

 

14.「まず積極財政で内需を増やすべきか?」

本日、以下のメールが私のXに来た。

「インフレは経済拡大。単なる物価高とは違う。まず積極財政で内需を増やし国内生産を盛んにして国内製品を消費する循環を作り日本経済の体力を作ることが優先。円安は海外に日本生産品を多く売るチャンスでもある。つまり為替とは相対的なもの円安を悲観する必要はない」

以下のように回答した。

「おめでた理論。40年前の財政がまだ最悪状況ではなく日銀が財政ファイナンスを開始していなかったなら、私も反対はしなかったが。今ではそんなことした途端に日本は轟沈。だから私はこの30年間、財政健全化を訴えてきた。ICU に入っている患者に、登山をして体力つけることが大事と、山登りに連れ出したらその日に患者は死ぬ」

 

15.「藤巻親族会@銀座」

10月19日(日) 12時から@銀座

藤巻家の本家は新潟にあるので半分は新潟から参加(多くが医師)

本家の場所は新潟県小千谷真人町で雪深い寒村だ。

寒村で決して裕福ではなかったはずなのに子供たち5名全員を東京の著名国立大学に送った。それも2人は医学部だ。

受験ブームではなく、全員が国立で授業料が安かったから出来たことだとは思うが、曽祖父の非常に進歩的な思想がゆえに今の我々がある。・

大成した人こそいないが、子孫である我々が皆、それなりに満足のいく人生を送れているのは、曽祖父の英断、先進性のおかげだと、皆で話し合っている。教育は大事。

 藤巻親族会 

合同兄弟会6

16,「オフコース鈴木さんのコンサート」

10月19日(日) 藤巻親族会の後、午後4時半からは元オフコースの鈴木さんのコンサート@渋谷桜ホール 835席の桜ホールが大入り満員。今日はバンドが入って迫力満点だった。

鈴木さんとは先週末も林家木久蔵師匠の50歳誕生会@北鎌倉で一緒に飲んだ。

鈴木さん10

3年ほど前にはプライベートな飲み会で鈴木さんが家内のために弾き語りをしてくれて家内は感激。右で座って鈴木さんの歌を聞いているのが家内。

 鈴木さんVS 綾子 

17,「デザイナー佐藤さんのオフィスへ」

20日(月)の昼飯はデザイナーの佐藤忠敏さんの事務所でサンドイッチを食べながら歓談。佐藤さんはテニスのウインブルドンのロゴ(ラケットが2本交差している)を作った人。佐藤さん夫婦の後ろにある2枚の写真は、佐藤さんの立教高校、立教大学の同級生で、NY留学中はルームメートだった著名写真家、現代美術作家、の杉本博司さんの作品。

それを知らない時、直島にある美術館で「地平線」という写真群を見て「現代美術とはこういうモノなんだ」と感心したことがあるが、その作者が杉本さんで「やっぱり」と思ったものだ。

又横浜で、杉本さん演出の文楽「曾根崎心中」を見に行ったら、知人の皇族の方がSPに守られながら鑑賞に来ていらしてごあいさつしをいたことがある。この皇族の方が見に来られるほどの作家なのだ。

 佐藤さん夫婦