(臨時版)日本経済の今後 もしオリンピックが無くなったら?

2020年03月07日

日本経済の今後

日経平均の夜間取引は下落が続いたもののどうにか2万円台は確保した。今後の日本経済は、実体経済の悪化に、逆資産効果と円高という強烈な下押し効果、さらには日銀財務の悪化懸念で相場が逆転する要素が今のところ見当たらない。頼みは、日本ほどは実態経済が悪化しておらず、景気を下押しする通貨高が日本ほど進んでおらず、財務を心配する必要がない中央銀行を持つ米国が立ち直ることだろう。そのためにはコロナウイルス騒動が早期に収束するかが重要。

「もしオリンピックが無くなったら」

昨日はPHP研究所でThe 21用に「コロナ騒動の経済に与える影響」を話してきた。最後に「オリンピックが中止になれば日本経済はどうなりますか?」との質問があったので「日本経済が崩壊するか否かはコロナ騒動が早期に収束するか否かだ。オリンピックが中止になる状態とは、コロナが長期に収束していないことで、そうであれば日本経済自体が持たない。中止ではなくて、その前に経済崩壊で返上だろう」と答えた。

「イタリア等、他の国が先に倒れることは?」とも聞かれた。「景気は世界的にかなり低迷するだろう。しかしだからと言って景気低迷だけでは通常、経済は崩壊しない。日本が危ないのは景気低迷だけでなく中央銀行の財務が危険になるからだ。そんな国は他にない」と答えた。

最後に編集者やライターの方が「すごく心配ですね」とおっしゃるから「他人より、よほどに準備をしている私でさえ、今,非常に怖いんです。いくら準備してあっても、私自身、大きな損害は避けられっこありません。皆さんが怖いのは当たり前だと思います」と答えた。しかしマスコミを含め、皆、能天気だな~、と思わざるを得ない。知らないということは強い。でも何もしないで、突然、Xデーが実際起こったら、悲惨な状況になってしまう。