中央銀行の緊急資金供給はあくまで融資であって歳出ではない、ビットコイン他(臨時版)

2020年05月14日

1.中央銀行の緊急資金供給はあくまで融資であって歳出ではない

昨日の講演の中でFRBのパウエル議長は「FRBの緊急資金供給はあくまで融資であって、歳出ではない」と指摘したそうだ。「財政出動で発行された国債をFRBは購入(=融資)するが、後に政府が増税でFRBに返さなくてはいけないよ)という当たり前のことを指摘したということ。「歳出は中央銀行が紙幣を刷ることでどうにでもなる」というMMT実践論者に対しての完璧な反論である。フリーランチはない。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59058690T10C20A5FF8000/

 

2.ビットコイン、新興国で需要急増 通貨安や資本規制で

日経新聞いわく「2017年末のバブルのような盛り上がりはないものの、自国通貨が不安定な地域では資産として着実に浸透しつつある」これが日銀財務の脆弱性に拠る円安を予想する私が暗号資産の価値が上がると思っている理由。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59072180U0A510C2FF8000/

 

.財政赤字は何と比べて判断すべきか?

Twitterに以下の質問があった。「全くの素人です。お尋ねしたいのですが、某メルマガに、財政赤字は対GDPではなく国民の金融資産との対比で考えるべきで、日本人の金融資産は1800兆円ある筈だから、累積赤字が1100兆円としても、まだ余裕がある、との書き込みが有りました。先生は、どのようにお考えでしょうか?」

以下の通り回答した。

「財政赤字の深刻度は対GDPで見るのが世の常識です。税収はほぼGDPに比例するので、借金を税金で返す困難さの指標となります。たしかに大増税やハイパーインフレで政府が国民の財産をどこまで没収(=究極の財政再建)可能なのかの限界点を知る指標なら国民の金融資産比でもいいと思いますが」

4.お金の創造とは?

私のTwitterに以下の書き込みがあった。「最近、お札をさわってません。 流行りのキャッシュレス決済も、 極論言えば、日銀当座での決済を使われる。 やっぱり、時代は日銀当座にお金がたまる傾向にある(笑)」

以下の通りコメントした。

「日銀当座預金や発行銀行券を主とするマネタリーベースとは銀行間市場にあるお金で日銀が創造します。銀行による貸し出で信用創造が起こり市中のお金が膨らみます。今、マネタリーベースが巨大なのに、インフレが起きていないのは、貸し出し需要がそれほど強くなく信用創造が思ったほど膨らんでいないからです」

5.もう少しインフレがいい

私のTwitterに以下の書き込みがあった。「ハイパーインフレとは行かなくてももう少しインフレを目指すべきなのでは? 日本の場合ここ数十年間経済成長がないに等しいんじゃないですか?」 」

以下のとおりに回答した。

「私ももう少しインフレの方がいいと思います。しかし残念ながら、日本はインフレ率を誘導する手段を失いました。伝統的金融政策時代なら、日銀がその責務を負い、インフレ率もうまく調整してくれました。しかし、財政ファイナンスをした結果、日銀がインフレコントコントロール手段を失ってしまったのです。私はデフレ脱却したいのなら、マイナス金利政策(注:黒田日銀のマイナス金利政策とは180度違う方法)しかないと主張していました。それなら、今でも日銀がインフレをコントロールできたのに、と残念に思います。

6.財務省は財政破綻・ハイパーインフレが起こらないと明言しているのか?

私のTwitterに以下の趣旨の書き込みがあった。この趣旨の質問はもう何十回も来ている。「財務省は 日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない』と言っている。財務省は嘘つきか?」

以下の通りに回答した。

「デフォルトは考えられませんがハイパーインフレになってしまいます。しかもこの財務省見解は2002年に出されたものです。日銀が異次元緩和という『禁じ手中の禁じ手』を開始する前の見解です。2002年末の国の債務残高643兆円、現在1111兆円。当時の日銀のバランスシート規模125兆円。現在の日銀バランスシート規模578兆円、当時の日銀当座預金残高19.5兆円、現在403兆円。全く事態が違っています。「見解が違ったのならホームページから消せ」というコメントもよく聞きますが、消せば「公文書(?)。破棄」と文句が出るでしょうし、財務省が「財政破綻しません」との見解を取り消せば、翌日、日本はパニックです」