(池田信夫先生への回答)

2020年11月29日

(池田信夫先生への回答)

昨日「朝まで生テレビで森永さんは3000兆円まで国債発行大丈夫と周囲の多くの専門家が言うとの発言がありました」とのリツイートをいただいたので「アホかいな」とSNS に返信したら、池田信夫先生から「日本の自然利子率はマイナス3%くらいだから、3000兆円はともかく、いま国債発行で金利があがる心配はないと思います。それよりマイナス6%の需給ギャップが問題」との返事をいただきました。

しかし池田先生、名目金利=実質金利+期待インフレ率+倒産確率です。1980年、ロシア国債の利回りが80%くらいまで上昇したのはインフレリスクもありましたが、それ以上に財政破綻リスクの上昇からです、満期になっても元本が返ってこないと投資家が思ったからリスクプレミアムが上昇したのです。

国が3000兆円も国債発行をしたら、誰も満期になっても元本が返ってくるとは思わないでしょう。誰も国債など買いません。なにせ年間の税収は60兆円しかないのですから、返せっこない。今現在、長期金利がゼロにへばりついているのはひとえに日銀が爆買いしているからです。日銀が買うのを辞めたなら長期金利は暴騰です。現在536兆円と国債発行残高の半分以上を買っている日銀が3000兆円まで保有を増やすとわかっただけで、円は暴落でしょう。腐るほど円がばらまかれるのですから。私なら鼻をかむのに使っちゃいそうです(犯罪かもしれませんね?)

私はそこに至らずとも、長期金利が少しでも上がれば、長期国債を莫大に保有している日銀に莫大な評価損が発生。時価会計で債務超過の日銀を見て外資は日銀当座預金口座を閉鎖、すなわち日本とは為替、国債、株の取引撤退、日本売りだと思います。その点からも長期金利暴騰すると思います。