１．「来年度税収＞今年度税収？ アレ、本当？」
第3次補正での今年度の税収見通しは55.1兆円だ．一方、来年度政府予算案での税収見通しは57.4兆円。アレレレレ？だ。来年度税収（57.4兆円）＞今年度税収（55.1兆円）だ。そんなことってある？
税金は前年度の所得に対する額を、その翌年に払う。だとすると、来年度税収は過剰計上ではなかろうか？だとすると借金額は過少計上になり、国債発行予想額を低く見積もっていることになる。
ギリシャは財政赤字の数字を政府が胡麻化したことにより財政危機が勃発した。日本の来年度予算案は、昨年12月21日と本年度3次予算前に閣議決定したので、見通しが甘かったとはいえ、ギリシャのような意図的偽造ではない。しかし、この閣議決定のままで予算を国会で通そうとするのは（意図的ではないとはいえ）ずさん予算と言ってもよいだろう。また補正で修正するからいいやと思っているのなら、これもインチキ本予算と言わざるを得ない。
もっとも税収計上の時期に関して私の理解は確かではない。したがって、以上の指摘は単なるイチャモンに過ぎないのかもしれない。（個人の申告所得税は、前年の所得を計算し今年3月15日まで申告・納税する。私は来年度予算の税収計上だと理解し議論したが、ひょっとすると、3月15日が納税期限だから、今年度税収に計上するのかもしれない 。そうだとすると私の上記指摘は的を外しているのかも？）
２．「通貨の強弱」
あいかわらず通貨の先行きを金利差、実質為替レート、経常収支額、外貨建て資産の額等で論じる人も多い。確かに平常時ならそれたで決まることも多い。しかし「各中央銀行が信認され続けている限り」との大前提があることを忘れてはならない。中央銀行が債務超過になったらそれら理論など吹っ飛び、その通貨は暴落する。
３．「ドルはCrash するか？」
1月16日に発売された世界的に権威ある経済誌The International Economyの秋号だが、編集者からリンクを張ってソーシャルメディアでアナウンスしていいとの記載があったので紹介する。元外交官の5歳上の先輩から「フジマキ君、The International Economyに寄稿を依頼されるの？そりゃ、尊敬しちゃうわ」と言われた雑誌でもある。欧米人の友人からも数通「読んだぞ」とのメールが来た。
今回のテーマは「米国では双子の赤字がすさまじくなっている。大統領選で、さらなる財政出動が約されコロナ関係費は膨大化している。そのことによってドルはクラッシュするのか？米国は借金を返せるのか？全世界が債務を極大化させている。そして世界の主たる中央銀行はバランスシートを極大化させている。世界は、この状態をどうやって収束させるのか？その時、ドルはまだ世界の基軸通貨でありうるのか？」との論題だった。私の回答を要約すると以下の通り。「債務規模も中央銀行のバランスシート規模も、日本は世界で特突している。『日銀は炭鉱のカナリア』だ。世界は日本を注目し、日銀の顛末を見て軌道修正をするだろう」。私の文章に編集者がつけた小見出しは「すべての法定通貨は減価する。しかし一番減価しない通貨が生き残る。それは世界の基軸通貨のドルだ」だった。
リンクは以下のとおり。緑のIs a Dollar Crash coming? をクリックしてください。私の論説はp34にある。
4.「今後の為替マーケットの主たるテーマ」
為替市場が今後、The International Economyが議論したように。財政赤字をメインのテーマとしてレートを構成していくのなら、円はまず真っ先に売られる通貨となることだろう。
５．「左は駿台予備校、右は三井信託銀行千葉支店」
土曜日、房総半島にセンチメンタルドライブをしたことをSNSに書いたら、昔、日経新聞千葉支局に勤めていた記者の方、野村證券千葉支店に勤めていた方からFBに「私も千葉はなつがしいです」とのメールをいただいた。以下のように返信した。「私は西船橋の独身寮から千葉支店に通いました。そこから自己運転車で金集めの毎日でした。三井信託銀行千葉支店は栄町、今の駿台予備校の隣にあります。千葉支店の OB＆OG会の時、オオニシさんが「右側がフジマキの入れた三井信託銀行、左が入ることの出来なかった駿台予備校」と解説していました。オオニシ先輩は私の結婚式で「新郎は名門・東京教育大学附属高校を卒業後、天下に冠たる超名門一橋学院（予備校）に、めでたく入学されました」と司会をしてくれた先輩だ。そう、私は一橋大学を一次試験で落ちた後、駿台予備校の一番上のクラスの前文クラスの入学試験（お茶の水本校だったが）に落っこちて一橋学院予備校に進んだ。