「モンデール元米国副大統領&駐日米大使の思い出」

2021年04月22日

「モンデール元米国副大統領&駐日米大使の思い出」

モンデール元米国副大統領がおととい亡くなった。モルガン銀行(現JPモルガン・チェース銀行)の支店長になった時の駐日米大使がモンデール氏だった。何度か大使公邸(大使館の裏)に呼ばれたが、最初におじゃました時は、かなりプライベートな朝食前のコーヒータイムで、大使館員数人と私一人(日本人は私だけ)だった。

玄関前に駐車している車の大きさにまずは驚いた。中に入ってお会いしたら、体が大きく、こわもてで、さらに元米国副大統領という肩書に私は圧倒されてしまった。立ちながらの会話だったのだが、大使と話しているうちに、持っていたコーヒー茶碗がお皿に小刻みに当たり、カタカタと鳴り始めてしまった。「だめだ、私は小物だ~」と自己嫌悪になった。これがモンデール大使との強烈な思い出だ。その後、何度もお呼びいただいたが、最後まで、お会いするたびに私はビビっていた気がする。威厳のある偉大な大使だった。ご冥福をお祈りいたします。

ちなみに後任のトーマス・フォーリーも2013年になくなっているが、彼はとても気さくな方だった。最初に昼食でお会いして横に座った時、ワイシャツの裾が擦り切れているのを発見して「あ、私と同じだ」と親しみを覚えた。米国から議員団等が来日したときは、よく大使公邸での昼食や夕食にお呼びいただき、私を隣に座らせ「日本の私たちの友人のタケシだ」と紹介してくださったものだ。

もっとも、上院銀行委員会委員長一行(7~8人)が来日された時の昼食会で、「タケシ、 10分間、日本経済についてスピーチしてくれ・20分後スタートのつもりで考えておいてくれ」と頼まれたときは、あまりの突然で以後食事が全く通らなくなった。「もっと、早くから言ってよ~」と。いろいろと思い出のある大使お2人が他界された。私の楽しくも刺激のあったモルガン時代ははるか昔のこととなりつつある。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71202490Q1A420C2FF8000/