「都合のいいところにだけに反応した昨晩の市場」「日銀が政策転換をしないのは、 金利上昇を認めると日銀が債務超過に陥るから」他

2022年12月01日

1.「都合のいいところにだけに反応した昨晩の市場」

Bloombergによれば、パウエル議長は、以下のように述べている。「政策引き締めにおけるわれわれの進展を踏まえれば、インフレ抑制に向けあとどの程度金利を引き上げる必要があるのか、また政策を景気抑制的な水準でいつまで維持する必要があるかという問題に比べ、こうしたペースを落とすタイミングは重要性がかなり低い」

「利上げぺースをいつから落とすか」は些細な問題だということ。昨日の市場は、都合のいい部便だけに反応する烏合の衆のようなモノだった。よくある現象ではある。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-30/RM6BF7T0G1KW01?srnd=cojp-v2

 

2,「ジャブジャブなお金を回収しないことにはインフレは鎮静化しない」

昨日のように市場が少しでも都合のいいことに反応するのは、世の中にお金がじゃぶじゃぶだから。これが世界的インフレの主因。日本のバブルの経験からしても資産効果(株や不動産を保有している人がお金持ちになったつもりでお金を使う)は経済を狂乱化する。日本はその強烈なインフレ要因を毎年30~40円ずつの円高というデフレ要因が相殺した。しかし今の米国はドルが安定していて、そのデフレ要因がない。インフレはじゃぶじゃぶのお金を回収(QT)し、資産価格を一度大きく下落させないと鎮静化しない。

今後欧米はQTを強化せざるを得ない。一方、日本はQT など出来ない。日銀の債務超過が天文的な数字になってしまうからだ。それどころかQEの継続が必要だ。

ドル円がキュ投資、採取的に円が紙くず化するという理由。

 

3,「日銀が政策転換をしないのは、 金利上昇を認めると日銀が債務超過に陥るから」

東京大学教授、一橋大学教授を歴任された野口 悠紀雄一橋大学名誉教授がtwitterでいわく「金利上昇を認めると、企業活動や財政資金の調達に支障が生じる」といわれているのだが、納得できる理由とは考えられない。日銀が政策転換をしないのは、 「金利上昇を認めると、日銀が債務超過に陥るから」としか考えようがない」

野口先生は大蔵省時代、黒田さんの先輩のはずだが手厳しく真実を述べている。い。