(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1.「管理通貨制度に移行した中央銀行は発行通貨量に最大の注意を払わなければならないはずなのに」
金本位制を離脱し管理通貨制度に移行したからこそ、各国の中央銀行は、発行通貨量に最大の注意を払わなければならない。通貨量が増えれば増えるほどその通貨の価値は希薄する(=インフレ。為替での通貨安)。世界で段違いに通貨を発行している日本では円安になるのは当然。さらに今回の利上げで債務超過のリスクが急速に高まってきた。日銀が純資産だったからこそ、円は比較的緩やかな下落で済んでいたが、日銀が債務超過になったらば見える景色は、全く違うものになる。本日の利上げ円の紙屑化がいっそう近づいた。
2.「日銀が利上げを回避してきた理由を植田総裁の講演から解析すると」
2023年の9月3日の日本金融学会で植田日銀総裁は「今までなぜ日銀は利上げを屁理屈をつけて回避してきたか?」「なぜ今後も利上げを回避するか?」を説明している。
植田総裁講演でいわく「海外中央銀行では、一時的に赤字または債務超過となっても政策運営能力に支障は生じない旨を説明しつつ、同時に、財務の健全性確保のために、必要な各種の対応を講じているのです」「したがって、一時的に赤字や債務超過になっても、政策運営能力は損なわれません。ただし、いくら赤字や債務超過になってもよいということではありません。中央銀行の財務リスクが着目されて金融政策を巡る無用の混乱が生じる場合、そのことが信認の低下につながるリスクがあります。日本銀行としては、こうした考え方のもとで、財務の健全性にも留意しつつ、適切な政策運営に努めていくことが適当であると考えています」と述べているー>ここから植田総裁の本音は「日本銀行は財務の健全性に留意せざるを得ないから利上げを回避(=財務の健全性確保のために必要な対応)する。かつ日銀の財務超過は他国中央銀行と異なり、一時的でないから債務超過は怖くて、怖くてしょうがない」