「いよいよ日銀銀債務超過問題」「インフレ再燃懸念下の米国でトランプ大統領はドル安を望んでいるのか?」「最大の国難を国会では誰も取り上げない」

2025年01月25日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

1.「いよいよ日銀銀債務超過問題」
本日の日経新聞「円安基調変わらず」の中に以下の一文がある。「日銀内からは『1月に利上げできず、3月もできなければ市場で信認問題になる』(関係者)との声が出ており、円安進行への警戒がくすぶっていた」
―>「出来なければ」とあるように、日銀は「今の物価情勢であれば、大幅利上しなければとんでもない物価高(=悪性インフレ)が来ることが分かっている。しかし、昨日の利上げに続く利上げを行うと、日銀の債務超過でハイパーインフレになってしまう。それが怖くて最後の1回の利上げが出来なかった」だけなのだ。しかし、最後の1回の利上げを昨日行った。あとはもう何もできない。
さらにはバラマキと減税で赤字国債発行が増えるだろうから日銀が「国債買いオペ増」をしなければ、今の金利水準では国債の買い手はいなくなり長期金利急騰、財政破綻は破綻してしまうだろう。それなのに、「国債買いオペ源」を公言してしまっている。昨日の利上げで日銀は完全に詰んだ。いまだ日米金利差でドル円の先行きを語る人はな~んにもわかってていない人。

2.「インフレ再燃懸念下の米国でトランプ大統領はドル安を望んでいるのか?」
昨日、以下のリツイートを私のX にいただいた。
「藤巻先生。剥きにならなくてもいいかと。だって利上げして円高と言っても2~3円。ドル/円150円が当たり前ですね。一年前は150円超えたら大騒ぎだったのに。急激に円安にならず真綿で首を絞めるように円安。怖いです。最後の望みはトランプがドル安を強く推進する事だけどまずないですかね?」
以下の回答をした。
「トランプがドル安を強く推進する事」はまずないでしょう。トランプ大統領自身が言っているようにインフレを抑えることは今の米国にとってもトランプ氏にとっての最大の課題。ドル安はインフレを再燃させる強力な要因となってしまいまう。
ちなみにドル安と関税はともに国際競争力を増す強力な武器。
しかし為替は米国大統領と言えども操作できないが、関税はインフレ度合いを見ながら米国大統領が調整でき、かつ他国への交渉材料になる。インフレ再燃懸念化で。ドル安政策を取らず関税引き上げ策を取ったトランプはさすがビジネスマン」

3.「最大の国難を国会では誰も取り上げない」
財政の状況、中央銀行の状況が世界ダントツに世界最悪にもかかわらず、石破首相の施政方針演説でもこれらの問題には全く触れず、野党も全く問題視しない。欧米は、(問題が出てきているとはいえ)日本よりはるかに財政がまともなのに、財政悪化防止策が大きな政治課題となり、財政健全化に対し大いなる努力がなされようとしている。イーロンマスク氏率いるDOGEなどもその1例だ。
一方、他国より異次元に財政が悪い日本では更なるバラマキと減税で危機としか言いようのない状態に進みつつある。インパール作戦もついに最終段階に来たかと思う。
石破首相の施政方針演説によると「楽しい日本を作る」のが目標だそうだが、この危機下においては、まさに「蟻とキリギリス」のキリギリス。国会で演説を聞いていると、国会議員のあまりの能天気ぶりに気持ちが悪くなる。

4.「地方創生で日本は再生するか?」
石破首相によると、今後は地方創生で経済発展を図るそうだ。
いくらでもお金があるならば地方再生に取り組むのもいい。格差が無くなるからだ。しかしアルゼンチンのミレイ大統領が言うように「我々には金がない」。限られたお金を地方創生に使ってしまうのなら国力を伸ばすことに金は回らない。平等に貧しくなるだけ。
限られたお金で国力を伸ばすのなら、地方創生に金を使うより(例えば)東京の高速道路を2倍作った方が国力増強には資する。
昨日の首相、赤澤大臣の宣絶を聞いていると、地方選出の議員が票のために地方に金を引っ張ってこようとしているだけの気さえしてくる。

5.「小泉和弘さん指揮の都響コンサート」
昨日は夜7時から小泉和弘さん指揮の都響のコンサート@上野の東京文化会館
フォーれ:組曲「ペレアスとメリザンド」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調
ドビッシー:交響曲「海」―3つの交響的スケッチ
演奏後、楽屋にご挨拶をした後、帰宅。
国会で聞いていた施政方針演説で最悪状態だった気分が晴れた。