「警戒警報がガンガンに鳴り始めているのに」「日本国債10年間の金利の1.53%は、まだまだ極端に低い」「長期金利は『実質金利+インフレ期待+財政の破綻確率』で決まるというのが金融論の教え」他

2025年05月22日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません

私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

1.「警戒警報がガンガンに鳴り始めているのに」

日本の超長期債市場が崩壊しそうほど大変な状況になっており、10年債利回りも直近の金利水準まで上がりつつある。これはまさに日本経済に対しての警戒警報がガンガンになり始めているのに、政治もマスコミも全く聞こえていないようなまったり感である。米価高騰問題は重要な問題である。しかし近き将来、肉も野菜も電気代も住居費も住宅ローン金利も、全てが上昇し、銀行預金は紙屑みたいになるかもしれないよとの警戒警報を一顧だにせず減税等で状況をさらに悪化させようと言う日本人のメンタリティーはどうなっているのか?

 

2.「日本の金融機関は大丈夫?」

米国10年債金利が、4.592%と本日も大きく上昇。トランプ関税発動時に米国債を大量保有していた日系金融機関はきちんと処分できていたのだろうか?買い増しているところがあれば最悪。日本国債の大量保有でダメージを受けている金融機関が米国債でもやられていれば大変なことになる。

 

3.「日本国債10年間の金利の1.53%は、まだまだ極端に低い」

日本国債10年間の金利の1.53%は、まだまだ極端に低い。その認識を持つことが重要。現在現物現物市場よりもはるかに大きい先物市場は、期間10年クーポン6%の仮定の債券を取引する。債券先物市場は1985年にできた。現物決算をしたい向きは、最終日に取引所が発表する現物債との交換比率で現物を決済をする。ちなみに現役時代、巨額の取引をしていた私はすべて反対決済で損益を確定しており、現物のデリバリーをしたことも引き取ったこともない。なぜ6%だったか? 1985年10年記念と言えば、平均6%だったからだ。この30年間、資金運用部、日銀、年金等の公的機関が大量に国債を購入してきたおかげで、想定以上に金利が低く抑えられてきたがそれらの機関がフェイドアウトしつつある。長期金利が昔の常識レベルに戻る事は決しておかしくない。

 

4.「長期金利は『実質金利+インフレ期待+財政の破綻確率』で決まるというのが金融論の教え」

長期金利は金融論上、実質金利+インフレ期待+財政の破綻確率で決まる。バラマキや消費減税等により物価高が予想される。もちろん円安も物価高を加速する。また日銀がフェードアウトすれば、財政デフォルトのリスクも高まる。私が現在の長距離がまだまだ異常に低いと言う理由である。何度も言うが、現在の超低金利は発行国債の6割から9割というとんでもない量を日銀が爆買いしていたせいである。まさに計画経済国家であり、そんな事はいつまでも続くわけがない。突然市場の6割から9割も買い占めていた買い手(日銀)が突然出現すればどんなマーケットでも価格は暴騰する(金利は急低下)。今後は、その買い手がフェイドアウトすると言うのだから、昔の常識レベルに向かって金利が調整されていくのは当たり前。

 

5.「『日本経済の低迷はバラマキが少なかったから』というトンデモ論」

昨日以下のリツイートが私のX に来た。

「日本が貧乏になったのは国債発行をケチったのが原因。お金でものを考えてきたからだ。財政規律なんてこと言っていると確かにリスクが大きくなる。人々にお金をばら撒けば裕福になってリスクば消失する。こんな当たり前の事すら理解できないのだから呆れる」

以下のように回答した。

「バブル崩壊以降、日本は世界中で最大限にお金をばらまき続けてきた(=税収以上に)それが故に対GDP比で、世界最悪の財政状況。それでもまだ金よこせと言うのか?親が個人破産寸前なのにもっとお小遣いよこせとわめく悪がき以下。親が個人破綻すれば、小遣いなど0どころか、自分も働きに出なくてはならなくなるのに、なんたる脆弱者」

 

6.「太陽は西からは登らない」

昨日以下のリツイートが私のX に来た。

「ちょっと待って下さい。 なぜ、銀行預金が負債なのですか?」

以下のように回答した。

「なぜって聞くのは、なぜ? 地域金融機関の話をしているのだから、預かっている銀行預金は当然のことながら負債でしょうが。太陽は東から昇るのであり、どう考えても西からはのぼらない」