「財政再建に無頓着か否かがわかる特例公債法延長案」「米国産日本車の逆輸入」「日銀利上げの速報がでたにもかかわらず円高ではなく円安が進んだ理由」他

2025年12月13日

1.「財政再建に無頓着か否かがわかる特例公債法延長案」

本日の日経新聞で取り上げられたが、非常に重要なニュースだ。

日経新聞いわく「政府の『財布』が空っぽに――。2026年はそんなリスクに直面する年になる。赤字国債の発行を認める特例公債法案を提出する年だからだ。5年に1度の法案が成立しなければ日本の財政は危機に陥る。」

――>財政法では赤字国債の発行は禁止されている。それを「特例公債法案」という特例法という普通法の「財政法」の上位法案を作ることによって財政法をないがしろにしている。

昔は赤字国債を発行する場合には、「特例公債法案」という(私に言わせればインチキ法案)で禁止されておる赤字国債を毎年、発行してきた。

しかしながら、日経っ新聞にある通り野党が「「特例公債法案」を通すかわりに総理の首を毎年要求し、総理の首が毎年すげ変わった。

それは良くないということで、与野党合意で3年有効の法案に替わった(新聞では4年とあるから4年だったかもしれない)。

そしてついには5年間有効とした。その満期が来年来るという内容の記事だ、

私は当初から赤字国債を自動的に発行できるのは間違い、首相が毎年変わる方が日本国への被害はまだ少ないと主張したが、誰も聞く耳を持ってくれなかった・、

この「特例公債法案」の5年間有効は「先人の知恵」を無視する非常に筋の悪い法案だ。

赤字を出せば首を取られるならば、時の総理は「とんでもない規模の赤字予算」など作らない。1年間しか継続しない特例法なら放漫財政に対する戒めの役をなしてくれるのだ。

日銀の長期国債爆買いのせいで、いくら赤字が膨らんでも長期金利が上昇しなくなった。それと同様の愚行だ。日本を放漫財政に陥わせた2大元凶だ .

来年、又5年延長の法案を貯推すようならば政府は「財政再建に無頓着」な明確な証拠となる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA060VJ0W5A201C2000000/

 

2.「米国産日本車の逆輸入」

朝7時のNHKニュースで「ホンダが米国産車の日本への逆輸入拡大を検討」とのニュースをやっていた。

私が以前から主張する「トランプ関税に関する日本の80兆円米国投資の本丸は米国産車の逆輸入だろう」との話が現実味を浴びてきたようだ。他の自動車メーカーも歩調を同じにしているようだ。

この自動車工場と部品公共の米国への生産移転は、円売りドル買いで行われると想像している。すさまじい円安ドル高要因になろう。

もし政府が外化準備を貸して対応しようものなら万が一の倍意にも為替介入資金はないも同然となる。

 

3,「外国人は日経新聞の日銀利上げ確定の記事をまだ知らないだろう」

速報と打たからには、「日銀値上げを決定したと決め打ち」記事を出した日経新聞に対し、ブルームバーグはまだ「0.75%に上げるかもしれないと言う可能性記事」しか載せていない。日経新聞を読むとは思えない外国人投資家にはまだ「日銀が金利を上げた瞬間には円高にふれるかもしれない。その時に円ロングを閉じよう」と思っている人が多いと思われる。

したがって、実際に日銀が利上げをした後に巴外国人によるさらなる大幅円安が起きる可能性は充分ある。

なにはともあれ円高要因はこれで霧散した。円高論者が頼るべき屁理屈はもうない。

 

4,「日銀利上げの速報がでたにもかかわらず円高ではなく円安が進んだ理由」

要は円の発行しすぎて円が毀損し円の価値が下落することを信じていた日本人が多く.皆が皆.米国が金利を下げ日銀が金利を上げるのが円売りの最後のチャンスと待っていたところ、ちっともドルが下がらないので、皆が慌ててドル買い円売りに走ったという事だろう。また欧米人は日銀の財務状況の悪化には気がつかず、日米金利差縮小による円高を信じていた人が多かったのに、日米金利差縮小にもかかわらず、いくら待っても、ちっとも円高が進まらないのでしびれを切らして自分の円ロングポジションを閉じ始めたと言うのがこの2時間の動きであろう。

 

5.「今後の円安進行の理由」

昨晩、以下のリツイートが私のX に来た。

「もし三ヶ月後半年後に円高になっていたら、 アンタ……恥かくよ。 でもオイラもドル資産を4割くらいにしてる」

以下のように回答した。

「2013年頃に財政破綻していたその危機を異次元緩和と言う財政ファイナンスで先送りした。増税の代わりに日本銀行が国債を買い取って通貨を政府歳出に当てると言う禁じ手中の禁じ手をして先送りしたのだ。

その結果、経済成長の何倍もの通貨が供給され、通貨価値が毀損し、物価上昇がついに始まった。資産高騰、円安、長期金利上昇は当然の結果。

円安、長期金利がさらに進行すれば株ETFや長期国債を異次元に買い集めた日銀は天文学的債務超過に陥る。世界中の中央銀行で持ってはいけないと認識され、他の中央銀行は持ってない株で何とか生存を保っている中央銀行など不安定極まりない。この状態が続く限り円高になる理由が全くない。円安は新しい中央銀行設立まで続くだろう。新中央銀行設立で円は法定通貨でなくなり紙屑に」

 

6,「株に『おんぶにだっこ』の中央銀行など、危険極まりない」

「日経平均が20,000円を割ると日銀は債務超過になってしまう」と騒がれたことが数年前にあった。それがこの数年の株急騰で株の評価液と配当金のみで生き延びている日銀が出現してしまった。

株価上昇していなかったらば、既に日銀は新中央銀行と取っ替えになっていたことだろう。

1989年12月に当時の史上最高値の38,915円をつけた日経は10年で7000円台まで下落した。また再び7000円台まで下落すれば日銀など天文学的債務超過でコッパ微塵である。

株ETFを110年かけてなくすと植田総裁はおっしゃっているが110年間株のクラッシュがないとはとても思えない。

私が10%以上と想像する長期金利の急騰があれば瞬時に株価は崩壊するだろう。 中央銀行が持ってはいけない株や莫大な長期国債を保有した中央銀行の総裁は毎日心臓が止まるほどのプレッシャーを受け続けなければならなくなる。

中央銀行が時価会計を採用していれば、価格がボラタイルな株や長期国債をこんなにも買うような愚行を日銀はしなかったはずだ。会計制度は日銀にとっても非常に有的なガバナンスシステムであったのに、設計を間違えた。

 

7.「法定通貨が変われば、現在の円は紙屑に」

今朝、以下のリツイートが私のX に来た。

「大政奉還後の新貨条例が1871年で戦後の新円切替が1946年だから明治政府が始めた通貨は76年間使われた。 戦後の新円は既に80年も使われたんだから切り替えてもいいけど、その時は今の政府は解体して再び朝廷へ大政奉還」

以下のように回答した。

「1946年の新円切り替えと先日の10,000円札渋沢栄一への図柄切り替えを混同している人がいると思うが、前者では法定通貨が変わった。旧円は5円以上(確か)法定通貨ではなくなった。紙屑化。今回は福沢諭吉もまだ法定通通貨。

1916年新通貨を円ではなくて、両と言う名称に変えておくべきだった。そうすれば、日銀や通貨何をやっても継続するものだとは思わずその信用に気を配っていたはずだから。

ドイツは通貨だけでなく、中央銀行自体をとっかえた。日銀を新中央銀行と取り換えるしか出口がもうないと言うと、過激だと言う人が多いが、過去にあったことがまた起こると言っているにすぎない。誰もこの日銀の財務の惨状からの出口を発明発見していないのだから」。

 

8,「来年も日銀は継続的に利上げが出来るか?」

今朝、以下のリツイートが私のX に来た。

「今後の利上げ姿勢次第だと思いますけどね。 来年も継続的に利上げしていくなら円安が止まる可能性は高い」

以下のように回答した。

「来年も継続的に利上げができるような状況であれば、今のように実質金利を恐慌時のように低い状態にほっぽらかしにしてはいない。政府が物価対策をしているのに、物価上昇加速の金融政策など採用していない。 日銀は既に大胆に利上げをして今頃、政策金利は3%か4%」

 

9.「まだまだ日本の金利は低い」

昨晩、以下のリツイートが私のX に来た。

「スイスと日本以外は大抵、最低2〜3%の金利にしている。まだまだ、金利が低い」

以下のように回答した。

「確かに極めて低い。しかし政策金利は上げれば日銀が異次元の債務超過になってしまうのでできない。長期金利は本来中央銀行が操作できるものでなく、今のインフレや財政赤字を見れば日本の長期金利は、もっともっと上がっていくであろう。長期金利が上昇するということは日銀の消滅を意味し、その発行する円は暴落してしまう」

 

10.「円のバラマキ過ぎとは、どこでわかるのか?」

昨晩、以下のリツイートが私のX に来た。

「円の量って、具体的に何を見とるんやろ?」

以下のように回答した。

「日銀の負債サイドにある発行銀行券+日銀当座預金残高。私が銀行員だった時は、これが60兆円位だったものが、今は650兆円程度この合計額をマネタリーベースと言うが、(正確には政府の発行する硬貨量をも足す)ベースと言うようにこれがベースとなり、銀行の信用創造によって世の中に流通するお金が増えていく。 ベースが大きければ流通するお金はターボが効いて大きくなる。 パチンコで200円を元手に勝負するのと、20000円をベースに勝負をするのでは、どちらが台を賑やかにすることができるのか?と同じ理屈。 ちなみに私は高校時代には熱中したが、大学3年以降パチンコをした事は無い」

 

11.「日銀はしれっと1%まで利上げが出来るか?」

昨晩、以下のリツイートが私のX に来た。

「サプライズでしれっと1%にしちゃえば良いのに」

以下のように回答した。

「そうすると、しれっと日銀と円が消滅して新中央銀行と両という通貨に変わっているでしょうけど、現在の日銀に出口がない上シレッと国民を地獄に落とすしか方策がないのかもしれませんな。私はそれが嫌だから、異次元開始以来、ずっと反対していたのだけど」

 

12.「熊」

朝7時のNHKニューで今年を表す最も似合いの漢字は「熊」に決まったとやっていた。

私が思うに、来年はマーケットにも非常に凶暴な「熊」が出場するだろうから、似合いの漢字の「「熊」は来年用にとっておいた方が良かったのでは?とも思う。

もっとも今年中に現れる可能性もまだ充分ある。

注:マーケットでは弱い相場をベア(熊)マーケット、強気相場をブル(牡牛)マーケットという。熊は攻撃するとき手を上から下に振り下ろし、牡牛は角を振り上げるから。