「円安進行と長期金利高」「とんでもない物価上昇へ」「為今の円安の動きなど、極めてスロー」他

2026年01月10日

1.「円安進行と長期金利高」

昨日の読売新聞の衆議院早期解散のニュースで1ドル158円をつけた。

しかし、これはこのニュースが円安・長期金利高への動きの速度を速めたにすぎない。円安、長期金利高の動きには今後ターボが効いてくるだろう。

円高、長期金利低下を促すファンダメンタルを見つけ出すのは非常に難しい。

ちなみに長期金利がさらに上昇してくると、生保や中小銀行で債券のロスを埋めるために株売却を余儀なくされるところも出てこよう。

長期金利の上昇を抑えようと日銀が国債購入減少計画を一時停止すれば、円は売られ物価上昇を加速させる。日銀はにっちもさっちもいかない。

財政規律の無視と財政ファイナンスの咎はかくも大きい。

 

2.「とんでもない物価上昇へ」

昨今の「円安、長期金利、株高」の動きが続くと、今後とんでもない物価高が来ると予想される。

  • 「円安による輸入インフレによる」実質金利の異常なる低さと②「株や不動産な

どの資産価格上昇」による資産効果が相まった消費者物価上昇はすさまじいはずだ。

何度も書くが、1985年から90年の狂乱経済は資産故アックの高騰によるもの。しかし消費者物価は0.5%と安定していた。それは1984年末のドル/円が

1ドル254円が1987年には122円まで急騰したからだ。この強烈なデフレ要因が資産高騰のインフレ要因は相殺した。

現在、ドル円はデフレ要因どころかインフレ要因だ。

 

3,「為今の円安の動きなど、極めてスロー」

上述のバブル当時の話のところで書いたが、1984年末に1ドル254円だったドル/円は1987年末には122円と3年間で132円も急騰した。

こういう時代をディーラーとして経験としてきた私には今の円安の動きなど、極めてスローに思える。

 

5,「『永遠の金融緩和』の行く末は、政府部門の一層の肥大化と非効率な経済の拡大」

1月5日にアップされた元日銀理事の山本謙三さんのブログ。必読

いわく「長引く金融緩和が、円相場を押し下げ、物価を押し上げ、財政支出を拡大させている。政府・日銀の巨大なバランスシートが象徴する『政府部門の肥大化』は、市場経済からの乖離(かいり)を意味する。

日本経済はどこへ向かおうとしているのか」

「経済の動きは、できる限り巨視的に捉えたい。

『公的部門の肥大化は、経済の効率性を低下させる』というのが、過去からの教訓だった。にもかかわらず、超金融緩和の継続と、党派を超えた財政支出の拡大要求が、政府部門の肥大化を加速させてきた。

政府は成長分野を特定し、巨額の予算を投入する構えだが、イノベーションは政府主導では生まれない。AI(人工知能)の発展も、リードしてきたのは民間の力である。

『永遠の金融緩和』の行く末は、政府部門の一層の肥大化であり、非効率な経済の拡大だ」

山本さんと私の考え方は非常に似ている。

違いは、山本さんは、まだ日銀の立て直しを提起されているが、私はもうここまでくると日銀に出口はない(=こうなると予期したからこそ長い間警告を与えてきたつもりだ)、『中央銀行のとっかえ』しか選択肢はないと思っている点だ。それは円が法定塚で無くなる(=紙屑化)を意味する。

 https://www.kyinitiative.jp/

 

6,「日経新聞「交遊抄」

1月8日の日経新聞「交遊抄」は山本謙三さん

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB19BQT0Z11C25A1000000/

 

7,「長期金利の現状をどう思うか?」

昨日、以下のリツイートが私のXに来た。

「藤巻さん、30年国債金利3.52%、40年国債金利3.79%を示している事について、解説願います」

以下のように回答した。

「全然こんなモノで終わらない。 1985年債券先物が出来た時は、10年金利でさえ6%が普通の状態と考えられていた」