「ベッセント氏は介入など聴かないのは100も承知」「フジマキが現役のトレーだったら現物債を借りてカラ売りをしていたか?」「ボルカーショックの再来はありうる」

2026年01月14日

1・「ベッセント氏は介入など聴かないのは100も承知」

昨日朝、10時23分に「財務相が会談、片山氏『方的円安に憂慮』信の日経新聞ニュースが流れた。

片山氏はベッセント氏に「1月9日にも一方的に円安が進む場面が見られ非常に憂慮している」と伝えたそうだ。

しかし、ベッセント氏は、ソロスファンドが英国中央銀行の為替介入に打ち勝って「英国中央銀行に勝った男」とソロス氏が称された1992年、ソロスのメンバーでしたから~な。「介入が効かない」ことは身をもって知っているはず。

マクロファンドのヘッジファンドのオーナー達もそうだし、ソロス内での私の経験からしても、介入がファンダメンタルズに勝つなんて思っている人は誰もいない。

「暴落が怖いなら財政出動を辞めろ」「円暴落が怖いなら金利をあげろ」と言われるのがおちだろう。

しかし金利を上げれば、日銀がとんでもない債務超過に陥り円が暴落してしまう。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN130PU0T10C26A1000000/

 

2.「めちゃくちゃに円を保有している日本人の円売却には政府の円買いなど無力」

今までの円安の推進力は、円高にかけていた欧米人のポジションクローズによる円売りだと思っている。しかし、この外国人の円売りの後には膨大なる円を保有している日本人の円売りが付いてくる。

財務省の円買い介入など、日本人の怒涛の円売りに潰される。

日銀財務が悪化し日銀の信用が崩れそうなときの円買い介入は円売り介入とは次元が違う難しさである

 

3.「あれれ、『猛烈』の文言が消えた」

昨日、「東京23区の家賃、世帯所得の4割超え」 という日経新聞電子版トップ記事を紹介した。

記事曰く「23区の50〜70平方メートルのマンションの平均募集家賃は足元で前年同月比10%前後と猛烈な勢いで上がっている」とのことだった。

ところが本日、昨日の記事をもう一度読もうと思って開けてみたら、アレレレレレ、「23区の50〜70平方メートルのマンションの平均募集家賃は足元で前年同月比10%前後伸びている」と「猛烈な勢いで」との記述が消えていた。

選挙前でこの記述はまずいと政権から突っ込みがあったのか?それとも上層部がそう判断したのか?それにしても現場の記者は、やはり「猛烈」な上昇だとの印象を持っているのだろうな。

 

4,「楽天の三木谷氏の極めてまっとうなツイート」

昨日、楽天の三木谷氏のツイートがX に載っていた。

三木谷氏いわく「バラマキが日本の財政の悪化、円安になり、インフレを招いている。唯一無二の有効策は、バラマキをやめ、政府主導ではなく民間主導にすること。高市政権は真逆行ってるけど、野党もあまり変わらないように思う」

―――>極めてまっとうのコメント。

 

5.「為替を動かす原因」

昨日、以下のリツイートが私のX に来た。

「従来の経済理論では、アメリカが利下げ、日本が利上げ方向なら円高になるはずですが、なぜ円安になるとお考えですか?」

以下のように回答した。

「従来の経済理論でも、為替が日米金利差だけで決まるとの理論はありません。いろいろな理由で為替のレベルが決まります。 確かに平時であれば弱い国の通貨が弱まり、強い国の通貨が強くなります。強い国は、金利も高く、株式市場も活発で投資チャンスもあるから、お金が集まるのです。 金利差は確かに強い国と弱い国を区別する1指標ではありますが、それが全てではありません。 今申し上げた事は中央銀行が健全であればと言う前提での議論です。 中央銀行の信用が失墜すれば、その国の経済がどんなに強くても、中央銀行が発行する通貨の価値も失墜してしまいます。 日本は40年間で世界最低の経済成長。それ以上に中央銀行の財務がメタメタで、日銀の信用が失墜するリスクがあります。 日米金利差のようなみみっちい次元で為替が決まるような段階では無いのです」

 

6.「オプションには充分な流動性があるか?」

昨日、以下アのX を私のX にいただいた。

「日本だとオプション取引ってほとんど聞かないけど、法人や大口と呼ばれるところでは一般的なのかしら?」

以下のように回答した。

「オプション取引はスクリーンを見ていると、取引ボリュームが極めて少なく見えます。売りの板も、買いの板も、非常に薄いのです。 しかし、少しでもボラ計算を甘くすると、オファーがウンガの如くに出てきます。 オプションのマーケットメーカー達は、ボラティリィティーを指標として取引をしますが、私は額を集まることを目的としてマーケットに参加していました。 例えば20で売り17で買いの相場が立っているときに、私は売り手の20よりも高い21で買い注文を出したりするのです。  そうすると次から次へと売りが出て来て、充分な額が集まります。 18で買って19で儲けようと言うトレーダーと違い、私は21で買って100で売ろうとしていたからです。 82の儲けであろうと79の儲けでやろうと私にとっては誤差の範囲です。 ボラティリィティを指標としているマーケットにおいて、ボラティリティを無視した私の買い注文はとんでもないド素人のトレードに見えたようで、最初の頃は「何を計算間違いしているのか?」と言う話でしたが、すぐ「フジマキが出てきてい

るんだ」とマーケットで知られるようになりました.」

 

7.「1ドル1000万円の世界は信じられないか?」

昨日、以下リツイート を私のX にいただいた。

「理ではありうると思いますが… 1ドル1000万円。想像できないです」

以下のように回答した。

「1923年のハイパーインフレ下のドイツでは、1月初めに700円だったタクシー発乗り料金が12月には1兆1000億円程度にまで上昇しています。 その程度のマグニチュードのハイパーインフレでした。 ハイパーインフレ下では為替も同じように動くのです。外国人は誰も円を受け取らなくなくなりますから。 そんな時にドル売り/円買いなどしていたら、個人破綻確定コースです」

 

8,「フジマキが現役のトレーだったら現物債を借りてカラ売りをしていたか?」、

昨日、以下リツイート を私のX にいただいた。

「貴重なドルを売って円を支えている状況が続いている。この状況で藤巻氏が現役だったら国債の評価損で苦しむ日本の中小金融機関から大量に国債を借りて日銀に対して空売りを仕掛けると思う」

以下のように回答した。

「今、私が現役ならば、おっしゃるように明らかにとんでもなく巨額の長期金利上昇ポジションをもちます。 ただ国債現物のショートではなく、債券先物でのショートポジション、プットオプションの購入、金利スワップの固定のペイ。スワップションの購入、イールドカーブスワップ等でポジションを作ります。 国債市場で現物を借りてショートするオペレーションは時間がかかり、かつ規模が小さくめんどくさい上に儲けの額が大きくなりません。 国債先物でのショートのほうがよほどに簡単で大きな利益を生みだせます。国債の先物と現物では裁定者がいますので価格が乖離する事はありません」

 

9.「ボルカーショックの再来はありうる」

昨日、以下リツイート を私のX にいただいた。

「ボルカー時代のFF金利は20%でした。まだまだですね」

以下のように回答した。

「1980年のこと。金利を引き上げても、インフレが収まらないので、ボルカーが政策目的を「金利」から「ばらまいたお金の回収」に切り替えた。マネーサプライの額を政策目標として金利がいくら上振れても放置することにしたからだ。 ボルカーのサタデーナイトスペシャルまたはボルカーショックと呼ばれる。 当初ものすごい反発を食ったが、最終的にボルカーはインフレを鎮静化した。 1990年代のアメリカの栄光はボルカーのおかげだとの評判になった。 今の日本は、当時のアメリカよりはるかにお金をばらまいている。 最終的にばらまいたお金の回収が必要な時も来るかと思うが、それをやると日銀の債務超過は天文学的になり日銀は存続不能である。 なお、当時の米国でボルカーの取った政策が可能だったのは、当時のFRBは正当派金融論の教えに沿ったオペレーションをしており、債務超過が長期に続くような(なっても一時的だとマーケットが確信するバランスシート)バランスシートではなかったからだ」

 

10.「円買い介入は逆に大規模な円売りの契機になるかも?」

昨日、以下リツイート を私のX にいただいた。

「長期金利上昇は歯止めかからず。円安もスピードアップ。ソロソロ為替介入により一時的な円高を演出するか? 私はひたすらその時を待ってドルを資力の限り購入するつもりだ」。

以下のように回答した。

「こう思っている外国人は多いと思料する。特に日米金利差縮小での円高論者の外国人にはキャピタルロスとキャリーのロスが相まって、かなりロスが溜まっているはずだ。 彼等は介入でドルが少しでも下がったところで、ドルを買い戻してポジションをクローズしようと思っているにちがいない。 そう考えている人たちが多いとドル介入をキッカケに逆に一気にドル高円安に走る可能性もある。 1回でもそういうことがあると円高の唯一の期待材料が霧散する。そうなると崖の上からずり落ちるようなとどめのない円安が始まってしまう。そのリスクを犯してまでの介入は難しい」

 

11,「今からドルを買って間に合うか?」

昨日、以下リツイート を私のX にいただいた。

「ぜんぜん間に合う。 藤巻さんは以前、「ドル円130円〜160円なんて誤差」とおっしゃっていましたよ(笑)」

以下のように回答した。

「その通りでは、あるのだが、本格的に動き出せば動きはめちゃくちゃ早いから、買い損なう人も多いだろう。日銀の信用が崩壊すれば一晩で1ドル1000万円などの可能性がある。その時にドル買おうと思ったって1000万円持ってないと1ドルも買えないんだからね」