「長期金利上昇で生保の保有国債の評価損は?」.「重い意味を含む生保へのインタビュー記事」「東京のタクシー運賃、春にも値上げへ 改定率10.14%」他

2026年01月15日

1.「長期金利上昇で生保の保有国債の評価損は?」

1月8日に2.09%だった10年金利はわずか1週間で2.19 %まで上昇した。

ところで1月8日の日経新聞は日本生命の朝日社長と住友生命の高田社長とのインタビューを記事にしている。

記事によると、「大手4社の含み損の額は2025年9月末時点で11兆3000億円と3月末に比べて3割増えたそうだ」

2025年3月末は1.48%、9月末は1。65%だから0.17%の上昇で損失が3割増えたわけだ。

それなら2-25年9月から0.54%も上昇しているのだから損は更に大幅に大きくなっているだろう。

株価でなんとか持っている点では生保も日銀と同じ。

 

2.「重い意味を含む生保へのインタビュー記事」

この日経新聞記事を読んでいると、ま~大手生保は大丈夫だろうと思うが、中小生保は大丈夫かが気になってくる。

日本生命の朝日社長はインタビューで「金利が短期で大幅に上昇した場合は従来設定してきた財源の規模で対処が困難になるという懸念を持っている」とおっしゃっているー>ここまで損が膨らんでいるときに1週間で0.1%の金利上昇では『短期で大幅な上昇』とは言わないのか?言わないにしてもこのぺースでの長期金利上昇は憂慮すべきなのでは?

 

住友生命の高田社長はインタビューで「当社としてはターミナルレート(利上げの最終到達点)を約1.25%と見ている。」とおっしゃっている。

――>政策金利があと0.5%上がった場合、保有国債の評価損がさらに拡大するだろう。それでも耐えられると思われているのだろうか?

 

高田社長はまた「含み損を処理して財務諸表をきれいにするのは各社のポートフォリオ(資産構成割合)などによる。株式の売却で損失を補てんするか、単年度で赤字を出すのを許容するかは各社ごとの判断だろう」ともおっしゃっている。

―>債券の評価損が大きくなった場合、「株を売ってその評価益を出す生保もあるだろう」とおっしゃっている点には株の保有者は要注意。

 

高田社長はさらに「2025年度導入の経済価値ベースの新資本規制に備え、資産と負債の年限をマッチングさせることを進めてきた」とおっしゃっている。

――>1997年から2000年にかけての生保危機は、中小生保への信用不安で生命保険の解約が続いたことによって起きた。生命保険の解約が続くとマッチングしてきたことは裏目に出る。

解約に合わせて長期債を売らなければならなくなる。長期金利上昇という生保業界にとって望ましからぬ悪循環が始まる。もちろん生保だけではなく中小金融機関にも、そして日銀にも悪影響だ。それは大いに問題。なにせ発行国債の半分以上も保有しているのだからその損失はとんでもなく巨額となる。

 

3,「実質金利マイナス2.25%は『とんでもないほどの物価上昇』を促したい金利」

今の政策金利0.75%だと実質金利はマイナス2.25%。実質金利のマイナス2.25%。とは今後「インフレになる」か「デフレになるか」よくわからない時の金利水準ではない。 明らかなデフレで今後「とんでもないほどの物価上昇」を促したいときに採用する水準である。今後の物価上昇は日銀の期待通り。 もちろん、そんな事態は日銀だって避けたいに決まっている。しかし金利を上げれば日銀はとんでもない債務超過になり債務超過を解消するすべもない。日銀と円が終焉を迎えてしまう。 だからとんでもない物価上昇を受け入れざるを得なくなる。 私が新しい中央銀行を作る(=円が法定通貨で無くなる=円の紙くず化≒新しい通貨”両”が真法定通貨になる)しか出口はないと思っている理由 財政のばらまきと財政ファイナンスでの危機先送りのツケはかくも大きい。

 

4.「東京のタクシー運賃、春にも値上げへ 改定率10.14%」

昨日夜アップの日経新聞記事・

他国と比べても、歴史的にも極めて低い日本の実質金利。株価や不動産価格の上昇による資産効果と相まり、さらには日銀が物価コントロール能力を失っているので、今年はものすごい物価上昇が起こると思われる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC146CO0U6A110C2000000/

 

5.「膨大なる円を保有している日本人の『円売り』に政府の『円買い介入』など太刀打ちできない」

今までの円安の推進力は、円高にかけていた欧米人のポジションクローズによる円売りだと思っている。しかし、この外国人の円売りの後には膨大なる円を保有している日本人の円売りが付いてくる。 財務省の円買い介入など、日本人の怒涛の円売りに潰される。  日銀財務が悪化し日銀の信用が崩れそうなときの円買い介入は円売り介入とは次元が違う難しさである