プロパガンダ(通常版・悲喜こもごも)

2019年08月09日

              IMG_2306(↑ 久留米 ふかほり亭 大浴場)

(本文)

1.久しぶりの通常版

久しぶりのプロパガンダ通常版です。よろしくお願いたします。選挙が終わり、ご挨拶&謝罪、選挙中に高まっていたアドレナリン分泌の鎮静化(旅行・温泉)、議員会館の引っ越し、残務整理、家に運び込んだ荷物の整理の毎日です。

今週は8月6日(火)に「生島ヒロシのおはよう一直線」に電話出演で最近のマーケットについてコメント、9月の講演会の打ち合わせ、本日(8日)は週刊朝日の特集記事のインタビュー、今朝(9日)は、テレビ東京「モーニングプラス」出演。それ以外は、片付け、片付け、片付け、片付けでした。

選挙ははるか昔に思えます。今回の参議院選挙で最後に落選が決まったのが私です(苦笑い)。応仁の乱(1467年~)です(1467票差で次点)。明け方「お父さん、落ちたよ」の長男ケンタの声で落選を知りました。ソファーで熟睡していたのです。「よくこんな、つばぜり合いの真っ最中に寝られるね」とケンタに言われましたが、起きていたところで事態が変わるわけでなし。そして健太に「そんなに早く気持ちを切り替えたら有権者の人たちに申し訳ないんじゃない?」と怒られましたが、クヨクヨしたところで事態が変わるわけでもなし。私は元来ディーラー。負けるのに慣れているし(苦笑い)、負けのたびにクヨクヨしていたら、ノイローゼになってしまいます。気持ちの切り替えが超早いことはディーラーとして成功した理由の一つだと思っています。

ただ沢山の方々からいただいたご支援を無駄にすることのないよう今後とも、政治の外から、財政赤字問題、日銀の債務超過のリスク、仮想通貨税制問題等について追求していきたいと思っています。

2.週刊朝日「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」第264回

選挙に突入するので休載する前の週刊朝日「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」第264回は「米中貿易戦争、簡単に終わらないワケ」という理由で以下の内容でした。数か月前のコラムであることにご注意ください。

「(前略) 中国の名目GDPは40年前と比べて220倍になった。1978年からの改革開放政策で『計画経済を放棄し市場経済にシフトしたから』と考えられる。 一方で、日本は40年間で2.5倍強で、成長率は先進国でビリ。『安倍政権発足後、景気は良くなった』という次元の話ではない。優秀な国民なのに、経済成長がビリとは根本的原因があるはずだ。原因は、中国が計画経済から市場経済に移行したのに、日本は逆に計画経済・社会主義的経済を強化したからだと思う。大きな政府、規制過多、結果平等志向の税制、社会主義的株主資本主義、格差是正至上主義、競争回避、政府の春闘への介入……。こうした点によく表れている。市場原理が働かず、円が国力より高すぎたのも一因だろう。中国は日本の失敗に学んだ。市場経済を推し進めたうえ、人民元を低く抑えるペッグ制を続けて世界の工場として君臨。1人民元は80年に160円だったが今やほぼ16円。Iドル=100円かIドル千円になったようなものだ。これで競争に勝ち、世界の工場になった。現在の米中貿易戦争は、この勢いを止めなければというトランプ大統領の決意の表れではないか? であれば、関税撤廃などという枝葉末節(?)な解決策ではすまない。経済発展の原動力だったペッグ制廃止をも、米国は要求するのではないか。世界経済を牛耳るには中国が唯一の競争相手だと米国は感じている。貿易戦争で、ここまで強硬姿勢を貫く理由だと思う。これからの世界経済は個人情報を集積した企業に牛耳られると言われる。ネットでモノを買う際、見知らぬ相手にクレジットカード番号を教える人は少ないだろうが、アマゾンで買う際は教えるのにためらいがない。同社は不正をしないとの評価があるためだ。物品購入が増えて個人情報も集まり、個人に合った広告宣伝を展開し、顧客を取り込む。小売業界は優劣がつき、競争力格差が広がる。 こうした情報集積競争で圧倒的に強いのが、米企業集団の「GAFA」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)。ストップをかける可能性のあるのが中国だ。(中略) 出る杭を抑えたいトランプ大統領の心を考えると、米中貿易戦争はそう簡単に終わらないかもしれない。」

3.週刊朝日「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」第265回

選挙に突入するので休載する前の週刊朝日「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」第265回は「白川方明・前日銀総裁が危惧した事態」という理由で以下の内容でした。数か月前のコラムであることにご注意ください。「かつてのテニス仲間との忘年会で、サカモトさんが一言。『フジマキ君、太ったね~、貫禄が出て政治家としてはいいけれど、テニス仲間としては許容しがたい体形だな』

★     ★

私のメタボも問題だが、日本銀行のバランスシートが膨らむメタボはもっと深刻だ。中央銀行として許容しがたいほどで、今年は出口が大問題になると思う。 白川方明・前日銀総裁は退任時の会見で、『わが国を含め欧米諸国が現在展開している非伝統的な政策の評価も、いわゆる<出口>から円滑に脱出できて初めて、全プロセスを通じた金融政策の評価が可能となる、そうした性格のものだと思っています』と述べた。『異次元の量的緩和からの出口はない。私は大反対』言外ににじませている、と私は感じたものだ。 速水優・元総裁も『中央銀行が信認を失えば、いずれ、ほぼ確実に制御不能のインフレが起こると思っている』と会見で述べた。日銀総裁としての見識だと私は思う。日銀が出口問題を乗り越えて中央銀行としての信認を持ち続けられるかどうかは、日本の将来にかかわる。 金利の引き上げ時に、日銀は損を垂れ流す可能性が高い。岩田規久男・前副総裁は2017年の参議院財政金融委員会での私の質問に、『おっしゃるように短期的には逆鞘が生じるということがあるかもしれませんけれども』と、渋々認められた。ただ、その状態は長く続かないともおっしゃった。果たしてそうか? 日銀の純利益は、保有資産からの受取利子や配当金などから、負債に関する費用を引いたもの。17年度は1兆2287億円で、米連邦準備制度理事会(FRB)の807億ドル(約9兆円、17年暦年)より大幅に低い。資産の大半を占める債券利回りを比べると、FRBが平均2.6%と高いのに比べ、日銀は0.279%に過ぎない。 以前の中央銀行は、負債の大部分が発行銀行券だった。支払金利はほぼゼロで、保有資産からの収益がそのまま純利益になった(通貨発行益という)。ところが、異次元緩和を始め、中央銀行の最大の負債は民間銀行の預ける日銀当座預金(当預)。日銀は国債を爆買いしているが、その代金を現金で払うわけではなく、各金融機関が日銀に持つ当預に払い込む方法をとる。18年9月末現在、発行銀行券105兆円に対し、日銀当預か395兆円もある。異次元緩和に踏み切った以上、景気回復期に短期金利を上げるのに以前の手法は通用しない。当預の付利金利を上げて達成するしかないと言われる。FRBもその方法で利上げしている。 消費者物価指数が日銀目標の2%を安定的に達成したら、短期金利は最低2%になるだろう。引き上げないと景気は過熱し、インフレが加速する。日銀当預395兆円の2%は約8兆円で、これが支払金利。資産サイドは固定金利の長期債が大部分で、収入は今の1兆2千億円から大きく増えない。収入1兆2千億円で支払い8兆円のため、明らかに損の垂れ流しが始まる。景気がよくなれば損はさらに増える。日銀の準備金と引当金は計8.4兆円だから債務超過の恐れもある。 そんな中央銀行と発行通貨の円を、国民が信用するだろうか? 日本国民が信認しても外国人は受け取るか? 白川前総裁が危惧した事態とはこのことだろう。」

付録「フジマキな日々」

1.悲喜こもごも

落選したのが月曜日(7月22日)早朝。木曜日(25日)中に議員会館から完全撤退をしなくてはいけないので、引っ越しでもうテンテコ舞いだった。選挙より大変。段ボール箱に詰めて運んでいたら、向こうから、当選祝いの蘭の花を持った人とすれ違った。秘書の藤川君曰く「あちらは欄、こちらは段ボール、悲喜こもごも」。うまい!(苦笑)。しかし、あんなに散らかっていた部屋もきれいになるものだ。驚。 IMG_2189IMG_2200IMG_2178IMG_2181IMG_2204

2.アドレナリン分泌の鎮静化(挨拶・コンサート・温泉)

7月27日(土)

追っかけをしている小泉和弘さん指揮の九州交響楽団のコンサート@アクロス福岡with 旧友の島谷・九州国立博物館館長。IMG_2206IMG_2208

(↑小泉さんの楽屋で。藤巻夫婦、マエストロ、島谷館長)

演奏後、小泉和弘さんご夫婦とわが夫婦、島谷さん他計8人で寿司屋さんで打ち上げ。IMG_2212IMG_2213IMG_2216

7月28日(日)

レンタカーで九州国立博物館へ。IMG_2250(木)IMG_2225IMG_2232IMG_2222IMG_2238IMG_2243(↑会館入り口に飾ってある島谷館長の書)

島谷館長と館長室で歓談の後、館長じきじきの解説付きで展示物を鑑賞。博物館附属のレストランで昼を一緒にとった後、久留米に。(↓坂本繁二郎のアトリエ)IMG_2270IMG_2265IMG_2258坂本繁二郎のアトリエを見た後、庭を探索(=すばらしい庭)石橋記念館、市立博物館を見学後、ふかほり邸に。IMG_2324IMG_2287IMG_2290IMG_2292すべての部屋に内湯の温泉と露天がついていて、お湯がとても豊富。まとわりつく湯。気に入った。16:00からのマッサージの後、母屋で食事。露天風呂堪能。

7月29日(月)

露天風呂を堪能後11:00にチェックアウト。高良神社から久留米の町を遠望。IMG_2338IMG_2346IMG_2357雷雨直後だったので、参拝客が非常に少なく神秘感があった。その後、二日市の大丸別荘大正館に。昔、男性雑誌「ゲーテ」で私の「好きな温泉旅館」として紹介した旅館。有名な温泉宿以外を選んでくれとのことだったのでここを選んだ。旅費と宿代を雑誌持ちで、カメラマンを連れて家内と一緒に泊まった。おいしい仕事だった。普段は天皇陛下が泊まった部屋を選ぶのだが、今回は別の部屋を選択。大正館に泊まると昔の大浴場を家族湯として占有できるのがうれしい。だいぶ年季を感じる宿なので若い人には向かないかもしれないが、私は郷愁を味わいたくなるとここに泊まりに来る。IMG_2372IMG_2379

 7月30日(火)

家内が月一の割合で福岡に着付けを習いにやってくるのだが、本日はその日。彼女の着付け授業が終わるまで、私は福岡空港のANA ラウンジで仕事。そのラウンジで一橋大学名誉教授の米倉先生と出会う。「残念だったね~『敗軍の将、兵を語らず』を書いたら?ガハハハハ」とおっしゃるので私も「そうですね、ガハハハハ」。それにしても米倉先生らしい。「敗軍の将、兵を語らず」を書いたら?と言われたのは、ソロスを首になったとき以来、人生で今回が2度目。なお、今でも連載が継続しているのか知らないが、すくなくとも昔は「東洋経済」にその名の連載があった。「ソロスを首になった時に、書いたような気もするし、書かなかったような気もする(忘れた)IMG_2403

8月3日(土)

朝7時に家を出て車で軽井沢へ。少し家を出たのが遅れた結果、渋滞にはまり11時過ぎに中央工学校南ヶ丘倶楽部@軽井沢に到着。毎年8月第1週に行われる恒例の軽井沢附属会に出席。東京教育大学附属(現筑波大学附属)の軽井沢OB 会だ(12:00-14:00)。IMG_2424私は軽井沢に別荘を持ってはいないが、9年後輩の東邦大学大学院消化器外科学教授(兼大学院臨床腫瘍学教授兼東邦大学大森病院がんセンター長)の島田先生の別荘に毎年泊めていただき、この会に参加している。島田先生のお母様が私の書籍のファンということから毎年泊めていただくようになった。すばらしいお母様だ。15:00からはこれまた毎年恒例の軽井沢テニス大会。IMG_2430昔からのメンバーである島田選手(86回)、真船選手(79回・今年は足を怪我して観戦のみ)、江南選手(97回)、児玉選主(100回)、寺本選手(94回)、星野選手(112回)のほか、島岡選手(93回)のお嬢さんで今年附属に入学したエリ選手、その友達選手2人、田中選手(110回)、出光選手ご夫婦(97回)、丸本選手(96回)の数年前からの参加組、子育てでしばらく休んでいた(旧姓)越部選手(102回)、(旧姓)池谷選手(101回)もお子さんを連れて参加。

その後、島岡さんご主人が購入した旅館いこい山荘別館でシャワーを浴びさせておただいた後、貸し切りで宴会。IMG_2435IMG_2437宴会には104回のひうちさんも参加。テニス・宴会と幹事をしてくれた江南選手(プルーデンシャル所属)ありがとう。日帰り組以外のメンバーは島岡夫婦のご厚意によりいこい山荘別館に宿泊。私は21時頃、島田先生と一諸に先生の別荘に戻り就寝。

 8月4日(日)

朝6時起床。島田先生お母様が作ってくださった豪華で真心こもったおいしい朝食をとりながら先生、お母様と3人で9時近くまで歓談。毎年、話が弾む。IMG_2438先生宅を出て一路東京へ。帰りは2時間半で自宅に到着。楽しかった2日間だ。

8月9日(金)

7:05-7:50までのBSテレ東に出演。豊嶋キャスターに久しぶりの藤巻節ですね、と言われた。IMG_2478IMG_2453IMG_2452