インフレ加速時には増税で対処しうるか?財政破綻の悲惨さ他

2020年05月24日

1.インフレ加速時には増税で対処しうるか? 

私のtwitterに絡んでくるMMT信者は「インフレ加速時には増税で対処する」というが、そんな能天気な話ではない。インフレ時には信用創造がフル回転となり、マネーストックが急騰する。増税など関係なしに、だ。これを抑えるにはマネタリーベースを縮小しなければならない。日銀が保有国債を売却するということ。日銀の平均保通利回りが0.26%(2091年9月末)だから売却で巨額売却損発生だ。巨額債務超過で日銀は倒産(=円大暴落。もし政府が資本投入すると決めたら(世界の市場は巨大財政赤字国が資本投入すると言っても「どこに財源があるのだ?」と言って、その発行する通貨を全く信用するとは思わないが)巨大な税収増が必要だ。さらに日銀が保有国債を売却すると金利は急騰するだろが、政府は1115兆円の借金をかかえている。膨大な金利支払増となる。それを税金で抑えようとするなら消費税100%(=200数十兆円の増税)とかが必要になるのではなかろうか?そもそもインフレ率をコントロールする責務は伝統的金融政策のもとでは日銀が一手に負ってきたが、伝統的金融政策を放棄した以上、日銀も手法を今や持っていない。私がハイパーインフレになるという理由。

2.ヘリコプターマネーとは

Twitterに以下の質問があった。「藤巻先生にお尋ねします。ヘリコプターマネーはどういうものなのでしょうか。今、各種の支援が予定されていますが、日本銀行が刷った紙幣を国債という過程を通さないですぐに支援につかうことができるのでしょうか?」

以下の通りに回答した。リツイートを見るとこの辺の仕組みを理解していない方が多かったようだ。なお、最後の1文はMMT信者が「国債を政府が発行しないと、世の中にお金が無くなってしまう」としきりに言うので、それへの反論でもある。

「政府がばらまいているお金の財源は税収不足なので「税金の前借証書」である国債を発行して調達しています。しかし超低金利ですから買ってくれる人(=国に融資をしてくれる人)はいません。ですから禁じ手ですが日銀が買っています。なお日銀は昔は約束手形やFB,短国の購入でお金を発行してました」

3.国債はわざわざ返さなくていいのか?

私のTwitterに以下の書き込みがあった。「国債はわざわざ国が返さなくていいのです。国債は元本絶対保証だというのがMMT理論です。 今国債は日銀の買いオペでむしろ足りない状態となっています。」

私の返事は以下の通り。「満期に来た国債は必ず返さなければなりません。自動継続などという仕組みはありません。その返済資金確保のために借換債を発行します。その借換債を買ってくれる人がいなければ返済資金不足で国はデフォルトです」

4.財政破綻の悲惨さ

Twitterに以下のような書き込みがあった。「コロナのせいでたくさんの企業が倒産したくさんの人が自殺するでしょう しかし、国がお金を刷って困ってる人に配れば企業は倒産せず自殺者は激減するでしょう 先生、あなたは政府の財政健全化の為に国民よ、死ね、倒産せよとおっしゃるのですね? ハイパーインフレを防ぐ為に国民よ、死ね、倒産せよと」

以下のように反論した。「このままハイパーインフレに突っ込めば、餓死者さえ出かねず、自殺者も桁違いの可能性が大です。医療崩壊による死者も急増し悲惨でしょう。それはSIさんがお示しくださったソ連崩壊時の様子を見ればわかります。日本は世界の3流国、4流国に落ちぶれてしまいますから社会福祉も崩壊でしょう。」

5.ロゴフ・ハーバード大教授のインタビュー

Twitterにyou tubeで米国CNBCでのロゴフ・ハーバード大教授のインタビューが見れると教えてくれた方がいたので見た。「世界中で借金が急増しているが、米国は、基軸通貨ドルの国だけに衝撃が少ない。このバラマキの結果、すぐにではないが、税金は間違いなく上がるだろう」の発言に共感した。日本は断トツに財政赤字が大きいから消費税大増税かハイパーインフレになるだろう。

.自国通貨建ての赤字国債を発行していれば何ら問題はないか?

昨日、アルゼンチンのデフォルトについてのコメントを書いたら、アルゼンチンは外貨建て債権だから破綻した。自国通貨建てで発行している日本は違う」という反論が沢山きました。

それを読んだSIさんが以下の感想をくださいました。

「自国通貨建国債があ~!が多いですね。 毎度毎度刷り立てのお札で延々原油を買い続けられるか考えてみれば自明でしょうに。 消費税25%程度まで早急に増税すべきですが、確かにそんな政治状況でもないですね。 学習能力がなければアルゼンチンと同じように破綻後も延々窮乏生活になると思います。」Agree。SIさんは続けていわく「ヘリマネ信者、棚ぼた狙い国民とポピュリスト政治家だらけで正直絶望感が漂ってます。 穏やかなインフレで寸止めとか絶対に不可能です。 財政再建なしに逃げ切れるとしたら永久デフレ地獄の場合のみですが、それって周りは成長するのに日本だけ永遠に取り残されて増税より遥かに苦しいはずです」SIさんのこの感覚は私の感覚そのものです。

7.ハイパーインフレとマネタリーべースの額は関係あるか?

Twitterに「マネタリーベースとハイパーインフレとは関係あるか?」との質問が来ました。

通貨というのは2層構造になっています。日銀がマネタリーべース(発行銀行券+日銀当座預金+政府発行貨幣)を供給します。これは銀行間市場に存在する貨幣です。それを民間銀行が融資を行うことにより信用創造で市中にあるお金が膨れ上がります。今、マネタリーベースが巨額なのに、ハイパーインフレになっていないのは、資金借入需要が強くなく銀行貸出しが伸びていないからです。ということで、私の回答は「マネタリーベースとはベースという名がつくほどで、タネ銭です。タネ銭が大きければ、信用創造が働けば市中にばらまかれるお金はとんでもないことになります。ですから大いに関係あります」でした。

SIさんが、もっとロジカルに説明してくださいました。「関係大アリです。 説明は長くなるので↓を参照して下さい。 https://bit.ly/2WXx0Ok  GDPに見合った貨幣需要を超えるマネタリーべ-スは眠っているインフレ圧力(爆弾)です。 日本の場合にはGDPの90%という恐ろしい額なのです」