「長期金利の上昇に震える日銀」「何故黒田総裁は?」

2020年10月09日

1.(長期金利の上昇に震える日銀)

今、喫水線近くまで沈んでいる日銀丸の船長は、毎日が怖くて仕方がないのではないだろうか?長期金利が上昇すると、莫大に保有している国債の評価損が出はじめ、とんでもない評価損額が生じるからだ。なんとか今を乗り切ればその恐怖が無くなるのならまだいい。しかしほぼゼロ%の保有国債を取り除くまでこの恐怖は続く。しかし取り除く手段が無い。未来永劫続、っ恐怖は継続するということ。市中に売却すれば、長期金利は暴騰で、政府は資金繰り倒産、日銀も実現損で巨大な債務超過。民間金融機関もきっとアウト。満期まで持ち続け、政府の元本を返してもらおうにも政府が単年度黒字になるまで返済財源はない。しょうがないので借換債を買い続けようにも、長期金利が上がっていれば政府はすでに資金繰り倒産しているだろうし、日銀にも莫大な評価損が発生する。しかも短期金利を高め誘導せざるを得ない(=日銀当座預金への付利金利引き上げ)状況だから、損の垂れ流しだ。日銀保有国債の除去のためにも、日銀は解散、新中央銀行創設しか方法はないと思っている。円は紙くず。新中央銀行を設立し、新しいい通貨を発行するまでハイパーインフレは継続する。異次元緩和の結果が起こすとんでもない人災だ。 

2.(なぜ黒田総裁は?)

数日前に私のtwitterに「とても優秀な日銀審議員の皆さんがこんな危険を犯すものなのでしょうか? 黒田総裁は状況を把握されてないのですか?不思議です」のリツイートが来た。私の返事は以下の通り。「昔に比べてえらく小粒になったと言われる日銀審議員の方々は、たとえ他の分野では優秀であっても、金融に通じているとは思えない人たちもいます。黒田総裁は頭の良い方ですから、日銀に出口がもうないことは、すでに充分、理解されていると思います。ただオーソドックスな金融論では「禁じ手中の禁じ手」と言われる財政ファイナンスを世界ダントツの規模で、開始してしまった以上、もう引き返す方法が無いのです。私が異次元緩和を開始すれば「ルビコン川を渡た」ことになるから大反対した理由です。マイナス金利政策が正解だった(注:黒田日銀のマイナス金利政策とは180度違う)。黒田総裁は、任期中に何か起こらないことだけを祈っていると思います。救いは日銀の崩壊をコロナの正に出来そうなこと。人災なのですが」

3.(朝日新聞地球会議(オンライン開催)に出演(15日10:30-11:30))

10月15日(木)10:30~11:30、まで朝日新聞地球会議(オンライン開催)に出演です。「パネル討論 : ポストコロナの日本経済 財政破綻は避けられるのか」申し込みは明日(10日)まで。以下から申し込みできます。

https://www.asahi.com/eco/awf/

 

4.(安倍政権の終わり。本来取るべきだった金融・為替政策とは?)

明日発売のThe 21(PHP研究所)の私の連載は「安倍政権の終わり。本来取るべきだった金融・為替政策とは?」というタイトルです。宜しくお願いいたします。IMG_9351