「FRB,ECBは債務超過状態から程遠い、日銀は瀬戸際」、「過去に政府は借金を返していないのか?」

2020年10月20日

1。「FRB,ECBは債務超過状態から程遠い、日銀は瀬戸際」

締めの「(MMT に近い政策)その影が「見えざる手」を覆えば、資源配分とマネーの流れがゆがみ、成長の鈍化や局所的なバブルを招く懸念が強まる。コロナは市場経済の心臓部にとっても深刻な脅威になりつつある」との結論と言い、総じて良く書かれた論考だ。私が最近、よく使う「異変をいち早く告げる『炭鉱のカナリア』」「日本国債が『生体反応』を失って久しい(岡三証券の高田創氏)」、「金融社会主義的な政策」など、言い得て妙な表現が頻出するのも、さすが、だ。ただ私は、高井宏章編集委員の氏より、よほどに危機感が強い、FRBやECB は債務超過からはまだ余裕があるが、日銀は債務超過の瀬戸際だ、日銀の破綻(=ハイパーインフレ発生)を見て、他国はハイパーインフレ回避でUターンを(=大増税)をすると思う。その意味で、日本はMMT実践国の「炭鉱のカナリア」なのだ。すでに米国では警戒する論調が多い。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO65196400Z11C20A0DTA000/

2.「本当に困っている個人への支援に集中が大事」

いわゆる財政トリアージのことを言っているのだと思うので、その観点から賛成。コロナ禍に名を借りた一律のバラマキは、これから来るハイパーインフレをより深刻にする。気前よくばらまけるのは平時に財政規律を守ったドイツのような国のみ。平時の財政均衡がいかに重要かということ。「今後の支援にあたっては、企業への支援が長期化すれば、人や資源の固定化を招きかねないことに留意し、個人への支援を重視すべきであろう」一番賛成するのは、この部分。コロナ後に経済構造が大きく変化することが予見される。産業革命の際に旧産業を守ろうとしても金の無駄遣いに終わっただろう。ならば、その変化によって職を失う人の救済に資金を集中し、これから伸びる産業へ人材資源をシフトさせることが重要。それには流動性のある労働市場が必要。日本はコロナ禍でデジタル化が遅れていることが明確化したが、労働市場の流動化が遅れている(=終身雇用制の廃止)ことも痛感するだろう。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO65195660Z11C20A0EN2000/

3、「過去に政府は借金を返していないのか?」

今朝、私のtwitterに以下のリツイートが入っていた。「借金は、返さなくていいのです。明治以降の政府の借金は、一度も返されておりません。政府の借金は国民の財産なのです。 アベ元首相は消費税を社会保障費に全額使うと叫んで選挙に勝ったのに、16% しか使わず、残りは返さなくていいのに、借金返済に使った。」私の返答は以下の通り。「明治以降の政府の借金は、ほとんどが全額返されています。借金には期限がありますから、その期限に返さなければデフォルトです。満期の時に、たまたまその償還原資を貸してくれた人がいただけです。満期が来た借金に再度応じるか否かは貸し手の権利で義務ではありません。いなくなればおしまいです」

4.「自国通貨建て借金国は財政破綻するか?」

今朝、私のtwitterに以下のリツイートが入っていた。「とりあえず聞きたい。 自国通貨建ての国の財政破綻とはどのような状況を表す?」私の返答は以下の通り。「異次元緩和を開始したので財政破綻の替わりにハイパーインフレと言っています。どちらも国民にとっては地獄です。太平洋戦争中に発行された戦時国債は自国通貨建て ですが、ハイパーインフレで紙きれになりました。国民の財産は失われ政府の借金も無くなりました。究極の財政再建ですが国民には地獄です」

5.箒雲

今朝現れたきれいな箒雲

箒雲