「菅総理の所信表明演説、財政は?」「米長期金利動向」他

2020年10月27日

1「菅総理の所信表明演説、財政は?」

菅総理が、所信表明で国難ともいえる財政事情に一言も触れなかったのには唖然。臭いものには蓋か?それとも、もうあきらめたのか?東日本大震災時には復興費用11.6兆円もつなぎ国債を発行し、復興財源を明確化した。所得税の25年間、2.1%の増税だ。今回は、同じ金額を国民一人10万円配布(13兆円)で使った。その他で総計60兆円、東日本大震災の6倍規模の歳出を出しながら、全く財源に触れないのも、ただ驚くしかない。ポピュリズム政治、ここに極まれりだ。米国では、コロナ禍歳出の財源をどうするかの議論を、すでに随所で聞く。政治家が財源に全く触れない、それを国民が許す、のは日本だけではないのか? 

2「米長期金利動向」

金曜日、月曜日と米長期金利の上昇は止まっているが、ブルムバーグによれば今米国の株式市場は「大統領選挙より米国債利回りを注視」とのこと。米長期金利が上昇しつつあるのは、「景気が回復するとの予想のせい」か「財政出動で国債供が増えるせい」か、どちらの理由かはわからないが、「米長期金利上昇は 米金利が他の市場に追い付いてきた」との記述を読むと、ブルムバーグは前者説のよう。いずれにしても1歩後退2歩前身で米国長期金利は上昇すると思う。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-26/QISBQ2T0G1KY01?srnd=cojp-v2

 

3.「米国経済動向」

モルガンスタンレーの10月23日のレポート(注:私が勤めていたのはJPモルガンでモルスタではない)を読んでいたら「US GDP and DM GDP will reach pre Covid-19 levels by 2Q21 and 3Q21 respectively」 とあった。米国経済は来年4-6月期にコロナ以前のGDP規模まで回復すると予想している。日本では、そんな予想など聞いたこともない。いつまでこの低迷が続くのか?先が見えない、という感じだ。米国経済の強さの表れ。米国はIT 産業へのシフトなど産業構造が時代に合わせて変わっっていたおかげだろう。政府補助で古い産業を助けながらの政府主導の産業構造改革など出来るわけがない。産業構造改革は民間に任せるべきで、政府が出しゃばり続ければ(≒社会主義国家)、経済4流国にまっしぐらだ。政府がやるべきは、産業シフトに伴い。仕事を一時的に失う人への援助だ。それには終身雇用制の崩壊が必要。

4.窓にへばりついたカマキリ

夏が過ぎ、色もあせ弱弱しい。晩年か?

カマキリ