「FRBは国の公債発行増の半分を購入。日銀は1.7倍も購入」.「財政危機なら円急落~健全化への道筋提示を―自民PT/中間報告」他

2020年11月24日

1.FRBは国の公債発行増の半分を購入。日銀は1.7倍も購入

11月20日のロイター記事「『焦点:疑似MMT』実践する主要国」の中に。「実際、米国の公債発行残高は年初の17兆1600億ドルから21兆1600億ドルまで増えたが、この間にFRBの米国債保有残高も2.3兆ドルから4.6兆ドルまで拡大し、米国債市場が供給過多に陥るのを防いだ。」とある。

これは米国では、国が年初から公債を4兆㌦増発したが、FRBはそのうち2.3㌦と約半分しか買い増していないということ。一方、日本は1~9月まで国が公債(国債+政府短期証券)を72兆円増発しているのに対し、日銀はその1.7倍の125兆円も買い増している。日銀の、はちゃめ茶ぶりがよくわかる。

又、米国では今後の財政出動に伴い、FRBは購入を増やすだろうが、国の公債発行はもっと増える、国債の需給は崩れるということ。 

2.ロイター記事「『焦点:疑似MMT』実践する主要国」

1.で触れたロイター記事「『焦点:疑似MMT』実践する主要国」はよく書けている。「MMTの実践例となっているのは日本だ。日本では既に財政危機が進み、その再建が歴代内閣で問われながらも、政府債務残高の対GDP比は230%を超え、先進7カ国の中でも突出している。この財政危機を日銀の異次元緩和によってカバーしてきた。」「国際決済銀行(BIS)は7月末、世界の中央銀行に対して、新型コロナウイルス対策として実施している大規模な金融緩和の「出口戦略」の概要を策定するよう求めた。」

私が普段、主張していることでもある。日銀は炭鉱のカナリア。他国中央銀行は断トツの先頭を走っている日銀がコケたら、すぐ方向転換をして倒産を回避するだろう。日銀はBISの求める「出口戦略の策定」も作れないだろう。解散以外、方法が無いのだから。

https://jp.reuters.com/article/focus-pandemic-corona-monetary-policy-mm-idJPKBN2800QA

3          「財政危機なら円急落~健全化への道筋提示を―自民PT/中間報告」

Twitterでmy hometown YOKOHAMAさんが教えてくれて初めて知ったのだが、11月20日の時事通信ニュース。これって新聞に載っていたかな~?どうしてこういうニュースが大きく話題にならないのだろう?本来ならマスコミや野党が、政府に噛みつくべきトピックだと思うのだが、自民党から出てくるとは情けない。日本の国難に皆が、そっぽを向いている。「PTは宮沢洋一元経済産業相が座長を務め、昨年11月の発足以降、市場関係者へのヒアリングなどを重ねてきた」そうで「財政危機が発生した場合は、外国為替市場で円の急落を招く懸念があると指摘」「中央銀行による国債の買い支えなど、主要先進国の常識から外れる政策を採用すれば『円の信認が問題になりかねない』と説明。」とのこと。そうなんだよ、。宮沢君も、慌てずに落ち着いて、がんばれ!タダこの提言がせめて20年前に出ていたら、とつくづく思う。https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=6313269&media_id=4 

4.「財政危機なら円急落~健全化への道筋提示を―自民PT座長は宮沢君

先日、小・中・高の後輩が、私の小学校の文集(若桐)を送ってくれた。「卒業生の言葉」の中にあった6年生の時の私の文章は「雑誌、『文芸春秋』に、占春園をバックにした写真がのっている。僕たちの先輩で、社会的に有名な人達の集まりである。書き添えてあることばに『自分たちのできは、あまりよくない。』『先生が良すぎたのさ』とある。科学者を希望しているぼくが、将来何というだろう。『先生のおかげで社会に尽くせました』と、言えるようになるといいのだが。」だった。文芸春秋の「同窓生交換」に後に自分自身が載せてもらえるとは当時は思ってもみなかったが、それが「幼稚園」では柳井準(元三菱商事副社長)君と、小学校では宮沢洋一君と一緒に載ったとは、感無量だ。とはいえ、私は高校の物理の成績は5点満点中の3(きっと2に近い3)。科学者になりたかったはずが、何たることか?

ちなみに私の次の次にある宮沢洋一君の文章は「小学校時代最も恥ずかしかった日。それは、3年の運動会の時だった。みんなの期待を受け、2人3脚で最初に走り出した。そのとたんあわてて転び、バトンまで投げだしてしまった。四千余の目が僕たちを見ていると思うと、はずかしくて、ますますうまくいかない。今、思い出しても冷や汗が出る。何事も、あわてずに落ち着いてということを、ことあるごとに思い出す」だった。うろ覚えだが、その相方って私だった気がする。

5.昨日午前中は本の校正。午後はマエストロ小泉和弘音楽

小泉さん指揮都響

昨日は午前中に1月に出版する本の校正を終え、午後は小泉和弘さん指揮の都響のコンサート@サントリーホール。メンデルスゾーン:交響曲4番、チャイコフスキー:交響曲第2番。後者は初めて聞く曲だったが、いや~元気が出る曲だった。好きになった。開演前、発酵学・醸造学の小泉武夫東京農大名誉教授久しぶりにお会いした。小泉武夫先生は、日経新聞夕刊で、読みだけでよだれが出るコラム「食あれば楽あり」でおなじみだ。「小泉武夫節」をいただいた。小泉武夫先生

小泉武夫節

 

小泉和弘マエストロの音楽に会って、クラッシクに引き込まれた点は私と同じ。ファンのつどいでよくお会いする。ホールの中では高校のテニス部の1年先輩・小平さんにもお会いした。もう何十年も前から都響のサポーターでその間、ずっと同じ席で聞いているとのこと。すごい。原子力の専門家だが、数学・物理は右脳を使うという点で共通性があるのではなかろうか?

 6.これぞ芸術家の日常。

自粛明けの6月末、指揮者小泉和弘さんが夏の間の居住地にしている飛騨古川のご自宅にお邪魔した。まさに芸術家の生活とはこういうものと実感した。自然を満喫しながら、楽譜を読み込んでいるからこそ、すばらしい小泉音楽が出来るのだろう。小泉さん③小泉さん④小泉さん⑤小泉さん⑥

JPモルガン勤務時代、世界の超金持ちの生活は垣間見たが、世界一流の芸術家の生活を垣間見たのは人生で初めて。すばらしい経験だった。10数建の村の中に本宅があるのだが、普段は、山の中腹にある廃業したゴルフ練習場で寝起きされている。だからゴルフの練習はし放題。小泉さん⒑小泉さん②小泉さん

小泉さんご自身が、九州交響楽団の最高作品と評価する演奏のレコードを夜10時くらいに大自然の中で大音響で聞いた。「この部分のこの楽器のここの演奏がすばらしい」等の小泉さん自身の解説つきだ。もちろん、毎日ではないが、山の中腹から真夜中に大音響で名演奏が麓の村に届くのだ。世界の小泉さんの音楽を聴ける村人は幸せだ。もちろん小泉さんは村の英雄。小泉さん⑧この旅行は、我が家にとって今年最大のイベントだった。ちなみに、秋には小泉武夫先生がメストロにこの古川のお宅を訪問されている。マツタケが沢山出ていたとのことだった。