「米国10年物国債ついに1.081%」「緊急事態宣言の発令はまだか?」他

2021年01月08日

1.「米国10年物国債ついに1.081%」

1月4日に0.918%だった米国10年物国債は昨日(1月7日)のNYクロースで1.081%と3日間で0.16%上昇した。日本国債10年物国債が同程度(約0.2%)上昇したら、日銀保有の国債に評価損が出始める。他の中央銀行とは段違いに日銀保有国債の利回りが低いからだ。そのまま金利上昇が継続すると日銀保有国債の評価損はとんでもない巨額となる。日銀は償却原価法を採用しているから大丈夫だと言っているが原価法は欧米では前世紀の遺物。時価評価で日銀の財務内容を判断してくる。日銀との取引を新中央銀行が出来るまで停止したら日本は鎖国状態、当然円は大暴落。気を引き締めた方がよい。 

2.「緊急事態宣言の発令はまだか?」

コロナに関するそれは出たが、国難でもある日銀の緊急事態宣言は出ていない。きっと出しても国民が不安がるだけで、政府・日銀にはもう打つ手が無いからだろう。個人個人が自衛するしかない。私がドルや暗号資産の購入をずっと奨めてきた理由だ。今、株、ビットコイン、金属、石油等の値上がりが著しい。さらには米長期金利まで上がり始めた。1985年~90年のバブルと同じ。お金の刷過ぎ相場だ。欧米で盛り上がってきた刷り過ぎによる法定通貨の減価(=インフレ)懸念ともいえる。長期金利は急騰していこう。長期国債を世界断トツで保有している日銀が危険になる。ライヒスバンクと同じ道をたどっているように思えてならない。少し金利が上がってきたからと言って長期債を買い向かう生保があるとしたら、その生保も危険。日米とも長期債からは早く逃げ短期債にシフトすべし。 

3.「紙くずとなったライヒスバンク紙幣」

IT 関係でいつもお世話になっている廣瀬さんから、亡くなったお父様が、その昔、ドイツで買ってきたライヒスバンクの紙幣をいただいた。かってのドイツの中央銀行ライヒスバンクは異次元緩和による紙幣の刷り過ぎで1923年ハイパーインフレを起こし、それで懲りたかと思いきや、第2次世界大戦で、ヒットラーからの圧力に負け、再度、紙幣を刷り過ぎて、またまたハイパーインフレ。ついに廃され、現在の中央銀行ブンデスマルクにとってかわられた。この結果、ライヒスマルクは紙屑となり、ライヒスマルクのみを持っていた人たちは大泣きした。この紙幣、いかにもぺらぺら。2枚いただいたうちの1枚は裏にはな~んにも印刷されていない。刷る時間も節約して刷りまくったのだろう。こんな紙切れみたいな紙幣をよく信じたな~と思う。紙幣はいくらでも刷れるにしても、紙幣への信用は一瞬で崩れ去る(=ハイパーインフレ)一例だ。「ほとんどのドイツ国民は、慣れ親しみ信頼している通貨であるマルクを手放そうとしなかった。もうこれでマルクは終わりだという暴落が何度起こっても、それは変わらなかった。マルクにしがみつく以外に選択肢がなかった者も多い」(ハイパーインフレの悪夢・アダム・ファーガソン著)。歴史は繰り返される。日銀がそう。ライヒスマルク②

ライヒスマルク②の裏

ライヒスマルク①

ライヒスマルク裏