「ワシントン大学医学部IHMEのコロナ収束予想」他

2021年01月24日

1.「ワシントン大学医学部IHMEのコロナ収束予想」

以下はコロナ禍の収束予想だ。ワシントン大学医学部内のInstitute for Health Metrics and Evaluation(IHME、保健指標評価研究所)の発表しているものだから、まがいモノではないだろう。ただし疫学者の間では誤解を招くなど、強烈な反対論もあるとも聞くので、妄信しないことが肝心だと思う。

国を選び、上の表にあるDaily deaths やInfection and testing の欄をクリックすれば、それらの予想がわかる。ワクチン接種の早かったイスラエルはすでにピークアウト。世界中の多くの国も2月にはピークアウト。日本も2月初旬に(毎日の死者数は2~3週間遅れて2月下旬)にピークアウトと予想している。

また自粛を解除しようと強化しようと将来の収束にはあまり影響しないが、ワクチン接種をしないと、感染者や死者数の収束は大幅に遅れると予想している。ただそれでも2月のピークアウトは変わらないようだ、Scenario 欄 のところの一番右(Easing の隣)のVを押しno vaccine をクリックして付け加えるとわかりやすい。

この予想が当たるなら、景気回復は市場予想よりかなり早く世界経済にとってはgoodニュースだろう。しかし過剰流動性と景気回復による長期金利上昇により長期国債を保有している人は悲惨である。

特に日銀は保有国債に莫大な評価損を抱え、信用失墜、円暴落の危機(=ハイパーインフレの危機)へ一直線だ。世界が景気回復で喜びに沸いているとき、日本人だけは次の危機を迎える。なさけなや、だ。平常時に健全財政を軽視し、さらには「異次元緩和」で財政破綻の危機を先送りしたツケはべらぼうに大きい。きちんと記録を残し、将来2度と同じ間違いを起こしてはならない。財政均衡を憲法化すべきだ。

https://covid19.healthdata.org/japan?view=infections-testing&tab=trend&test=infections

2.「為替のハウスビューはあるのか?」

一昨日、以下のリツイートがあった。「JPモルガンの方が今後の円高予測をしていますが、 藤巻さんの反論を聞きたいです。 実質金利の優位性で円高加速か、日米格差が過去9年で最大の広がり」。

私の回答は以下の通り「私の見方は何百回と言っているように円の暴落です。日銀の債務超過による日銀の信用失墜の結果、そうなると思っています。為替に関しては色々な考えを持つ方がいますから、信じる方の言うことを聞けばよろしいでしょう。ただ忘れていけないことは、為替に関しては、よっぽどの時以外、「某会社の統一的見解」など無いということです。**会社に所属している**さんの一意見にすぎません(その会社全体ではなく調査部の統一見解はあるのかもしれません)。ヘッジファンドのオーナーにしろ、銀行内で大きな勝負をする我々リスクテーカーも、自社の人であれ、他社の人であれ、リスクテーカー以外の人の意見には耳を傾けないということです。ですからその会社のポジションと**会社に所属している**さんの意見(リスクテーカーでない限り)が必ず一致しているなどということはまずないことは注意いたしましょう。なにせリスクテーカーがその会社の調査部の意見通りの勝負をして大損しても、首を切られるのはリスクテーカーでしかないのです」