「なぜ日銀の債務超過で円が紙くず化するのか?」他

2021年02月22日

1.「拙稿へのお褒めの御言葉」

昨日更新した「プレジデントオンライン」の拙稿に対してTwitterに以下のお褒めの言葉がありました。ありがとうございます。そのつもりで読んでいただければ幸いです。無料で読めます。以下、おほめのお言葉「緊縮・反緊縮に関係なく、読んでおくべき記事。 来るべきインフレ・利上げが発生するプロセス、その結果、何が起こり得るか、考える上での知見が得られます」

https://president.jp/articles/-/43459

2.「なぜ日銀の債務超過で円が紙くず化するのか?」

すべての為替取引は、日銀当座預金を通じて行われます。約束手形(ブツ)の交換は手形交換所で行われますが、その反対の資金の決済は日銀当座預金を通じて行われます。為替も同じ。ドルの決済はFRBのFRB当座預金で行われますが、円の決済は日銀当座預金で行われます。したがって、外資が日銀との取引きから撤退(=日銀当座預金を保有しない)すると、外資系金融基金は円を受け取る手段が無くなります。対価を受け取れないのならドルを売ってくれるはずもない。したがって円は他国通貨との交換性を失うのです。単なる地域通貨に落ちぶれ得ます。法定通貨としての体(てい)をなさなくなります。もっとも、日銀を廃し(=円は紙くず化)し、財務内容のしっかりした新中央銀行が発足すれば、外資系金融機関その中央銀行に口座を開設、日本との取引は再開されます。

 3,「インフレとハイパーインフレは違う」

昨日、私のtwitterに以下のツイートがあった。「インフレ傾向=経済が活発に動いている証拠。日本は消費財やサービスが充実しているから、コロナが落ち着いたら皆ガンガン消費する。ジンバブエやベネズエラのような、品不足から来るハイパーインフレとは構図が違うので誤解を与える発言は慎んで頂きたい」私の回答は以下の通り、「インフレは戦争等の供給不足で起こるが、ハイパーインフレは中央銀行の健全性棄損で起きる。原因が異なる。通貨が信用されなくなれば、その紙幣では誰も何も売ってくれない。おもちゃの紙幣ではモノを売ってくれないのと同じ。黒田日銀は2%のインフレを起こせなかったが、ハイパーインフレは一晩で起越せる。起きるだろう。異次元緩和によって、日銀財務をメタメタにしたのだから」 

4.「税は法定通貨でしか払えないから法定通貨の需要はなくならないか?」

昨日、私のtwitterに以下のツイートがあった。「国がその紙幣による納税を求めるのでその紙幣は必ず必要とされ、受け取る人がいなくなることはありえない。誰も何も売らないが真ならば誰も納税できないことになる。世間はそろそろ奴らが垂れ流す妄想、デマを無視するべきだ」私の回答は以下の通り。

「円が紙くずになった後、税金を円で払う必要があるのなら、私は、屑箱から円紙幣を拾って、税金として納めます。国は紙くずを徴収しても、誰も受けとってくれないから、徴収した円は、屑箱行きでしょう。そのような状況になったとき、国民はドルや暗号資産で取引を行うでしょう。法定通貨で支払われたとき、それは受け取らなくてはなりませんが(=法定通貨で支払うといわれたら物は売りません)、両者が合意したときは、ドルでも暗号資産でも、物々交換でもいいのです。 

5、「ワクチン接種の終わらない国でオリ・パラ?」

もし、政府が本当にオリ・パラをしたかったのなら、必死で世界のワクチン争奪戦に参戦しているべきではなかったのか?若者に高齢者の感染防止のために自粛を強要するより先に、イスラエルの首相と同じように菅首相も行動すべきではなかったのか?(イスラエル首相は17回(?)も海外に飛んでワクチン確保に飛び回ったそうだ。カナダは、12月下旬の段階で全国民の5回分のワクチン量を確保したとのニュースもあった。国民の2回のワクチン接種はオリ・パラ開催の最低条件なのではないだろうか?

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69315400S1A220C2MM8000/