「資本規制の可能性(円と外貨の交換禁止)」「(僭越ですが)『国政に少しは寄与できたのかな』といううぬぼれ」他

2021年06月04日

本日、私のtwitterに以下のリツイートが来た。「一方的な円安が進めば、米ドルの確保は誰でもやり始めることだと思います。問題は、日本政府がそれを座視するかだと思います。特に、米ドル決済の広がりをめぐってそれを望む一般国民と絶対阻止を目論む日本政府の間で様々な衝突が起こると思います。そのとばっちりへの対策が肝要だと思います」

それに対する私の回答は以下の通り。「為替をいち政府レベルでコントロールするのは、まず無理だと思います。金利を動かすのが最低条件で為替介入だけではほんの一時的なコントロールにしかなりません。中国のように資本統制をするのなら別ですが。私は統制できずにハイパーインフレ一直線だと私は思いますが、日銀OB には円暴落を防ぐために資本統制(円と外貨との交換停止)が導入されると予想されている方が数人いらっしゃいます。そうなるのは、皆がドルを、のどから手が出るほどに欲しがるようになった時ですが、すでに手遅れでドルを手にすることは極めて難しくなり生活は困窮します」

それに対し、以下の質問がありました。「もし、日本で資本統制された時、それまでに手にしたドルは日本で使えるのですか?」私の回答は以下の通り「資本統制とドルの流通性は関係ありません。法定通貨ではないので、ドルに法的強制力はありませんが、確か法改正で、売り手買い手が合意すれば決済手段としては使えることになったと思います。自国通貨が暴落すると、多くの国では、ドルが決済に使われるようになる例が多いようです」

2.「資本規制に可能性に触れられた日銀OB、早川英男さん」

「ちなみに、その日銀OBとはどなたでしょうか?」との質問が来た。私の回答は以下の通り「例えば、ロイター記事。日銀の頭脳と言われていた元理事・早川英男さんが『日銀が大量の国債買い入れを進めていることから、現実には長期金利の急騰よりも先に円の急落が起こる可能性があると指摘。政府は<日本人資産の海外逃避を防ぐため資本規制に踏み切らざるを得ない>と予言した」。少し古いですが、日本の状態はさらに一層、悪化していますので。https://newspicks.com/news/1044500/body/

「資本規制の可能性に触れられた日銀OB 河村 小百合 さん」

早川英男さん以外にも日銀OB で資本規制の可能性にお触れられた方はいます。例えば、河村 小百合 さんです。参議院主催の講演会で。https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber/h30pdf/201816402.pdf

4,「(僭越ですが)『国政に少しは寄与できたのかな』といううぬぼれ」

ところで、この機会に参議院での河村 小百合さんの講演会議事録を読んでいたら以下の文章を見つけました。「それでもなお緩和を続けるのか、日銀の資産規模が名目GDP比 100%を超える ことになっても、本当に緩和を続けていくのかといったことについて、きちん と検証することです。それでもなお緩和を続けるというのであれば、今後はこの国の経済運営に関し、いろいろなことが起こってくるでしょうから、当然、 そのことに対する責任は取るということだろうと思います。国民としてできることは、国会でそういった議論を行うことで、最近の衆参の会議録などを見て いると、参議院の方が活発に、また、問題点を突いた議論が行われているように思います」

河村さんは明らかに私のことを褒めてくれたと自負いたしました。6年間でしたが、少しは国政に寄与できたかなとうぬぼれました。もっとも議論で終わり、全く方向性を変えられなかったのは、不徳の致す限りですが将来、再度同じ間違いを犯さないための資料にはなると思っています。

https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber/h30pdf/201816402.pdf